ハイブリッドとはなにかを考えさせられる [クルマ]
ポルシェ919 Hybrid。
私が知る限り、F1を含め世界で最も速いクルマ。
世界各地のサーキットでF1を凌ぐコースレコードを作り、ニュルブルクリンクでは35年間破られなかった6分12秒のコースレコードを一分近く上回る5分19秒の記録を打ち立てた。
ポルシェ919 Hybridが何故こんなに速いのかと言うと、一言で言えば加速の速さだ。(実際走っている映像を見ればわかる)
タイヤとシャシー、サスペンションなどは、最早どこのコンストラクターでも一定以上の水準を持ち、車体の速さ自体は大体同じレベル。
こうなったらどこで差をつけるかというと、頭文字Dではないが直線でもカーブでもない所しかない。
その“直線でもカーブでもない所”を構成する要素の一つが加速。(まあそれを可能にするには車体の・・・以下略)
最高速度まで達する時間が短ければ短いほど速く走れるなんて事は、子供でも理解出来る理だ。
では何故ポルシェ919 Hybridの加速が速いのかというと、それは電気モーターで一時的に駆動輪の力を増やす事が可能だから。
ポルシェ919 Hybridの場合レース仕様では最大500馬力、記録に挑戦する仕様では最大700馬力のエンジン出力に、300~400馬力くらい電気モーターで上乗せ可能らしい。
当然そのシステムにはハイブリッドの技術が使われている。
だが私は、ハイブリッドの回生システムを単純に「減速時のエネルギーを回収している」としか思っていなかった。
何故ならそれが一般論であるからだ。
だがそう考えると、ポルシェ919 Hybridの加速は説明が付かなかった。
理由は回生エネルギーが絶対的に不足するから。
私の常識では、減速時だけしか、回生エネルギーを得られなかったからだ。
しかし、ポルシェ919 Hybridの回生システムは排気ガスからも回生エネルギーを得ていた。
この事はレース関係の事情に詳しい人ならば常識の範疇だったに違いない。
だが、私は今まで知らなかった。
私のこれまでの常識で考えると、排気ガスのエネルギーを利用するシステムとしてはターボチャージャーしか思いつかない。
ターボは排気ガスの圧力をタービンの回転力に変換して、エンジンが吸入する空気の密度を大きくするシステムである。
一般的な、エンジンに空気を押し込むという表現は根本的に間違っている。
それはともかく、自然吸気エンジンのパワーアップを真剣に考えた事がある人には、排気ガスのエネルギーを再利用するという事はロスにしかならないというのが常識だ。
何故なら、排気ガスのエネルギーを再利用する事は燃焼室への反射波を生んで排気抵抗となり、4ストロークエンジンが排気ガスを燃焼室の外へ押し出す排気工程ではポンピングロスとなり得るし、排気工程で生まれる慣性で燃焼室の空気密度を下げて吸気を助けるはずが、燃焼室内のガスが少しでも多く残っていれば逆に燃焼室内と吸気管内の圧力差が減ってしまって混合気の充填効率を落としてしまうからだ。(故に自然吸気エンジンでの排気ガスのエネルギー利用は、電気デバイスの利用もしくは排気管の構造で反射波の発生サイクルを調整する事での、未燃焼ガスを燃焼室に押し戻す事を前提としていた、というかそれしか出来ないのだが)
だがもし、そのロスを上回る利得が得られるシステムが存在するとしたら、話はまったく違ってくる。
それがターボという過給システムだ。
ターボはエンジンが吸入する空気の密度を上げて酸素量を増やし、より多くの燃料を燃やす事を可能にする。
元々は航空機が数千メートルの高空を飛行する際、大気圧=空気の密度=酸素量の減少によってエンジンの出力が下がってしまう事に対する解決策であったが、大気圧が一定の場合燃料を燃やすために必要な酸素の量を増やす事が可能という点で、シリンダーの容積=排気量=エンジンの大きさを上げずともエンジンの出力を上げる事が可能な手段となったのだ。
このとき、タービンを回すために必要な力を、発電機を回す力に換算したらどれだけのエネルギーになるのか?
これを想像出来なかった自分が恥ずかしい。
そしてポルシェの技術者はそれをやった。
その結果は世界一速いクルマの誕生である。
実際の所、ポルシェ919 Hybridのエンジンはターボチャージャーを装備したエンジンなので、単純にタービンを回すエネルギーを発電機に・・・というシロモノではない。
もっと複雑で、ターボによる過給で生まれた余剰エネルギーを余すことなく発電機で回収して、電気エネルギーとして蓄え、それを効果的に加速に使えるよう緻密な制御がなされているはずである。
そして、これだけの技術があれば、一般公道を走るクルマにも使えたら・・・と思うのは当然の事。
だがそれは無理なのだ。
何故なら、一般公道を走るクルマが生み出す排気ガスのエネルギーはとても小さいから。(エンジンの設計次第では或いは・・・とも思うが)
一般に車重1トン前後のクルマが時速60km/h程度で巡行するために必要な馬力は精々十数馬力。
しかし、高速道路の走行まで考えて作られるエンジンでは、その十数馬力で消費されるエネルギーから排出されるわずかな排気ガスのエネルギーを回生システムとして有効活用するには無駄が多すぎる。
私が思うに、その程度では回生システムを駆動するためのエネルギーを上回る排気ガスのエネルギーが無い、という事だと思う。
ポルシェ919 Hybridの場合はエンジンの最大出力付近を維持する、サーキットでの走行だからこそ可能だったシステムと言えるだろう。
また、一般公道で多用される停止又は低速からの加速は非常にエネルギー効率が悪い。
ただでさえ効率が悪い事の繰り返しが多い一般の自動車運用で、排気ガスのエネルギーを再利用するなど、魔法(オマエは気に入らないから、カエルにでもなぁれ!と言うレベルの)でも使わなければ不可能だと思う。
というワケで。
この記事
内燃機関超基礎講座 | ポルシェが919ハイブリッドに2.0?V4直噴ターボを選んだ理由
https://motor-fan.jp/tech/10017617
を読んだ私は、正に目から鱗であった。
まあ、知っている人からすれば(以下略
こうして私は、ハイブリッドシステムの奥深さを学んだのであった。
私が知る限り、F1を含め世界で最も速いクルマ。
世界各地のサーキットでF1を凌ぐコースレコードを作り、ニュルブルクリンクでは35年間破られなかった6分12秒のコースレコードを一分近く上回る5分19秒の記録を打ち立てた。
ポルシェ919 Hybridが何故こんなに速いのかと言うと、一言で言えば加速の速さだ。(実際走っている映像を見ればわかる)
タイヤとシャシー、サスペンションなどは、最早どこのコンストラクターでも一定以上の水準を持ち、車体の速さ自体は大体同じレベル。
こうなったらどこで差をつけるかというと、頭文字Dではないが直線でもカーブでもない所しかない。
その“直線でもカーブでもない所”を構成する要素の一つが加速。(まあそれを可能にするには車体の・・・以下略)
最高速度まで達する時間が短ければ短いほど速く走れるなんて事は、子供でも理解出来る理だ。
では何故ポルシェ919 Hybridの加速が速いのかというと、それは電気モーターで一時的に駆動輪の力を増やす事が可能だから。
ポルシェ919 Hybridの場合レース仕様では最大500馬力、記録に挑戦する仕様では最大700馬力のエンジン出力に、300~400馬力くらい電気モーターで上乗せ可能らしい。
当然そのシステムにはハイブリッドの技術が使われている。
だが私は、ハイブリッドの回生システムを単純に「減速時のエネルギーを回収している」としか思っていなかった。
何故ならそれが一般論であるからだ。
だがそう考えると、ポルシェ919 Hybridの加速は説明が付かなかった。
理由は回生エネルギーが絶対的に不足するから。
私の常識では、減速時だけしか、回生エネルギーを得られなかったからだ。
しかし、ポルシェ919 Hybridの回生システムは排気ガスからも回生エネルギーを得ていた。
この事はレース関係の事情に詳しい人ならば常識の範疇だったに違いない。
だが、私は今まで知らなかった。
私のこれまでの常識で考えると、排気ガスのエネルギーを利用するシステムとしてはターボチャージャーしか思いつかない。
ターボは排気ガスの圧力をタービンの回転力に変換して、エンジンが吸入する空気の密度を大きくするシステムである。
一般的な、エンジンに空気を押し込むという表現は根本的に間違っている。
それはともかく、自然吸気エンジンのパワーアップを真剣に考えた事がある人には、排気ガスのエネルギーを再利用するという事はロスにしかならないというのが常識だ。
何故なら、排気ガスのエネルギーを再利用する事は燃焼室への反射波を生んで排気抵抗となり、4ストロークエンジンが排気ガスを燃焼室の外へ押し出す排気工程ではポンピングロスとなり得るし、排気工程で生まれる慣性で燃焼室の空気密度を下げて吸気を助けるはずが、燃焼室内のガスが少しでも多く残っていれば逆に燃焼室内と吸気管内の圧力差が減ってしまって混合気の充填効率を落としてしまうからだ。(故に自然吸気エンジンでの排気ガスのエネルギー利用は、電気デバイスの利用もしくは排気管の構造で反射波の発生サイクルを調整する事での、未燃焼ガスを燃焼室に押し戻す事を前提としていた、というかそれしか出来ないのだが)
だがもし、そのロスを上回る利得が得られるシステムが存在するとしたら、話はまったく違ってくる。
それがターボという過給システムだ。
ターボはエンジンが吸入する空気の密度を上げて酸素量を増やし、より多くの燃料を燃やす事を可能にする。
元々は航空機が数千メートルの高空を飛行する際、大気圧=空気の密度=酸素量の減少によってエンジンの出力が下がってしまう事に対する解決策であったが、大気圧が一定の場合燃料を燃やすために必要な酸素の量を増やす事が可能という点で、シリンダーの容積=排気量=エンジンの大きさを上げずともエンジンの出力を上げる事が可能な手段となったのだ。
このとき、タービンを回すために必要な力を、発電機を回す力に換算したらどれだけのエネルギーになるのか?
これを想像出来なかった自分が恥ずかしい。
そしてポルシェの技術者はそれをやった。
その結果は世界一速いクルマの誕生である。
実際の所、ポルシェ919 Hybridのエンジンはターボチャージャーを装備したエンジンなので、単純にタービンを回すエネルギーを発電機に・・・というシロモノではない。
もっと複雑で、ターボによる過給で生まれた余剰エネルギーを余すことなく発電機で回収して、電気エネルギーとして蓄え、それを効果的に加速に使えるよう緻密な制御がなされているはずである。
そして、これだけの技術があれば、一般公道を走るクルマにも使えたら・・・と思うのは当然の事。
だがそれは無理なのだ。
何故なら、一般公道を走るクルマが生み出す排気ガスのエネルギーはとても小さいから。(エンジンの設計次第では或いは・・・とも思うが)
一般に車重1トン前後のクルマが時速60km/h程度で巡行するために必要な馬力は精々十数馬力。
しかし、高速道路の走行まで考えて作られるエンジンでは、その十数馬力で消費されるエネルギーから排出されるわずかな排気ガスのエネルギーを回生システムとして有効活用するには無駄が多すぎる。
私が思うに、その程度では回生システムを駆動するためのエネルギーを上回る排気ガスのエネルギーが無い、という事だと思う。
ポルシェ919 Hybridの場合はエンジンの最大出力付近を維持する、サーキットでの走行だからこそ可能だったシステムと言えるだろう。
また、一般公道で多用される停止又は低速からの加速は非常にエネルギー効率が悪い。
ただでさえ効率が悪い事の繰り返しが多い一般の自動車運用で、排気ガスのエネルギーを再利用するなど、魔法(オマエは気に入らないから、カエルにでもなぁれ!と言うレベルの)でも使わなければ不可能だと思う。
というワケで。
この記事
内燃機関超基礎講座 | ポルシェが919ハイブリッドに2.0?V4直噴ターボを選んだ理由
https://motor-fan.jp/tech/10017617
を読んだ私は、正に目から鱗であった。
まあ、知っている人からすれば(以下略
こうして私は、ハイブリッドシステムの奥深さを学んだのであった。
この世には安全なIoTデバイスなど存在しない [セキュリティ]
以前は個人用のコンピュータといえばデスクトップ・パソコンだったが、現在は種類が増えてスマートフォンなどの携帯端末をはじめ、インターネットに常時接続されるテレビや冷蔵庫など、個人を取り巻く電化製品の多くが“パーソナルなコンピュータ”と化している。
こうしたコンピュータは現在“IoTデバイス”として再定義され、もはや社会インフラとして必須のデバイスとなった。
つまり、これらをなくしては生活そのものが成り立たなくなっているのだ。
だが、こうしたIoTデバイスは常に何らかの欠陥を持つ。
特にソフトウェアに絡むセキュリティ上の脆弱性は、それが無いデバイス自体が存在しない。
という事を本記事の読者に認識していただいた上で、以下のニュースを見て欲しい。
iPhoneのiMessageにひそむ「ゼロクリックの脆弱性」でジャーナリストが政府からハッキングを受ける
https://gigazine.net/news/20201221-iphone-imessage-exploit-kismet-zero-click/
この記事は今日投稿されたGIGAZINEの記事だが、この手のニュースは過去にいくらでも出ている。
この記事と過去の記事で共通する事は、始めからあった欠陥が原因でデバイスの持ち主が一方的に被害を受けるという事。
そして受けた被害をいくらかでも修復する事は不可能であるという事だ。
一旦漏れた個人情報は絶対に消去する事が出来ないのは当然、そのうえ金銭的・社会的損失が発生したとなれば、一体誰が補償するのか。
誰も補償など出来はしない。
以上の事から、「この世には安全なIoTデバイスなど存在しない」と言える。
IoTデバイスとは常に個人の生命と財産を脅かす可能性を持ったデバイスなのだ。
インターネットが存在しない時代であれば危険から物理的に逃れる事も可能だったが、今や地球の裏側でさえほぼリアルタイムに情報通信が可能である以上、危険から逃げる事など不可能である。
怖い時代になったものだ。
フィッシングメール [セキュリティ]
私は匿名性が必要なサイトへの会員情報登録には、必ずそれ専用のメールアドレスを使っている。
このメールアドレスは誰かとの通信に使うわけではないので、一年に一回程度しかログインしないのだが。
今日、メールボックスに溜まっているであろうゴミメールを掃除しようとログインした所、こんなメールが届いていた。
見るからにアマゾンからの偽メールである。
これはフィッシングメールだな、と思いメールに記載されている電話番号をアヒル先生に調べてもらったところ、思った以上に検索に引っ掛かった。
アマゾンの偽メールに記載された電話番号をアヒル先生に調べてもらった
https://duckduckgo.com/?q=03-5757-5252&ia=calculator
検索結果にはこのフィッシングメールに引っ掛かった、哀れな子羊達の叫びが多数。
ざっと見た感じ、アマゾンだけでなく楽天の偽メールでも同じ番号が使われているようだ。
また、当然ながら違う番号でも同様に詐欺に使われている模様。
それにしても、一体どうやってこのメールアドレスが犯罪者に渡ったのだろう。
このアドレスは無意味な英数字の羅列なので、考えられるのは会員登録したサイトから流出した事。それしかない。
恐らく会員のメールアドレスをその手の闇ルートで販売しているのだろう。
このような事があるから、私は“それ専用”のメールアドレスを使うのだ。
おかげで個人的な繋がりのある人との連絡に使うアドレスにはこの手の詐欺メールが届いた記憶が無い。
ちなみに、このアドレスには他にも怪しげなメールが大量に届く。
これら全てが詐欺メールである事は確定なので、いつも私は内容を確認する事もなく削除している。
だが、今回気が向いてメールの内容を確認してみたらコレだ。
たまにはこういう経験もしてみるものだ。
Uberも自動運転自動車の開発から撤退か [クルマ]
自動運転機能を持つ自動車は、2020年には実用化される。
そういう話しがあったのは何時の事か。
私は「不可能だ」と思ったが、今となってはそんな話も無かった事にされている。
そんな中、このようなニュースが。
Uber ATG売却報道など自動運転関連で注目ニュース相次ぐ
https://eetimes.jp/ee/articles/2012/01/news061.html
Uberは自動運転自動車の開発において先頭をゆく企業の一つで、Googelの次くらいに本格的な開発を始めた企業だったと思う。
当初から拙速な開発を私は問題視していて、実際に事故を起こし、その内の一つは歩行者を死亡させている。
結局の所、2020年現在の技術では極めて限定的な環境下でしか自動運転は出来ていない。
つまりはそういう事だ。
となれば、もうこれ以上の開発は不可能と思うのも当然だろう。
開発を続ける事自体に意味があるとしても、莫大な金を注ぎ込んでも投資を回収する目途が立たないからだ。
Uberが自動運転技術の開発部門の売却を検討するのも理解出来るというものだ。
私はこのブログで何度も繰り返し記事に書いているが、そもそも自動運転自動車で「万が一の時にはドライバーが対処する」というのはあまりにも非現実的でバカげた話である。
自動運転自動車はハンドルやブレーキ・アクセルなど、人が操作する機能があってはいけない乗り物なのだ。
それが実現出来ないのであれば、施設の構内や高速道路など、不測の事態が発生しにくい所に限った限定的な“運転補助”以上の機能を、自動車に持たせてはいけない。
そんな事もわからない人があまりにも多い事が現実だ。
この事は実際に問題が発生してからでないとルール作りもままならないという事は理解出来るが、記事中の“自動運転技術の進歩に伴って、十分な安全性の定義も改善されなければならない”という記述に関しても「やっとここまで話が進んだのか」というのが私の感想である。
そういう話しがあったのは何時の事か。
私は「不可能だ」と思ったが、今となってはそんな話も無かった事にされている。
そんな中、このようなニュースが。
Uber ATG売却報道など自動運転関連で注目ニュース相次ぐ
https://eetimes.jp/ee/articles/2012/01/news061.html
Uberは自動運転自動車の開発において先頭をゆく企業の一つで、Googelの次くらいに本格的な開発を始めた企業だったと思う。
当初から拙速な開発を私は問題視していて、実際に事故を起こし、その内の一つは歩行者を死亡させている。
結局の所、2020年現在の技術では極めて限定的な環境下でしか自動運転は出来ていない。
つまりはそういう事だ。
となれば、もうこれ以上の開発は不可能と思うのも当然だろう。
開発を続ける事自体に意味があるとしても、莫大な金を注ぎ込んでも投資を回収する目途が立たないからだ。
Uberが自動運転技術の開発部門の売却を検討するのも理解出来るというものだ。
私はこのブログで何度も繰り返し記事に書いているが、そもそも自動運転自動車で「万が一の時にはドライバーが対処する」というのはあまりにも非現実的でバカげた話である。
自動運転自動車はハンドルやブレーキ・アクセルなど、人が操作する機能があってはいけない乗り物なのだ。
それが実現出来ないのであれば、施設の構内や高速道路など、不測の事態が発生しにくい所に限った限定的な“運転補助”以上の機能を、自動車に持たせてはいけない。
そんな事もわからない人があまりにも多い事が現実だ。
この事は実際に問題が発生してからでないとルール作りもままならないという事は理解出来るが、記事中の“自動運転技術の進歩に伴って、十分な安全性の定義も改善されなければならない”という記述に関しても「やっとここまで話が進んだのか」というのが私の感想である。