アトランタ市がランサムウェアにやられる [セキュリティ]
去る3月22日、アメリカ合衆国ジョージア州にあるアトランタ市が、ランサムウエアによる攻撃で同市の行政を司るコンピュータが使用不能となり、4月4日現在まで業務を紙と電話で行う事態になっている。
アトランタ市の復旧難航、サイバー攻撃で紙と電話頼みに
https://jp.reuters.com/article/usa-cyber-atlanta-idJPKCN1HA1AA?il=0
現在先進国では、ほとんどの行政機関が業務上必要な処理をコンピュータに頼っており、電子化された書類とインターネットによる通信なくしては、もはや仕事が成り立たない。
これはもちろん、日本も例外ではない。
こうした公共施設のコンピュータを狙ったサイバー攻撃は長年大きな問題として広く認識されているが、にも関わらず被害が絶えないのは何故なのか。
近年では発電所が止まったり、自動車工場が操業不能に陥ったり、病院が機能不全になるなど、大きなニュースも少なくは無い。
だが、こうした前例がいくつもあるにも関わらず、アトランタの基幹システムはランサムウエアによって破壊された。
このような被害は、100%完全に防ぐ事が非常に難しい事に加え、当事者の危機管理意識が低いという問題も重なって、いつどのような場所で起きてもおかしくはない。
例外的に被害が起きにくいのは銀行などの金融関連だが、それとて被害の例があり、サイバー攻撃を防ぐ事が如何に困難な仕事であるかを物語っている。
はたして、サイバー攻撃に対し有効な防御手段があり得るのだろうか。
一時的に有効であるとか、対症療法的なもののみ存在するというのが私の認識だが、どうも私の認識は世間の常識とは著しく異なっているようである。