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今後のWindows10大型アップデートの注意点 [OS]


以下の記事によると、今月来る予定であるWindowz10の大型アップデートについて、大変重要な注意が書かれている。

Windows 10次期大型アップデート「May 2019 Update」での注意点とChromium Edgeの最新動向
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1905/10/news059.html


注意の内容は

“アップデートの時、USB接続のストレージやSDカードを必ず外せ”

という事。

ちなみに「USB接続のストレージ」というのは以下のものが考えられる。

・USBメモリ
・USBに接続された外付けハードディスク
・PC本体のスロット或いはカードリーダーに刺さっているSDカード類
・プリンタのUSB又はカードスロットに刺さったUSBメモリ及びSDカード類
※SDカード類というのはMMCやメモリースティック等も含むという意味

以上。(他にもまだあるかもしれないが)


これまでこうしたデバイスが存在しても、滞りなくアップデートは終了していた。

だが、これまでと同じつもりで「May 2019 Update」を入れようとすると、“「This PC can't be upgraded to Windows 10.」と表示されて動作が終了する”(ITmediaの記事より引用)という。


何故こんな仕組みが追加されたのか。

それは“アップグレード前後でこれら外部ドライブの「ドライブレター(DドライブやEドライブのような表記)」が変化することに由来する”という事らしい。

恐らくドライブレターの変化によって、Windowzのインストーラが誤動作するようなケースがあるからだろう。
USBメモリのインストールメディアを利用する場合にはどうなのかという疑問はあるが


実をいうと、USB接続のストレージが存在するためにWindowzのインストールに失敗するという例を、Windowz7の頃に私自身経験している。もう10年ほど前になるが、その時は友人がWindowz7の新規インストールを行なったところ、途中からどうやってもエラーで進まなくなるという問題が発生して、原因はパソコンに刺しっぱなしにしていたUSBメモリだった。

インストール中に再起動した際、USBメモリに“ドライブレター C:”が割り当てられた事がエラーを引き起こしていたと記憶している。


というわけで、今後大型アップデートをインストールする場合には、USB接続のストレージが存在する場合必ずエラーで止まるという仕様となったWindowz10。

私が管理するパソコンには何台か、USBメモリやSDカードを刺しっぱなしが前提で運用しているモノがある。

これから大型アップデートする時にこの事を忘れて、アップデート失敗という愚を犯さないように注意しようと思う。


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少なくとも今、8コアを超えるRyzenはありえない [CPU]

いつの頃からかだろうか?

海外のサイトを中心に、8コアを超えるZen2コアを載せたRyzenという、普通に考えてありえないモデルのデマがリーク情報としてネット上に流れ続けている。

“Matisse”と呼ばれている第三世代Ryzenは、CPUコア単体のチップにIOとキャッシュメモリで構成されたチップの二つをパッケージされたものだが、8コアを超えるコアを載せるにはCPUのチップを二つ載せなければならない。

モデル Core/Thread Base/Boost TDP 価格
Ryzen 9 3850X 16/32 4.3/5.1GHz 135W $499
Ryzen 9 3800X 16/32 3.9/4.7GHz 125W $449
Ryzen 7 3700X 12/24 4.2/5.0GHz 105W $329
Ryzen 7 3700 12/24 3.8/4.6GHz 95W $299
Ryzen 5 3600X 8/16 4.0/4.8GHz 95W $229
Ryzen 5 3600 8/16 3.6/4.4GHz 65W $178
Ryzen 3 3300X 6/12 3.5/4.3GHz 65W $129
Ryzen 3 3300 6/12 3.2/4.0GHz 50W $99

リーク情報として出回っている、Matisseのラインナップ。フェイクなので騙されないように。

以前AMDから公表されたMatisseは、少しばかり変則的な位置にCPUチップが載せられていた関係で空いた場所にGPUが載るという噂も出たが、それは公式に否定されている。

だがCPUチップが載ることは否定されていないため、可能性はゼロではないかもしれない。


しかしAMDと、TSMCの7nmプロセスの現状を考えると、そのようなCPUはありえない。

根拠の一つは価格。
CPUチップ二個搭載で500ドル以下は無理があると思う。
ただでさえ原価の高いArFの7nmである。そのうえいくらダイ面積が小さい(約80m㎡)といっても高い動作周波数で回るチップを採るには条件が悪すぎるから、ハイエンド品に回せる数は限られる。
そうなると当然、原価は高くなる。だからありえない。

二つ目は単純に数が足りないという理由。
TSMCがAMDに回せる製造キャパシティはそれほど高くはない。さらにRomeには8個もダイを持っていかれるので、とにかく数が必要なRyzenに無駄に二個もチップを載せる余裕など無いはず。

三つ目はAMDが一般向けのRyzenよりもサーバー向けのEPYCを優先する方針を掲げているにも関わらず、Zen2コアのRomeを用いたEPYCの出荷が遅れている事。
当初Zen2のEPYCは、今年に入ってすぐ出るはずだった。だがいまだに出ておらず、最近発表されたAMDのロードマップでは2019年第3四半期に延期されている。
これは二つ目の「数が足りない」という理由の背景に当たる根拠で、EPYCのカタログスペックを満足出来るダイが思うように採れない事が想像できる。


一方Ryzenの場合は数が多く出るとはいえ需要はIntel製CPUと比べてそれほど多くも無い。少なくともEPYCと比べチップは1/8の数で一個のCPUが製造出来るし、TDPの制約がEPICよりもゆるいために多少素性の悪いチップでも間に合う。
だからEPYC用に一番良いチップを採ったら残りでRyzenを作れば良いわけで、全体的にあまり良くない出来のArF 7nm製造によるチップであっても、EPYCの出荷は遅れるが、Ryzenの出荷は予定通りイケる、という事になる。

ただし全体的に出来が悪いから、とても12~16コアのRyzenなど作る余裕など無いはずだ。
そして逆にArFな7nmの出来が良いのならば、EPYCは今頃すでに出荷が始まっている。


という事で、7月頃出荷予定のRyzen(Matisse)は、ハイエンドが8コアの3700X若しくは3800X。以下、現在の2000系Ryzenと同等のラインナップになるというのが私の予想だ。

そして最大5Ghz程度まで回すとすれば、すでに公表されている通り最大消費電力は約134WでTDPは100W以上、という事になるはず。ハイエンド以外の下位モデルは最大4Ghz程度までであれば65W前後のTDPに抑えられるだろう。

こうした数字を見ても、Zen2は7nmプロセスを使った割りにそんなに良いCPUではない。
もちろん現行のRyzenと比べれば格段に性能は向上するが、本来の7nmらしい性能になるにはEUVを使ったZen3を待つ必要があるだろう。

だがZen3が来たとしてもなお、16コアというのは少し考えにくいように思う。
来るとすればやはりThredripperとして出るのではないだろうか。



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ハンコで作る、東芝のNAND [ハードウェア]

かなり古い情報であるが、東芝のNANDは今年までに「ナノインプリント」と呼ばれる技術での製造を予定している。

東芝メモリら4社連合、ナノインプリントでNANDを19年にも量産へ
https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/mag/15/320925/040600148/

キヤノン、ナノインプリント半導体装置を「東芝メモリ」に納入
https://newswitch.jp/p/9767

上記二つの記事は、今から約二年前のものだ。

ナノインプリントとは、一言で言えば“ハンコ”で回路のパターンを形成する技術。
一般的な半導体製造プロセスでは、通常“マスク”とよばれる回路パターンを刻んだ遮光版で光を遮って、回路として残したい部分だけレジストと呼ばれる樹脂を硬化させる。

このため精密かつ複雑な光と伝える経路、具体的には鏡とレンズの組み合わせが必要で、これに加えて光の干渉まで利用して作られるマスクと共に非常に高価な装置が半導体製造コストを上昇させる大きな要因となっている。

一方でナノインプリントは、回路のパターンを刻んだハンコ(これもマスクと呼ばれている)を使ってレジストに直接回路パターンを転写した後にレジストを硬化させる。
ナノメートルクラスの精密な回路をハンコにする事が難しい事と、レジストの転写に欠陥が出やすいという問題をクリアさえすれば、一般的なリソグラフィ装置ほど複雑な機械は不要であり、工程も簡略化出来る為に半導体製造コストを飛躍的に低減可能という事らしい。

また、ナノインプリントはハンコの形を直接転写するため、レンズやマスクという光学部品を経由した光で回路を転写する方法と比べて形成された回路の正確さは前者の方がかなり高い。
光で転写すると、どうしてもフォーカスの甘いところが出来て精密な転写が難しくなるからだ。


そんなこともあって、東芝が導入する“ナノインプリント”という技術には期待してしまう。

今よりも安く、高品質なNANDを製造出来れば、SSD等のNAND Flashを用いた製品がより大容量のモノを安価に流通させる事が出来るからだ。


今年、2019年から製造に使われる(かもしれない)という話は二年前のもの。

今はもう2019年の5月である。

実際はどうなっているのだろうか。

ナノインプリントという技術は過去に半導体の量産に採用された実績が無いようなので、その辺りも不安材料である。


半導体業界の話題(第8回) (ナノインプリントの詳しくて理解しやすい説明が記事になっている)
http://www.busicompost.com/report.html?rno=20180928090527&rcd=0


EUVは微細化の救世主となるか?
https://ascii.jp/elem/000/000/892/892582/


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