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USB PD に対応するケーブル [USB]

USB PDに対応するケーブルの需要が、現在非常に高まっているように見える。

何故なら対応する機器がかなり増えているからだ。

スマートフォンは新製品の大半がUSB PD対応となり、ノートパソコンも大部分がACアダプタからの給電をUSB Type-Cコネクタで賄うようになり、さらにゲーム機や家電の一部にまでUSB PDによる給電や充電が広がりつつあり、今後はUSB PDに対応するケーブルが無いと、これらを使う事が出来ない場合が出てくるようになるだろう。

そこで問題になるのが、USB PD対応ケーブルが非常にわかりにくい事。

なにしろ見た目だけではPD非対応や偽造品のType-Cケーブルと見分けが付かないからだ。


USB PD対応の条件を挙げるとすれば、それはたったの二つしかない。

一つはケーブルの両端が「Type-C コネクタ」である事。

もう一つはUSB PDに対応する“eMaker”と呼ばれるチップをコネクタ内に持つ事。

しかしコネクタの見た目はともかく、USB PD対応のeMakerを持つかどうかに関しては製品のパッケージや説明書などに「PD対応」と書かれている事を目安にするしか無い。

それからもう一つ、同じUSB PD対応ケーブルでも種類がいくつか存在する事が問題だ。

これは対応するワット数による違いで、それも対応する電圧と電流をよく確認しないと充電や給電が出来ないというトラブルに繋がってくる。

単に「USB PD対応」というだけでは使えない場合があるという事だ。

さらにデータ転送にも使いたい場合、USB規格の何に対応するかの確認も必要となる。


というわけでUSB PD対応ケーブルのリストを作ってみた。

PD対応の確認は全て各メーカーのWebページより、各製品の情報を見て確認している。

当然これらは販売されている物の極一部であり、表に漏れている製品の方が圧倒的に多い。

なお、表に記載の製品は全て長さ1Mの製品であり、同じ製品の長さ違いや色違いは考慮しない。


メーカー 製品名 USB規格 ワット数
HIDISK(磁気研) HD-UCC3121BK 3.1 Gen2 100W(20V 5A)
アイネックス U20CC-MM10P6 2.0 60W(20V 3A)
オーム電機 SMT-L10CPD-W 2.0 100W(20V 5A)
エレコム MPA-CC10PNBK 2.0 60W(20V 3A)
グリーンハウス GH-UCSCCPB 3.1 Gen1 60W(20V 3A)
サンワサプライ KU30-CCP310 3.1 Gen1 60W(20V 3A)
サンワサプライ KU-CCP510 2.0 100W(20V 5A)
バッファロー BSUCC312P3A10BK 3.1 Gen2 60W(20V 3A)
ミヨシ UPD-210/BK 2.0 100W(20V 5A)
Startech.com USB2CC1M 2.0 100W(20V 5A)
ラスタバナナ R10CACC5A01BK 2.0 100W(20V 5A)



以上、この記事を読んだ方は参考にして欲しい。

ただし品質や相性問題に関してはどう選んでも博打の要素を排除出来ないので、質を重視して選ぶ時は堅い会社の製品を選ぶしかないと思う。

今回挙げた例ではオーム電機が最も手堅く、後は国内企業がどんぐりの背比べだ。

まあ、あくまでも参考、という事で。


※追記

ケーブルの取り回しに関して、USB3.1対応の物はUSB2.0対応の物と比較すると例外なくケーブルが太くて取り回しが悪い。

充電や給電にしか使わない場合はUSB2.0対応の物を選ぶ事をお勧めする。


参考:

ルネサス USB PD 徹底解説
https://www.renesas.com/jp/ja/support/technical-resources/engineer-school/usb-power-delivery-01-usb-type-c.html



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Type-Aは知っているが、Key-Aは知らない [USB]

SilverStone、ケース前面のUSB 3.1ポートを活かせるPCIe拡張カード
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/news_flash/1213937.html

この記事を見かけた時、タイトルの意味が今一つわからなかった。

普通ならば単にUSB 3.1の拡張カードに20Pinの2mmピッチピンヘッダコネクタが付いている物だと考えたが、実際に記事を読むとそこにはUSB Type-Aコネクタに見える長方形の金属端子が付いているカードの写真が。

そして記事には「USB 3.1 Key-A」という見慣れない単語が書かれている。


Key-Aってなんだ!?

と思い検索すると、Type-Aみたいな形状で20 Pinのコネクタが存在するらしい。

ならば、と以前USB.orgから落としたUSB 3.1の規格書を開いて検索するが、「Key-A」などというコネクタの情報は無い。

という事は、マザーボードやATXケースの方の規格だろうか?

そこで引き続き探して見つけたのが以下のpdf。

USB 3.1 FRONT-PANEL INTERNAL CABLE AND CONNECTOR
https://www.usb.org/sites/default/files/USB3p1_Front_Panel_CabCon_Implment_Doc_Rev1p1.pdf

要はType-Cコネクタ規格の延長上にある、デスクトップパソコン向けの内部配線用コネクタであるようだ。

Key-A.jpg
こんな感じで配線するらしい。by USB.org

まあ・・・正直また面倒な規格が増えたのか、という感想しか湧かない。

が、現在は一般的なピンヘッダからUSBの信号を取り出してケースのコネクタまで配線している事を考えると、今後より周波数が上がるであろうUSBの、特にThunderbolt 3に対応した信号を流すには、シールドも何も無いピンヘッダでは色々と問題が出る事は容易に想像出来る。

Key-Aコネクタをよく観察すれば、なるほどコネクタには金属ケースが被せられてしっかりシールドされているように見える。

また、Type-Cコネクタの機能を全て使うには、現在の9Pinしか配線出来ないピンヘッダコネクタでは無理があるから、どちらかと言えばこの問題解決の方が主眼に置かれているかもしれない。


というわけで、現在はパソコンのケースを買うとUSB3.xの前面パネル用配線はピンヘッダコネクタになっている事がほとんどだが、今後はKey-Aコネクタに統一されていくと思われる。

これに対してマザーボード側もそれに追従していく事は確実で、現在使われているケースに新しいマザーボードを入れると前面のUSBコネクタが使えない、などという事が起こり得る可能性がある。

今の所はまだ普及前の段階であると思われるが、自分でパソコンを組み立てる事がある人は心に留め置く必要があると思う。



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汎用性が著しく落ちたUSB4規格と専用ケーブル [USB]

先月、突然発表されたUSB4。

一昨年に発表されたUSB3.2の後継規格になるが、これが現在IntelとAppleで利用されているThunderbolt 3をそっくり利用し、統合された規格となっている。

この件について私はいくつかの懸念を抱いて、先月以下の記事を書いた。

今度はUSB4
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2019-03-05


要は規格がより複雑になる事と、ケーブルの問題だ。

現在のUSBですら、データ転送の規格とコネクタ形状の規格が増えた事で利用者にとって非常に理解し辛いものとなっている。

特にType-Cケーブルを利用する必要がある場合、もはやケーブルの選択間違いを避けることは困難な状況であり、一部のUSB規格に詳しい人か、ケーブル選択に慎重で自ら規格について学んだ人のみが正しいケーブルを選べるという状況である。

今回このケーブル問題に新たな問題が浮上する事が判明した。


USB 4の発表で、USB 3.2はどうなった?
https://ascii.jp/elem/000/001/848/1848727/


この記事の最後の方に、

“USB 4.0最大の懸念は40Gbps準拠のケーブル”

と見出しに書かれた部分がある。

そう、見出しの通り、USB4の目玉である40Gbpsの速度を利用する場合、専用のケーブルが必要になるのだ。


ケーブルの見た目はあくまで両端がUSB Type-Cコネクタの、既存のケーブルと同じだ。コレを見分けるには何か印が必要で、当然にその印は付加されるだろうが、普通そんなモノに気付く人は居ない。

自分からその印の存在を確認する人は例外だが。

まあ、店で陳列されているパッケージには間違いなく見分けが付くよう、何かロゴとか「~対応」といった言葉が印刷されているだろう。しかしそれもパッケージから出してしまえば、あの小さなUSB Type-Cコネクタのどこかにロゴか何かを刻印する程度では見分けが付かなくなる。

これを防ぐにはケーブルに目立つような印刷をしたり、ケーブルやコネクタを既存のケーブルに無い色で作る等の工夫が必要になり、さらにそれらを消費者達に覚えてもらう必要がある。


そしてさらに記事中にもあるが、ケーブル長さの問題も出てくる。

Thunderbolt 3規格では40Gbpsの速度を利用したい場合、ケーブル長は50cmが限界となっている。

もっと長いケーブルを使いたい場合は“アクティブケーブル”という、中間に信号の波形を整えたり増幅したりする機能を持つデバイスを埋め込んだケーブルが必要で、これを使う場合には2Mまで延長出来るという事だが、そのようなケーブルはとても高価になる事は間違いない。(多分1万円以上はすると思う)

そのうえアクティブケーブルは相性問題でUSB3.1デバイスを認識しない場合があるというオマケ付きだ。

そんなもの、一部の特殊な用途以外では誰も使う事が出来ないだろう。


このように複雑さが増しているUSB規格。

元々非常に単純で、正に汎用インターフェイスとして大歓迎されて来た経緯でこれほど広く利用されるようになったが、USB 3.0の頃から複雑になりはじめ、今では規格そのものは汎用だが利用については専用になっているという、本末転倒な事になってしまっている。

こんな事になるのなら、過去のUSB 2.0までとそれ以降で分けて、USB3.0以降はType-Cケーブル専用とし、Type-Cケーブルも規格で縛って一種類のみにして欲しい。

こうすれば少なくともケーブルは2種類に減って、消費者も理解しやすくなるのではないかと思う。


参考

USB3.2の規格が発表される
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-07-26-1


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今度はUSB4 [USB]

先日、今年後半にも実物が出るというUSB3.2の記事を書いたばかりだが。

今日はその次の規格、USB4だ。

「USB4」はThunderbolt 3互換で最大40Gbpsのデータ転送が可能に
https://news.mynavi.jp/article/20190305-783305/


USBはバージョン番号が3.xに至り、もう速度の限界に達したと思う。

そこでUSB4では、USB Type-Cコネクタを利用して40Gbpsの転送速度を実現している、Intel社の規格「Thunderbolt 3」をそっくり利用する事でより上の速度を手に入れる事にしたようだ。


私の記憶では、Thunderbolt自体はPCI Expressをほぼそのまま外へ引き出したものだったと思う。

改めて調べるとこの記憶は部分的にしか合っていなくて、PCI ExpressとDisplayPortの二つの通信プロトコルを採用し、今回ネタに上がっているThunderbolt 3ではこれらにUSB 3.1 Gen2も加わっているようだ。


考えてみると、当初まったく接点が無かったThunderboltとUSBだが、おもしろい事にThunderbolt 3とUSB 3.xは機能的に重複する部分がいくつもあって、両者を一つにまとめる事すら不可能ではないように思える。

私個人としては似たような規格が複数あっても面倒なだけなので、ここらで一つにまとめたらどうかと思う。

そしてUSBがThunderboltを取り込むカタチで実現したのが、USB4という事らしい。


この二つの規格統合はとても良い事だ。

少なくとも見かけ上はシンプルになって、同じType-Cコネクタなのに一方はThunderbolt、もう一方はUSB、というややこしい事が避けられる。


ただ一方で内部的により複雑になる事で、利用者側に不利益が発生する事は避け得ないだろう。

見た目上一種類のケーブルとコネクタに複数の機能を持たせる事自体は良い。

だが外見が同一であるにも関わらず、何種類も仕様違いの製品が流通するのでは困る。

かといって全機能を持つケーブルは高価だし、配線が太くて硬いとか長さに制限が出るという事がある。目的によって機能を削減し、扱いやすさを向上したり低価格化を図ったケーブルが必要というのは理解できなくもない。

ただしそのおかげで利用者に解り辛くなっているのが現在のUSB規格である。

従ってUSB4の仕様は、このうえまだ面倒事を増やすのか、と感じてしまう。


USB PDに関しても、単にUSB PD対応というだけでも数多くの仕様違いが流通しており、見た目は使えそうでも実際には給電出来ないという事が普通に起きている。
ACアダプタの場合電圧と電流が合っていないとダメという常識があったが、USB PDはその常識が通用しない。見かけ上の規格が一つなので、仕様違いがわかりにくいからだ。

とはいえ、これらの規格を知らない人の方が圧倒的に多い現在と違い、最初からそれが当たり前になっている世代が大人になる頃にはそんな混乱も起きなくなるかもしれない。

尤も、そんな先の未来にはUSB自体存在しなくなっている可能性もあるが。



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USB 3.2は今年中に出るらしいが・・・ [USB]

20Gbpsの転送速度を誇るUSBの次期規格「USB 3.2」は2019年中にPCへの搭載が始まる見通し
https://gigazine.net/news/20190227-usb-3-2-appearance/


このGIGAZINEの記事によると、今年中にUSB 3.2を搭載したパソコンが出るらしい。
具体的にはUSB 3.2(Gen3)対応のコントローラが販売開始されるので、それらを搭載した機器が出るという事。

前回、私がUSB 3.2について記事を書いたのは一昨年前の七月。

USB 3.2の規格が発表される
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-07-26-1

この時はUSB 3.2の規格が発表された事を書いたが、あれから約一年半経つ。

予定では今年後半に出るようなので、規格策定から二年で現物が出るのか。


ちなみにUSB 3.2がどんなモノなのかと言うと

・USB 3.2は従来のUSB 3.0/3.1との互換性がある
 互換性は後方互換性であり、USB 3.0のホストにUSB 3.2のデバイスを接続すれば
 当然にUSB 3.0の機能に限定された動作となる(その逆もまた同様)

・従来のUSB 3.0/3.1の機能に加えて、伝送速度20Gbpsのモードが追加
 これによりUSB 3.2 Gen1/Gen2/Gen3という区分が出来て、それぞれ5/10/20Gbpsとなる
 ただしGen3の20Gbpsは、ケーブルを含めホスト・デバイス・ハブ全ての対応が必要

というわけで、要はUSB 3.1の最大10Gbpsから“条件を満たせば倍の20Gbpsになる規格”だと思えばいい。

ただし20Gbpsの速度を出すためには、ケーブルがUSB Type-Cケーブル(両端がType-Cコネクタ)である必要がある。

つまり従来からあるType-A/BコネクタケーブルではGen2の10Gbpsまでしか使えないという事。

そしてこれは“マルチレーン動作”という仕組みで実現させると言う。

実際どうやるのか具体的な内容は未確認なので想像するしかないが、USB 3.1まではTX/RX(送信/受信)と分かれているデータ線を両方TX或いはRXに占有させる半二重通信になるのか、それともTX/RXの線を二組ずつ使うのか、どちらかが考えられる。

前者であればType-A/Bコネクタのケーブルでも可能だと思うが、それがサポートされないという事を考えると後者の方法だろうか。

後者の方法は“Alternate Mode”としてディスプレイ信号やPCI Expressの信号送信に使われているので、それをUSBの信号にも使えるようにしたという事だろう。


いずれにせよ、数年前に出たUSB 3.1(Gen2)ですら満足に普及しているとは言えない状況であり、ましてやType-Cコネクタを使う機器も普及はまだ途上にある現状、今年からUSB 3.2を出したところでパソコン側にその機能があっても、対応する周辺機器がまったく出ないのでは話にならない。

メインのパソコンをType-Cコネクタの有るRyzenのマザーボードで組んでから1年半以上経つが、今までUSB Type-CコネクタやUSB3.1 Gen2の必要なデバイスなど扱う事が無かったし、昨年から今年にかけて最新のノートパソコンを何台か触る機会もあったが、いずれもType-Cコネクタを持つものの、現実的な使い道が充電くらいしか無いのでは一体なんのためにあるのかと考えさせられる。

他に使い道を考えると外付けのハードディスクやSSDがあるが、これらも主流はType-Aコネクタを使ったUSB 3.1 Gen1接続の物だ。

そして現在外付けストレージデバイスの主流はUSBメモリである。

正にこのUSBメモリこそが、そのほとんど全てといって良い製品でType-Aコネクタが採用されており、極一部でMicro-BコネクタやType-Cコネクタの製品が存在する程度。

考えて見ればUSBメモリはほとんど全てがUSB 3.0或いはUSB 3.1(Gen1)の5Gbpsで間に合うデータ転送速度250MB/s未満で、実際に買われている大半の製品は100MB/sにすら届かない。インターフェイスの速度がどれほど速くとも無意味なのである。

こうして現在普及する周辺機器(他に一般的な周辺機器というとプリンター、マウスやキーボード、カメラくらいか?)を考えると、USB 3.xの高速データ伝送とType-Cコネクタの存在意義を否定する現実しか思い浮かばない。

制限がほとんど無く扱いやすいUSB 2.0とType-Aコネクタの組み合わせで十分じゃないか、と。

そんな中でUSB 3.2が出た所で、どれだけの人がその恩恵を受けられるというのか。


まあ、新しい規格というものはそういうものかもしれない。

ただはっきり言える事は、発表されたところで誰も知らないとか、知っている人にもその存在が忘れ去られるに十分な時間が経った頃になってようやく普及が始まる、というようになるだろうという事。(場合によっては規格上存在するだけで普及する事無く終わる可能性もあるが)

従って今は、そーいうモノが出るんだな、程度の認識に止め、無駄な期待はしない方が良いだろう。



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みんな知らない、USB Type-C [USB]

先日知人宅を訪れた時の事。

知人の一人が最近買ったばかりのスマートフォンを見せてくれた。
USBの端子は、Type-Cが付いている。

というわけで彼とUSB Type-Cについて話し合ったのだが、予想通り彼は何も知らなかった。

いや、正確に言えば少しばかりの知識はあった。それは、スマートフォンを買った店で店員から説明された内容だった。

だがその知識?とやらがあっても、彼は100円ショップのType-Cケーブルで問題ないだろうと考えていたし、充電器についてもDocomoショップで売っている“対応充電器”以外に何を買えばいいのかまったく理解はしていなかった。


幸いだったのは、彼自身自分の知識に自信をもっておらず、素直に私の話を聞くだけの度量も備えていた事だ。

おかげで彼は今後自信をもってUSB Type-Cのケーブルや充電器の選択が出来るようになるだろう。


恐らくこのケースは、大部分のスマートフォンユーザーに当てはまると思う。

生まれて初めてUSB Type-Cコネクタの付いた機器を購入した時、理解に必要な知識やその知識への理解が足りないために買った店の説明を十分に吸収出来ないと思われるからだ。

また客に説明をすべき立場の店員も、理解が足りない者が多数派を占めると思う。これは私自身過去に色々な家電や電話機を売る店で店員と話して得た結論で、自分が売っている商品に対するまともな知識がある店員がほとんどいないからだ。彼らの知識は良くてカタログに記載されている「言葉や数字」止まりで、その言葉や数字に対する理解は限りなくゼロに近い場合がほとんど。

もしそうでない店員に出会った経験がある人が居るとしたら、それは宝くじで一等を引いたようなものだと理解すべきだ。
(もちろん私は、そういう“十分な知識とその知識に対する理解を有する店員”に出会った事は何度もある。)


まあ、このような状況が現実であるので、知識以前に興味すら無い一般の消費者が、私自身USB Type-Cに関する規格の複雑きわまる事が原因で“勉強”と言うにふさわしい行動と時間の投資を必要とするこの問題を、本人すら十分な理解をしているとは言えない店員からの説明を聞いて理解出来るはずが無い。

であるために、このUSB Type-C規格は「策定者の主張する利便性と引き換えに別の不便を強いる」というシロモノになってしまったのでした。

終わり。


「Type-C=USB PD対応」ではない。高速充電には認証済みType-Cケーブルも必要
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1094286.html


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USB Type-C ケーブルは何を買えば良いのか [USB]

今年の6月にUSB 3.1の新しい仕様書が手に入るようになった(私が入手したのは7月末)事から、最近USB Type-CとUSB PDに関する製品の情報を調べている。

最新の規格では、USB PDの上位モード(5V 1.5A以上の電源供給)がType-Cケーブルを使用した場合に限られ、USB PD対応のType-AやType-Bコネクタを持つケーブル自体が仕様から削除された事が比較的目立った変化だろうか。

後はUSB 3.1のGen1(5Gbps)の場合ケーブルの仕様は従来のUSB 3.0と同等だが、Gen2の10Gbpsを利用する場合ケーブル長は最大1Mまでの制限となり、USB 3.0では実用上最大2mもあれば足りていた事から1.5~2m程度の長さが主流でケーブル長の制限を意識しなかったが、USB 3.1 Gen2の速度が必要な場合はケーブル長の制限を意識しなければならなくなった。


こうした状況の中で、USB Type-Cコネクタを持つケーブルは同じ見た目にも関わらず大きく仕様が違う製品が多数売られ、そのおかげで外見だけで判断して必要な製品を選ぶ事が困難になった。

type-c cable.png
現在売られているType-Cケーブルの種類。細かい仕様違いを全部含めると何種類になるのか考えたくない。

単に従来からあるUSB Type-Aコネクタを持つ充電器とType-Cコネクタを持つデバイス間をつなぐ場合、普通に考えれば単純に片方がType-Aでもう片方がType-Cのケーブルを買えば良いと思うのは普通だし、充電器とデバイス双方がType-Cコネクタならば両端がType-CコネクタのケーブルであればなんでもOKと思うのが普通だろう。

しかしUSB給電による充電は、単に5V 500~2000mA程度の給電で充電する最も初期の仕様と、USBの追加仕様で定められたUSB BCやQualcommのQuick Chargeに代表される急速充電規格、そして最新のUSB 3.1の規格策定でほぼ仕様が固まったUSB PDによる充電の、大雑把に3つの規格が混在する。

従って消費者は、自分の持つUSB電源装置(例えば充電器)とType-Cコネクタを持つデバイスがどの規格をサポートするのか把握し、把握した規格に合った仕様のケーブルを買う必要がある。USB PDによる専用Modeで5V 1.5A以上 ~ 20V 5Aの充電(給電)が必要なら、USB PD対応のIC チップ(E-Marker)を内蔵し、必要なら最大で5Aの電流を流せるケーブルが必要だが、現在売られているE-Marker内蔵のケーブルの大半が3A以下しか流せないケーブルであるから、そういう所まで見極めて選ばなければならない。

尤も、5V 900mA以下(或いはUSB BCに対応すれば5V 1500mA)の充電で良ければ、電源用の銅線に1000mA以上の電流を流すに十分な断面積を持つ、単にコネクタ間を結線しただけのケーブルでも問題は無い。とはいえこの場合でも充電電流を制御するための適切な値を持つ抵抗器を内蔵(この抵抗器自体が電流制限しているわけではない)していないと、デバイスを破壊する場合もあるようだが。


また、単に充電や給電のみを求めるのならまだ問題は単純であるのだが、USB 3.1 Gen2(10Gbps)のデータ送受信をしたいとか、オルタネートモード(以下 Alt mode)によるUSB以外の信号伝送で外部ディスプレイ等の周辺機器を利用したい場合、ケーブルの選択は“最悪単にコネクタ形状が合っていれば良い”という事にはならないため、ケーブルの選択はさらに難しくなる。

前者の場合ケーブル長が1M以下という制限がある上、例え長さが1M以下であってもケーブルの品質が悪ければ信号の劣化を招いてトラブルの原因になる。これはパッケージでUSB 3.1 Gen2対応を謳う製品を買う以外に消費者が選び出す方法が無い。

そしてAlt mode対応の可否はさらに問題だ。
Alt modeに対応するにはケーブルにE-Markerを導入する必要があるが、E-Markerのあるケーブルの製品パッケージには「USB-IF認証取得」とか「USB PD対応」としか書かれていない。少なくとも私はAlt modeに対応と明記されたケーブルを見たことがなく、メーカーの製品情報でかろうじて“DisplayPort対応で4K 60pの表示が可能”と、間接的にAlt mode対応を匂わせる説明を1件だけ見つけたのみである。

またE-Markerのチップはメーカーや仕様にいくつも種類があり、Alt modeがどの程度動くかはチップの仕様に拠る(最悪USB PD対応のみでAlt mode無しなんて事もあり得る)ためにケーブルの仕様を見て何がどこまで対応可能か確認したいのに、仕様にAlt modeの対応に関する情報が書かれた製品は先に書いた一つだけ。

これではどのケーブルを買えば目的が果たせるかわからないではないか。


まあ、私個人に限って今の状況で「両端がType-Cコネクタで、USB PDは20V 5A給電に対応、USB 3.1 Gen2の10Gbps伝送に対応し、Alt modeで外部ディスプレイや外付けグラフィックモジュール(PCI Expressを外に引っ張り出してデスクトップ用ビデオカードを接続するモノ)が利用できる」という、フルスペックのType-Cケーブルなど必要は無いのだが。


USB Type-Cケーブルはフルスペックの1種類だけあればいい。


そう思うのは私だけだろうか。




参考:

USB超入門
http://www.ratocsystems.com/products/feature/usb31/

サイプレス、(中略)コントローラーを発表
http://www.chip1stop.com/news/NC00016254/

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USB3.2の規格が発表される [USB]

USBはコンピュータの汎用インターフェイスとして最も普及しているもので、一般的なパソコンから始まって、今では携帯端末や家電、各種AV関連機器(含むカーオーディオ)など、あらゆるデバイスに搭載される。

こうした機器の主流は今でもUSB2.0であり、USB3.0は主にデスクトップ&ノートパソコンと、ごく一部のスマートフォンやタブレットに普及するのみ。(市場が限られる業務用の機器には意外と普及しているようだが、ほとんどの人は知らないので事実上存在しないに等しい)

USB3.1に至ってはまだ普及の“ふ”の字が見え始めた状態で、しかも様々な問題を孕んでいるためにそれらが普及の妨げになっているほどであり、USBの特徴である“ハブ”による分岐接続も、現状ではUSB3.1 Gen2の10Gbpsという転送速度に対応したハブの製品が存在しないためGen1の5Gbpsに制限されてしまう。

さらにUSB3.1で追加された様々な機能もまったく浸透していないので、現状では事実上USB3.0と大差ない。


このような現状では時期尚早とも思えるが、この度USBの規格を策定・普及させるUSB.orgのUSB 3.0 Promoter Groupより、新しいUSBの規格(USB 3.2)が発表された。

このUSB3.2の特徴は、単純に言えば「USB3.1(10Gbps)の2倍の速度」である。

他にはType-Cに対応するケーブルを利用する事で2レーン動作が出来るという。USB3.1の2倍の速度とはこの「2レーン動作」によるもので、Type-Cコネクタには2対のUSB3.1用送受信端子がある事から、それぞれに異なる配線を施すのか、或いは一対のケーブルに2種類の信号を通すのか、いずれにせよ今まで遊んでいた端子を利用したものだと推測できる。(若しくは、TX・RXの両方をTXかRXどちらかで占有出来るのかも)


・・・まあ、なんにせよ。

USB3.1とType-Cコネクタ(及び対応するケーブルと機器)が普及しない事には話にならない。

Alt modeやUSB PDなど各機能を実現するチップはもう出揃っているのだが、どうしてこう実際の製品に反映されるのが遅いのか。単純に考えればコストの問題だとは思うが。

他にも色々問題があってその対処が進んでいない(技術的にはとっくに解決している)と思われるが、それこそコストの問題で進んでいないわけで、実際の所USB3.2が市場に出てくるまではまだ数年以上、私個人の感覚では最短でも5年先になると思う。


USB Type-Cコネクタのピンアサインについて書いた記事の修正について [USB]

※2018/07/11追記
現在のUSB PD規格は、Type-AとType-Bコネクタに関する規格が削除されています。USB PDの特徴である最大100Wの電力供給はE-Markerチップを内蔵したType-Cケーブルのみに適用されるもので、通常のA-BコネクタケーブルだけでなくA-Cコネクタケーブルであっても、最大5V 0.5~1.5A程度の給電に制限されます。

先日「通りすがりですが」様よりご指摘いただいた件について、私なりに調べが付いたので元記事を修正した。

USB Type-C コネクターピンアサイン
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2014-10-02

誤解を招く重大なミスを指摘してくださった「通りすがりですが」様に感謝すると共に、私の書いた記事を参考にしたくださった方々にはType-Cコネクタの理解について誤解を与えた可能性があり、深くお詫び申し上げる。

以下は修正したピンアサインの図。以後の説明の参考にしてほしい。

USB Type-C pin assign.png


さて、変更された記事の内容は元記事を読んでいただくとして、ミスの確認と記事内容の根拠となる USB.org よりダウンロード出来る資料より抜粋した記述と共にUSB PDとCC端子について説明したい。


以下、“USB Type-C Specification Release 1.2”より抜粋した内容


・“2.5 V CONN”より抜粋
 V CONN is independent of V BUS and, unlike VBUS which can use USB PD to support higher voltages, V CONN voltage is fixed at 5 V.
 V CONNはV BUSから独立しており、VBUSと違ってUSB PDが高い電圧をサポートするために用い、V CONN電圧は5Vで固定される。


・“Table 4-1 USB Type-C List of Signals”より抜粋

 CC channel in the plug used for connection detect, interface configuration and V CONN
 CCチャンネルは接続の検出とインターフェイスの設定及びV CONNに使用される


・“4.2.5 Configuration Pins”より抜粋

 Once a connection is established, CC1 or CC2 will be reassigned for providing power over the V CONN pin
 いったん接続が確立されると、V CONNピンの上のパワーを提供するためにCC1またはCC2 は再割り当てされる


・“4.5.1.2 Connecting Sources and Sinks”より抜粋

 a. USB PD communication over CC for advanced power delivery negotiation
 a. 高度な電力供給交渉(訳者注:電圧や電流の設定)のためのCC上のUSB PD通信



抜粋は以上。

英文の下に私の意訳を添えたがどうだろうか。

抜粋の内容について、まずはVCONNについての説明の内CCに関連する最も重要と思われる部分を抜粋したが、この説明によるとVCON(後に説明するがCCを再設定するとVCONになる)はUSB PDで5V以上の電圧をサポートするために用いられるようだ。

その下の抜粋はCCの説明をしていて、コネクタ同士の接続を検出し、V CONNにもなる事が書かれている。

さらにその下はCCがV Conに再割り当てされる事が説明されている。また、ここまでの説明からV CONNは単一の5V電源となるが、PLC(電力線通信)としても機能して通信も行うようだ。

最後の“4.5.1.2 Connecting Sources and Sinks”からの抜粋は、CCにオプション設定されているUSB PDの説明。ここにははっきりとCCで電力供給のための通信をすると書かれている。

ついでに別の資料(USB_PD_R3_0_V1.0a_20160325.pdf)に“USB Power Delivery Communications Stack”という図があったので、pdfより抜粋してここに掲載する。

USB_PD_Comm.png


というわけで、CCはケーブルと機器の接続を認識するための信号をやりとりするために使われるが、同時にUSB PDの電圧設定や供給可能な電流の設定にも使用される。

Texas InstrumentsのTPS25810というUSB Type-C電源コントローラの説明でも、「CCラインを介して、UFPに選択可能なVバスソース電流能力を通信します。」とあるので、Type-Cコネクタを使用するケーブルでUSB PDを利用する場合には必要な情報をCCで通信している事に間違いは無い。

一方で「通りすがりですが」様の指摘にあった“Power Deliveryは図の+5V(VBUS)を使って通信が行われます。”という部分については、CC端子の存在しないType-AやType-BコネクタでもUSB PDは使用可能という仕様なので、そのためのVBUSを信号線にも使う“PLC over VBUS”というものがあって、Type-C以外のコネクタでUSB PDを使う場合に限るがVBUSを使って通信を行うのは事実であった。

ちなみにCCがIDピンの拡張であるという指摘も正しく、私が図に書いた「USB Power Delivery Communication」という説明は機能の一部しか説明していない(しかもオプション扱いの方)ので重大な誤解を招くという意味で正しくなかった。この間違いに関しては元になった説明図のCCに関する記述が多くて、目に付いた「USB Power Delivery Communication」以外を削除して書いた可能性がある。

なんにせよ間違いは間違いであるので、修正前の私の書いた記事を見た方々には申し訳なかった。


※2018/07/11追記
以下の追記部分は、現在USB PD規格より削除されている内容となります。

追記。

PLC over VBUSについての説明を、資料からの原文と私の意訳と共に書く。
(注記:PLC over VBUSという言葉自体は、USB PDの資料の中では使われていない造語と思われる)


資料とした「USB Power Delivery - 1.0 Introduction」によると以下のような説明になっている。

・Enables voltage and current values to be negotiated over the USB power pins
 (電圧と電流の設定はUSBのパワーピンで通信して決定する))
・Work equally well with USB 2.0 and USB 3.0(USB 2.0 と USB 3.0で使用可能)
・Existing cables: up to 7.5W(既存のケーブル:最大7.5W)
・PD-aware cables: up to 100W(PD対応ケーブル:最大100W)
・Over V BUS only, no data line usage or reliance(データ線は使わず、VBUSのみ使用する)


PD対応ケーブルでは、5V 2Aの10Wから20V 5Aの100Wまで、5つのプロファイルが設定されている。

肝心のPLC over VBUSについては下図を見てほしい。

PLC over VBUS.png

図にある通り、VBUSを電力供給と通信の両方に使う。
日本国内で一般家庭向けに策定された、AC100V線を使うPLC(Power Line Communications)も考え方としては同じだ。


さらに追記。

PLC over VBUSの説明に使った図に「Plug identification」という線が出ていて、これが何なのか疑問に思って調べていたら、USB_PD_R2_0 V1.2 -20160325.pdfという資料の中に、Type-A及びType-BコネクタでのUSB PDの情報が見付かった。

資料によると、USB PDに対応するType-Aコネクタには10~13番まで端子が4本増やされていて、10,11番端子がUSB PD対応ケーブルの判定に使用される。Type-Bコネクタの場合は10番端子のみ増設され、この端子でUSB PD対応の判定を行う。
つまり、従来のType-A及びType-Bコネクタ及びA/Bコネクタケーブルではこの端子が存在しないので7.5Wまで、増設された端子が存在するType-Aコネクタ及びType-Bコネクタを持つ機器とケーブルの組み合わせでのみ、最大100Wの電力供給が可能になるようだ。

USB_Type-AB_PD.png
資料中にあった図面より引用。左がType-Aで増設された10,11番端子、右がType-Bで増設された10番端子の位置を示す。(赤丸で囲って引き出し線で番号を振っている)

Type-Aに増設された残りの12,13番端子はレセプタクル(つまりメスコネクタ)のみに存在し、プラグ(つまりオスコネクタ)が刺さっているかどうかの判定に使われ、オプション設定で他の機能(Cold socket applicationとなっている)にも使われる事になっている。


また、当然だがUSB PDで電力供給されていても通常のUSBとしてデータ通信は可能。
例えばUSB PD対応のハードディスク(例えば3.5inchとか)などをUSB PD対応ケーブルでUSB PD対応機器のコネクタに接続すると、ハードディスクの読み書きも出来る。



USB Type-Cケーブルの品質 [USB]

USB Type-Cケーブルは、USB3.1規格に適合しなければならない(USB2.0 Type-Cケーブルは省く)。これは数ギガヘルツの超高周波信号を伝達させるという事。これに加えて最大で5Aという大電流を流せる容量が必要だ(電流はUSB2.0 Type-Cケーブルも含む)。USB2.0に対応していれば良い従来のUSB Micro-Bコネクタ採用のケーブルでは、周波数で1/10、電流でも1/10又は半分以下なので、要求される品質はケタ違いである。


ところで先日、私はこんな記事を書いた。

USB Type-Cは危ないから
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-04-13-1


記事中で品質が悪いケーブルを利用するとパソコンを破壊したり機器を認識しなかったりする話を書いたが、このケーブル品質に関する要素は大雑把に3つある。一つはコネクタの品質。二つ目は電線の品質。三つ目は組み立ての品質だ。


一つ目、コネクタの品質については、コネクタの寸法精度と端子の品質に分かれる。

寸法精度は説明するまでもなく規格に合った範囲内の寸法で製造されているかどうかという事だ。この寸法精度が悪いとコネクタが接続できなかったり、接続できてもはめあいがゆるくて簡単に外れてしまったりする事になる。また、最悪端子の位置が合わなくてショートなんて事もあり得るし、位置が合っていても寸法の狂いで端子の適正な接触圧が得られず電気抵抗が増す事も考えられる。

端子の品質は単純に考えれば、「端子は相手と接触していればOK」と思われるだろうが、実際そんなワケはない。特に大電流を扱ったり高周波の電流が流れる場合は接触している部分の状態(圧力とか面積とか)がシビアな問題になるし、端子のバネが悪いと一度刺し込んだだけで端子が変形してしまって接触不良になるケースもある。

usb_tannsi.jpg
端子の材質や形状が悪いと、一度変形したものが元に戻らなかったり接点の消耗が早く、接触不良を起こす。

端子に使われる金属部品は材質の良し悪しは当然のことながら、端子の接触圧に影響がある形状や寸法精度に加え、接触部の電気抵抗と耐久性に影響がある仕上げ(バリの有無や表面粗さなど)や表面処理(メッキやコーティングなど)がどうなっているのかは非常に重要だ。

USB Type-Cコネクタは端子数こそ多いが比較的単純な構造のコネクタなので、その辺の適当な工場でも道具さえあれば簡単に製造出来そうではある。しかし実際にはハイテク製品であり、高度な技術と品質管理があって初めてマトモに機能するコネクタが製造できるというワケだ。


次は二つ目の電線について。
ケーブルの主体である電線も、品質の影響は大きい。

信号が流れる電線は、信号の周波数が上がる分表皮効果によって電線の抵抗が増えるため、これに対応出来る高品質な電線が必要だ。またケーブルの長さが長いほど電線の影響は大きくなるので、選ぶ場合は必要以上に長いものは避けるとか、長さが必要な場合は品質に妥協しない姿勢が必要である。

電力を流す電線についても、電線が細すぎたり素材の銅が粗悪品だったりすると電圧が下がったり発熱→発火という現象が起きる。最大で1.8A流せるという規格で作られた、現在主流のMicro-Bコネクタを使ったUSBケーブルは、品質が悪いとスマートフォンの充電が遅いという事実が実験で証明されている。これが最大5Aも流れるType-Cケーブルになるとさらに高い品質が要求されるのは自明の理である。

中国製の電線は、コストダウンのために何がされているかわからない粗悪品が存在する。分野はまるで違うが、建築に使われる鉄筋がコストダウンのために引き伸ばして長さを稼ぎ、細く脆くなった物を使っているという事実もある。USBケーブルに使われる銅線もそういう類の粗悪品が採用されていてもおかしくはない。

USBに使われる電線は、単に電気が流れれば良いというわけにはいかないのである。


最後、三つ目は組み立て品質。
部品の品質がどれだけ高くても、組み立てが悪ければ全てが水の泡だ。

例えば電線の被覆。中の銅線は良くても、被覆の樹脂が悪かったりそもそも工作が悪くて被覆の厚みが一定でないと、被覆が破れて中の銅線がむき出しになったり、被覆の中で断線しやすくなる。また、信号に用いる線は2本ずつペアで捻る“ツイストペアケーブル”とするが、このひねり具合が悪いと当然ノイズ耐性が落ちる。同様にノイズ対策のシールド(アルミ箔などが使われる)を省略されたり、省略していなくてもコネクタのシェルと接続されていないとノイズ耐性は落ちて信号を正常に伝達出来なくなる。

usbCable断面.jpg
USBケーブルの断面図。USB2.0と3.0はこれだけ違う。USB Type-Cはこれらに加えさらに2本増える。
引用:USB.org


コネクタと電線の接続も要注意だ。ハンダ付けが悪ければそこが抵抗になるし、最悪断線やショートの原因になる。また、GIGAZINEの記事にあったように配線を間違えて接続されている場合もある。配線が間違っていれば検査で発見出来るが、品質の悪いケーブルを製造する工場は検査などしないから、当然にそのような不良品も出荷されてしまう。
USB Type-Cケーブルは配線の数が多いのでハンダ付けも大変だ。安価な製品が作られている、中国の小規模な工場では素人が手作業でハンダ付けするから、ハンダ付け不良や配線間違いも起きやすいと推測される。


以上、こうした理由でUSB Type-Cのケーブル品質は、今までのUSB Micro-Bコネクタのケーブルと比較して非常にシビアである事がわかると思う。

とはいえ、売っている実物を見てそれを判断するのは無理があると思うので、そこは信頼のおけるブランド品を買う事が一番安全かもしれない。


参考:USB Type-C 規格と試験のポイント


USB Type-Cは危ないから [USB]

危険なUSB Type-C対応ケーブルへの対策としてソフトウェア側で修正へ
http://gigazine.net/news/20160413-usb-type-c-authentication/

以下、記事からの引用


2016年4月13日、USB 3.0プロモーター・グループはUSB Type-Cの認証規格を、暗号化ベースの認証に限定する方針であることを明かしました。このプロトコルを使用すれば、ホストシステムはUSBデバイスもしくはUSB充電器の安全性を確認してから、デバイスとのデータ通信や電力供給などを行えるようになります。これにより、認証を得ていない危険なUSB充電器などから端末を保護したり、危険なデータや身元のわからないデータをUSB経由でデバイスに転送することを防げたりするようになります。


要するに、USB Type-Cには機器間の通信で様々な機能を提供しているが、これらの機能は品質が悪い機器(或いはケーブル)との接続でコンピュータなどが破壊される可能性を高めている。
このため、機器間の通信をより厳格にする事でこうした事故を未然に防ぐという事らしい。


この新しい規格が策定された背景には、品質が悪いUSB Type-Cケーブルによる事故などがあるようだ。


PCを破壊する恐るべきType-CのUSBケーブル(以下略)
http://gigazine.net/news/20160203-google-engineer-review-type-c-cable/


USBに関するこうした問題は、USBという規格が実際にパソコンに搭載されはじめた1996年からずっと続いていて、現在でもUSB3.0(或いは2.0)接続のハードディスクなどでは品質が悪いケーブルを使用する事で記録されたはずのデータが壊れていたり、そもそもハードディスクが認識されなかったりという事が起きている。

Type-Cに関しては大電力を供給できる「USB Power Delivery」という大変危険な仕組みが存在し、これに品質が悪い電源(充電器など)やケーブルが組み合わされると、最悪火事にもなりかねない。なので、このような新しい規格が出てくる事は当然だと思う。


機能が向上した事で消費者には多大な恩恵を与えることが約束された、USB Type-C規格であるが、便利になった代償はけっして小さくは無い。今まで以上に、消費者側にも正しい知識と運用が必要とされる時代になったようだ。


便利さの代償・・・USB Type-C
http://17inch.blog.so-net.ne.jp/2015-03-23



USB Type-C とAlt Mode [USB]

Type-C規格で新たに策定された、従来のUSB規格には無かったAlternative Mode(Alt Mode)という機能がやっと私にも理解出来たので、それについて要点を書いておく。


まずは、面倒な話を読みたくないという方のために最初に要点だけを書いておこう。



USB Type-C Alt Modeの要点は


・USBだけでTVやスピーカーやHDDなど、様々な機器をケーブル一本で接続可能

・それぞれ対応する機器同士を対応するケーブルで接続する必要がある。

・対応しない周辺機器に対しては、アダプターで対応する場合がある事が予定されている。

・話がややこしすぎて(或いは大して重要な機能ではないから)一般にはほとんど認知されない可能性大。


こんなところか。


さて。
ここからはこれらの中身についての話。
ただ使えればいい、という人は要点だけ把握していれば読む必要は無い。


USB Type-C のAlt Modeとはなにか。

大雑把に言えば「USBのケーブルにUSBじゃない規格の信号を流せる」という機能。具体的にはHDMIやDisplayPortなどの映像信号や音声信号、PCI ExpressのようなPC内部バスの信号だ。


当初私はこれらの信号がどうやったらUSBケーブルに流せるのか理解できなかった。
何故ならUSB Type-C(のコネクタとケーブル)はあくまでケーブルとコネクターの規格なので、コントローラーそのものは単に今までのUSBコントローラーを使うのだと思っていたからだ。だから、それらの信号はUSBの信号に変換されると思い込んでいた。

ところが実際はそうではなかった。
それらの規格の信号がそのまま流されるのだ。

ではどうやって種類の異なる信号をUSB Type-Cという単一のコネクタ・ケーブル規格で流せるようにしているのかというと、PCや対応機器のUSB Type-CコネクタとUSBコントローラーの間に信号の切り替え器を入れ(とはいえ当然ワンチップ化されるだろう)て、USB Type-Cに設定されているモード変更用の端子を使って何の信号を流したいのか検出する。すると切り替え器が接続先を識別して、USBならUSB、HDMIならHDMI、というように接続を切り替えてくれる。
従って、機器側は自分が何であるかという主張をするだけで自動でケーブルを流れる信号が適切に選択される。

USB Alt Mode.png
信号切り替えの模式図。USBのホストコントローラーとコネクタの間にスイッチがあり、信号を切り替える。

USB-DP.png

しかしこの機能はAlt Modeに対応するケーブルが必要である。
USB Type-CにはAlt Modeに対応したフルスペックのケーブルだけでなく、機能が限定された規格も存在するからだ。例えばUSB2.0まで対応する規格のType-Cケーブルだと、見た目は同じでもAlt Modeは使えないと思う。

USB2.0 Type-C.png
USB2.0 Type-Cケーブルのコネクター。USB3.1用と予備の端子が省略されている。

また、ケーブルの品質も問題になる。
当然品質が悪いケーブルを使うとコネクタの接触不良やケーブルの銅線の微妙な抵抗の違いなどによって信号が正しく伝わらない。過去にUSB2.0や3.0用のケーブルではそのような低品質なものが出回って、ハードディスクなどを接続すると正常に使えないというようなトラブルが起きている。
ケーブルの品質はUSB PDで大電力を扱う場合にはケーブルやコネクタの焼損、そしてそれが原因になって火災にもなるため、気をつけなければならない。

さらにホスト側の対応状況が統一されるのか、という問題がある。
USB Type-Cコネクタがあるからといって全てがAlt Modeに対応するのかというと、それはあり得ないからだ。何故ならAlt Modeに対応するためには、対応するUSBホストコントローラーが必須。となると、スイッチを内蔵するコントローラーを採用した機器以外は、同じ外見のType-Cコネクタを持っていてもUSB Type-C経由で外部ディスプレイが使えない、というような事が起こり得る。

そしてその対応状況の中身も色々あるので事態はさらに複雑だ。
今の所Alt Modeに対応することが判明しているのはHDMIとDisplayPort、それからThunderbolt(≒PCI Express)。これらに対応する機器には今後Alt Modeに対応するロゴかなにかが表示されるらしいが、コレをなんの知識もなくロゴを見ただけで理解できる一般消費者は少ないだろう。中には一方がUSB Type-C、もう一方がHDMIのコネクタというようなケーブルも考えられているので、Alt Modeに対応しない機器でも物理的には接続できてしまう。このようなケースではAlt Modeに対応させるためのアダプターが用意されるそうだが、まあ一般人には当たり前に無視されて、困った時に初めて認識させられる事になると思う。


最後に。
正直な話、このAlt Modeというのは一体誰が得をするのか?という疑問がある。
私の予想では、金をかけてAlt Mode対応の周辺機器を作ってもそれを目当てに買う人はごく少数であると思われる。あり得る典型的なパターンとしては、Alt Modeなどまったく意識をせずに買ったテレビが、USBでスマートフォンとつなげると写真やビデオがテレビで見れた!というパターン。
これ以外になにかあるとしたら、それはひとつまみ(一握りですらない)のマニア層だけであると思う。


便利さの代償・・・USB Type-C [USB]

便利に慣れると、人間はバカになる。

今日見付けたこの記事を読みながら思い浮かべた言葉だ。
え?誰の言葉かって?
それはもちろん、私の言葉だ。

祈りなさい、されば繋がるPlug&Pray2.0
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/20150320_693704.html


記事の内容は要するに、USB TypeCの普及によって、これまでUSBを利用するに当たって利用者が意識しなくてはならなかった事が不要になるということ。
今まで不便を注意深さと工夫で乗り越えていた人がこの恩恵に与る分には問題ない場合が多いが、それでも多くはその知恵を忘れてしまう場合が多く、そのような変化はバカになったという事になる。
またそうでないケース、つまりこれからUSBを知る子供達と今までUSBについて無知だった子供や大人達の場合には、元々バカだったのがそのままになってしまう。


そもそもUSBという規格は、パソコンと周辺機器を接続するための汎用シリアルインターフェイス以外のなにものでもなかった。
規格が策定された当時、パソコンと接続される周辺機器はそれぞれが独自のインターフェイスを持つ事が多く、周辺機器の種類だけケーブルやコネクタの組み合わせがあった。例えばパソコンを使う上で最低限必要なキーボードとマウス。当時はPS/2コネクタというキーボード&マウス専用のインターフェイスが主流ではあったが、まだAT規格の5Pin DINコネクタを使用した物もあったりで、キーボードとマウスはそれぞれATコネクタとRS232Cコネクタに接続して使うケースが結構あった。

他にはプリンター。プリンターも汎用パラレルポートというインターフェイスにプリンター制御用の信号を送る事でプリンターポートとして利用していて、パソコン側のD-sub 25Pinのパラレルポートに“今となってはバカでかいアンフェノール36Pin”のプリンター側ポートをつなぐケーブルが必要だった。

外付けハードディスクやMO(も、ではなくてエムオーと読む)、外付けCD-ROMドライブはSCSIが主流で、50PinのSCSI用コネクターを持つケーブルが必要だったり、中には専用の拡張カードを使った専用インターフェイスのCD-ROMドライブなんかも存在した。
SCSIで厄介なのはコネクターが何種類もあった事。例えばNECのPC-9801(9821)シリーズでは アンフェノールハーフピッチ50Pinというコネクタが主流で、後にPC/AT互換機の普及と共にセントロニクスハーフピッチ50Pinに主流が移っていったが、一部ではこれら以前より使われていたアンフェノールフルピッチや、Macintoshで主流だったD-Sub 25ピンもあり、これらの機器が混在するとSCSIだけでケーブルの種類がトンデモない事になっていた。

スキャナーは当時CD-ROMと同様に比較的新しいデバイスだったので専用インターフェイスが乱立していた時期もあったが、その後大抵はRS232Cとかパラレルポートと使うとか、中にはSCSI接続のものが主流になった。

こんな感じで新しい周辺機器が出ると大抵それは専用のインターフェイス、或いはインターフェイスは汎用でも専用のケーブルが必要という事になってきていて、パソコンの普及と共にそれは増える傾向があった。
そこで登場したのがUSBであり、これらのバラバラだった規格をコレ一本にまとめてしまえば便利だろうという、当時としては非常にありがたぁ~いモンだったのである。


そして時代は21世紀になり、USBを取り巻く環境は大きく変化する。
元々USBは汎用性が高く、普及促進のためにUSB機器を製造販売しても特許使用料が無料という事で、パソコン以外の機器同士でも利用できないかというニーズが当然に生まれてくる。そこで出てきたのが「USB On-The-Go(USB OTG)」という規格で、2001年12月にUSB2.0の追加仕様として定められた。

エプソン、「USB On-The-Go」対応コントローラLSI ~PCを介さずUSB機器同士を接続可能
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0529/epson.htm

USB OTGは、「USBは必ず片方が親でもう一方が子」という原則を崩さず通信できるよう、子機が親機にもなれるというルールを定めたもの。これで元々パソコンのための規格だったものを、パソコンが無くても他の機器同士でUSBが利用出来るようにしたわけだ。


こうなってくるとパソコンを知らない人までもがUSBを利用するので、「パソコン用外部デバイス利用の知識」がそれなりにある人ならば困らないような事で、当たり前に困る人が爆発的に増える事になる。なんでもプラグを突っ込めば即利用可能というイメージがUSBにはあるので、本当に何も考えずになんでもかんでも突っ込んでいろんなモノを壊したり、デバイスが動かないというトラブルが増えて当然なのである。

例えばUSBのコネクターは元々そんなに耐久性のあるものではなくそれなりにデリケートなものだったのだが、無知な子供同然の消費者が好き勝手にデタラメな取り扱いをするため、もっと丈夫で簡単に取り扱える事が求められるようになる。
差し込む向きが決まっているとかは論外。無知な消費者はコネクタが入らないとなれば力ずくで押し込んだり無理にコジったりなんか当たり前で、そのおかげで様々なトラブルが起きているのだ。

そこで登場するのがUSB TypeC規格。
現在使われているUSB MicroBコネクターと同等に小さくて、差込む向きが決まっていなくて、しかも強度は数倍以上。これならお子様でも安心だ!(なわけないか。)
本当になんの知識もなくても、Type-Cコネクターを持つ機器同士にケーブルのコネクターを突っ込むだけで簡単に使える。
コネクターの断面が今までの長方形から楕円形ぽくなったので、長方形のそれっぽいスキマに突っ込んでトラブルを起こす確率もグンと減る。
正にバカのバカによるバカのための規格。バカ田大学万歳!


便利は正義。
この現実だけは、私も否定しない。
何よりも私自身がこのUSB TypeCの普及を大歓迎し、普及を待ち望んでいるのだから。

しかし便利というものはなんの代償も払わずに得られるモノではないのである。
果たして今後、今は想像すらできない、この便利さが原因のトラブルは起きないのであろうか。私はきっと起きると思う。
何故なら便利さによって失われる、注意意識、知識、技能などが必ずあるから。

USB Type-C コネクターピンアサイン [USB]

探しに探してやっと見つけた、USB Type-C コネクターのピンアサイン。
こんな事知らなくても新しいUSBのコネクターを利用する消費者としては何も困らないのだが、知りたいものは知りたいんだよ!!

USB Type-C pin assign.png

こんな感じで、裏返しても端子の接続に破綻が起きないようになっている。

ちなみに黄色のCC端子はUSB Mini/Micro-Bコネクタで採用されたID端子の拡張版で、ケーブルと機器の接続を検出するだけでなくUSB Type-C規格で拡張されたあらゆる機能を検出し接続を確立するために用いられ、オーディオモードではUSB Type-Cにアナログイヤフォン用端子としての機能を持たせる事が出来るという多機能な端子であり、さらにUSB PD(USB パワーデリバリ)という、例の最大100W!というトンデモない電力を供給する時に使う信号のやりとりにも使われる。

注記:USB PDにはType-C以外に従来のType-AとType-Bのコネクタ(※USB PD対応コネクタはコネクタの外形が同一だが端子が拡張されている)でも使用出来る規格が存在する。この規格では4つある端子の内VBUSとGNDのみを使用し、USB PDのケーブル検出と電圧と電流の設定は“PLC over VBUS”という機能を使って信号をやりとりする。

USB PDについて詳しくは「USB Type-Cコネクタのピンアサインについて書いた記事の修正について」を参照して欲しい。


そして修正したもののやっぱり間違っていた、過去のコネクターの絵も更新。
GNDの位置とかが違っていた。参考にした図面のアレはなんだったんだ・・・

USB-TypeC_N.png

蛇足だがこのコネクターの最初に描いたデタラメなヤツが韓国の何かのサイトで流用されていて笑える。もちろん無断使用。グーグルで検索している時画像検索の中に紛れていて発見したのだが、あんなデタラメな絵の一体どこが気に入ったんだか。


それから割と勘違いがあるようだが、USB Type-Cコネクターはあくまでモバイル機器用の規格。
なので、旧来のデスクトップパソコンやノートパソコンの場合には、USB3.1用のコネクターは現在使用されているType-Aが使われ、周辺機器はType-Bコネクター及びmicro-Bコネクターが継続して利用される事になっている。
が、強度や信頼性はともかくType-Cの方が便利なので、パソコン側にはType-Cも併設され、機器側に関しても場合によってはType-Cに置き換わっていくものと思われる。


2016/07/31 記事修正。

USB Type-Cの規格策定が終わったらしい [USB]

以前ネタとして扱ったUSB Type-Cだが、規格の策定が終わったようだ。

従来のUSBと違う点は以下の通り。

・コネクター形状は互換性を捨て、差し込む向きを問わなくなった
・USB3.1に対応し、10Gbpsの転送速度に対応する
・バスパワー供給電力は最大100W!!!(コネクターが燃えないのか???)
・ノートパソコンの充電などにも対応
・従来のUSBとはアダプターを介す事で互換性を保つ

これで全部かどうかはわからないが、確認できたのはこのくらい。
そして実際の製品が出るのは来年夏以降らしい。


しかし供給電力100Wというのはどうなんだろう。
電圧が5Vのままなら20A!端子が熱で溶けるなァコレは。
それ以前に20A流せるとなるとケーブルが太くなりすぎてトンデモない事に。
そう考えると先日書いたMicroUSBの充電規格みたいにモードによって電圧を変えるのだろうか?ノートPCの充電ともなれば16V~20Vという電圧でもおかしくはないが、そうなると昇圧回路を組むのか?
だが例え20Vでも5Aというのはかなりの大電流だ。

まあなんにせよ、もう少し調べる必要がありそうだ。

USB Type-C [USB]

USBコネクタの新しい規格が出た。
その名を「USB Type-C」という。

その形状は通常のUSB-Aタイプより小型で、さらに以前より裏返すと挿入できなかった事が不便であると言われ続けていた欠点を補ったリバーシブルな形状だ。

以下断面図。
USB-TypeC_N.png

そしてこちらはピンアサイン。

USB Type-C pin assign.png

2014 08/31 図が正式な図面のモノとあまりに違ったので修正。
2014 10/02 さらに間違いが発見され、ピンアサインも判明したので修正&画像追加。
2016 07/31 ピンアサインの図について間違いを指摘されたので修正。

図は写真から想像した構造を断面図にしてみた。赤青の接点が電源で緑がデータ。
AppleのLightningコネクターと端子形状のオスメスが逆だ。
Lightningはケーブル側の端子がむき出しなので端子が汚れたりショートしやすい。電力を扱うコネクターにこういう形状は普通有り得ないので、Appleは何か対策しているのだろうか。チャレンジャーだなぁ。
その代わり構造が単純なので安く作れるが。
一方USB Type-Cはセオリー通り端子をシェルで覆って保護しているから安全だ。ただし構造が複雑で価格が高い。

どっちが良いのかはなんともいえないが、Lightningは端子の腐食によるトラブルが結構出ている。これはむき出しの端子が汚れてそこに電流が流れることで電食という現象が発生していると思われる。

だが一方で従来のMicro-USB端子でも同様に端子から発火する事故が結構出ている。これはオスメスどっちかあるいは両方か、やはり端子が汚れたりシェルとのスキマに異物が入ってなったのだと思う。スマホをシャツやズボンのポケットに入れて持ち歩くと、汗が蒸発してUSBの端子に付着する事があり得るので、そういうのも原因なのだろう。
従ってUSB TypeCでも同様の事が起きる可能性は十分考えられる。


それにしても、昨今のスマホは電池の容量が大きいからか、充電電流が1Aを軽く超える物が少なくない。
タブレットに至ってはあのMicro USBで充電電流が1.8Aだとか。そんなの普通に考えて燃えるだろう、と思って調べたら、今のスマホに使われているMicro USBは規格で1.8A流せる物が作られている事実を確認した。
恐ろしい事だ。ちなみにUSB2.0は0.5A、USB3.0は0.9Aしか規格上は流せない。Micro USBは本来0.5Aの設計なのだ。私は0.5Aでも電流多すぎな気がするが。

USB Type-Cも多分あんなので2A流せるとか無茶な事やっているのだろうなぁ。
コネクターの規格上問題なくても接点容量がギリギリすぎると思うのだが。
そして些細な事で簡単に発熱して、コネクターが溶けたり燃えたりするのだろうな。

ついでに、この記事を読んでくれた方。
スマホとかを持ち歩く時はポケットやバッグの中に入れて持ち歩くと思うが、仕舞うところはくれぐれも清潔でゴミやホコリや水分が無いようにしましょう。でないと非常にデリケートなUSBコネクターが燃える危険があるよ!