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Raven Ridgeが正式発表された [CPU]

もう数日前のことだが、AMDは2017年10月26日にZENコアを用いたAPU“Raven Ridge”を正式に発表した。

名称もコードネームの“Raven Ridge”や過去に発表された“Ryzen Mobile”ではなく、「Ryzen Processor with Radeon Vega Graphics」と長くて説明的な名称が正式らしいが、長すぎるので業界では今後も“Raven Ridge”が普通に使われるかもしれない。


この漸く正式発表(とはいえ発売はまだ先)された“Raven Ridge”、詳細についてはパソコン関係の各情報サイトなどで詳しく説明されているのでここでは省く。

おおまかな要点だけ書くと

・中身はZEN(CPU)+VEGA(グラフィックコア)
・当面TDP15Wのモバイル向け製品のみ出荷
・搭載される製品は今年末以降に登場するが、十分な供給は2018年以降

こんな感じか。

搭載するノートパソコンはしばらくの間は品不足で、デスクトップ向けは早くても春以降か。
ヘタすると来年春まで搭載ノートパソコン自体数が少なく、デスクトップ向けが出てもOEM供給優先で自作用部品としての販売は秋(2018年9月以降)まで待てとかなるかもしれない。


性能に関してはAMDが公表するベンチマークの数字を見る限り、過去のRYZENとVEGAの評価通りの高性能ぶりである。

大雑把に言えばデスクトップ向けRYZENとVEGAのスケールダウンなわけで、それをIntel製モバイルCPUと比較すればそれなりの結果になる事も当然と言える。
今までのBulldozer系コアを使ったAPUも実用上十分な性能を持ってはいたが、ベンチマークではIntelに及ばず、消費電力も多めであった事を考えると、まさに奇跡といえるほどの性能だ。

デスクトップ用ではIntelはRYZENを超える性能の新型CPUを出してきているが、モバイル向けに関してはこらからとはいえ、1年くらいの間はAMDが性能的優位な状況を維持できるかもしれない。これはZENコアの性能もさることながら、VEGAの存在が非常に大きい。


消費電力の問題については、グラフィックコア内蔵CPUの需要は大半がノート型パソコンのようなモバイル向けなので、省電力機能をベースとなったデスクトップ用RYZENとVEGAよりもかなり充実させている。これは消費電力が多くてモバイル向けへの転用に苦労した、Bulldozer系コアのAPU開発で培った技術が最大限に発揮され、またそれを発展させた結果だと思う。

TDPは15Wと、これまでのAPUでは難しい領域にいとも簡単に到達した感じがするが、全てのコアに100%の負荷をかければ恐らく50Wは下らない電力を消費するはずで、これは省電力機能を使って不要な電力消費を徹底的にカットする事で15WにまでTDPを下げているのだろう。Web閲覧や文書作成程度の用途では10Wを余裕で下回り、もしかすると5W以下にまで消費電力は下がるかもしれない。

ただし、こうした一般的なパソコン向けCPUの省電力機能は、現在高性能化と共に増大する消費電力自体を削減するようなものではない。だからターボモードのような動作周波数を上げるモードが動作する場合は、当然にそのまま消費電力と発熱量の増加という現象を引き起こす。もちろん“平均15W以下に発熱量を維持する”ために動作周波数を落としたり動作するコアを減らしたりしているものを、動作周波数を定格の上限(Ryzen 7 2700Uなら2.2GHz)まで上げたり休止状態から起こすだけでも消費電力は大きくハネ上がる。これは周辺IO(メモリやストレージ、USBやネットワークなど)も当然に含まれるだろう。とにかくあらゆる回路を、必要な時だけ電力を送り、動かすにしても必要最低限の電力で済むように調整しているわけだ。

このため、省電力機能は消費電力と発熱のバランスをコントロールしているだけ、という見方も出来る。実際にはCPUやGPUと周辺回路そのものをブロック単位で休止させる事でその部分の消費電力を限りなくゼロにまで落とす事までしているが、これは単に働いていない回路に電流が流れる事を遮断しているにすぎないので、全ての回路が働く必要に迫られれば相応の消費電力になってしまう。
特に性能に直結するCPUとGPUの各コアは、ひとたび動けば消費する電力が大きいためにあっという間にコアの温度が上昇する。するとTDPの枠内に収めるため、どうしても動作周波数を落とさざるを得ない。

従って、実際の製品では製品ごとに違う熱処理の優劣がそのままそのパソコンの性能に直結する。
アクティブヒートシンクも存在しない極端に薄いノートパソコンと、厚みに余裕があって排熱機能が充実したノートパソコンを比較すれば、同じ型番のRaven Ridegeを使っていても後者の方が誤差とはいえない差で高性能である事も起こり得る。

その代わりに、性能に拘らなければTDP15Wの省電力を生かした製品を作る事が可能というわけだ。
これは実際に製品を開発するメーカーにとっては大きなメリットといえないこともないが、消費者にとっては誤解を生みやすい要素かもしれない。

「同じCPUなのに、どうして自分のパソコンは性能が低いんだ!?」

という感じで。
まあこういう傾向は10年以上前のノートパソコンでも起こってはいた(一定の温度を超えると動作周波数が落ちる)が、制御が緻密になった分通常の使用状況での性能に違いが出るようになったと思えばいい。


というわけで、後半は話がCPU全般の省電力機能の話になってしまったが。

製造に使われる14LPP自体が元々省電力向けプロセスという事もあり、モバイル向けに調整しても意外と高性能だったRaven Ridge。

Intelのように全ての市場へ一斉に出荷が出来ないAMDの内情を考えると、自作市場への供給が後回しになるのは当然とも言える。だが供給量さえ増えれば自作市場にも出荷が始まるはずなので、出来るだけ早く増産体制が整うことを祈る。



参考にした記事:

ZEN+Vegaとなった「Ryzen Mobile」ファミリの詳細
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1087925.html

AMD,ノートPC向けの新世代APU「Ryzen Processor with Radeon Vega Graphics」発表。
http://www.4gamer.net/games/300/G030061/20171025016/

Ryzen MobileはTDP 15Wの投入を最優先
http://ascii.jp/elem/000/001/577/1577984/



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I LIKE CHOPIN [ハードウェア]

I LIKE CHOPIN。

InWIN製のIW-BQ696Sという型番で、愛称として“CHOPIN”と名付けられた小型PCケースは、私から見てガゼボの名曲“I LIKE CHOPIN”を思い出させるような、そんなデザインのPCケースだ。

もちろん中華圏でデザインされた製品に共通の「ガサツさ」もあって、大雑把な雰囲気はあってもあの名曲の繊細さとは程遠いものではある。そこのところ、所詮はパソコン組み立て用部品なのだ。


ベースとなっているモデルは「IW-BQ656/120N」で、ケース本体はおおよそ共通であり、違いはさらにその外側に取り付けられた3方側面を覆うアルミ板製のパネルと、左右の取り外し可能なカバーが新しいデザインとなっている。そのおかげで「IW-BQ656/120N」では可能だった光学ドライブ搭載が不可能であり、プレミアムとして電源が80+認証無しの120Wから80+Bronze認証の150W電源に変わっている。


まあそんなワケで現在組み立て中の小型パソコンの写真が以下だ。
cp01.jpg
cp02.jpg
写真では見る事が出来ないが、メインボード裏にM2.SATA接続のSSDを取り付けている。

この手のMini-ITXケースは配線の取り回しがとても面倒で、上手にまとめないとメンテナンスしにくくなるし、なにより見栄えが非常に悪い。また無用のトラブルを防ぐためにも配線の取り回しには細心の注意を払う必要がある。

とりあえず組んで動かした感想は、おおむね「IW-BQ656/120N」と同じ。
150Wに強化された電源も非常に静かで、CPUの冷却ファンの音を抑えるとほぼ無音に近い。もちろん環境騒音が極めて低ければ音は聞こえるが。


今回はこのケースを使って組み立てるに当たり、Socket AM4のBIOSTAR製「X350GTN」に、現在Socket AM4対応APUとして唯一の選択肢であるBristol Ridgeを使ったA12-9800Eを組み合わせている。この組み合わせは非常に不本意であるが、現時点で他にSocket AM4対応のグラフィックコア内蔵のCPUがAMDに存在しないのだから仕方が無い。

Raven Ridgeのデスクトップ版が早く出て欲しいものだ。

ただ性能的には小型パソコンとして十分満足出来るものがある。
元々モバイル向けのコアをデスクトップ向けに転用しているので消費電力が低く、TDPが35WということもあってAPUとしてフルスペックのグラフィックコアを内蔵しながら熱問題は心配ないと思える。少なくとも、発熱に関しては体感で問題になるほどのものは感じられなかった。


というわけで途中からBristol Ridgeの話になってしまったが、デザイン・組み立てやすさ・電源容量・2.5inchドライブ2基搭載可能の拡張性と、良いところが多いIW-BQ696S“CHOPIN”。
価格も1万円そこそこでけっして高くは無いので、Mini-ITXで小型パソコンを組む時のケースとして有力な選択肢の一つになると思う。


IN WIN IW-BQ696S“CHOPIN”
https://www.in-win.com/ja/gaming-chassis/Chopin

IN WIN IW-BQ656 その1
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2014-02-27

IW-BQ656 その2
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01-1

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Windows10のストア不具合 [OS]


現在私は、知人に依頼されたPCの作成を行っている。

OSはWindowz 10 Professionalを選んだのだが、インストール後にFall Creators Update(以下RS3)を導入したところ、ストアを起動させると


問題が発生しました
マニフェストで不明なレイアウト が指定さています


と出て、ストアが正常に表示されない。

アプリの自動更新を切りたいのだが、これでは不可能。

そこでネットで検索してみると色々情報が見付かったが、Power Shellを使う方法は失敗で、問題を解決出来なかった。
(それどころか消した標準アプリが全部復活するので注意!)


そこでさらに探すとこんなサイトに辿り着いた。


“Unknown layout specified in manifest” error takes down Windows Store for Insiders (with possible solution)
https://mspoweruser.com/unknown-layout-specified-manifest-error-takes-windows-store-insiders-possible-solution/


どうやら「アプリと機能」から“リセット”という機能を使う事で解決出来るらしい。


というわけで私は以下のように操作した。


1.デスクトップ画面左下の“田アイコン(スタートボタン)”をクリック
2.ギザギザアイコンの“設定”をクリック
3.設定画面で“アプリ”と書かれたアイコンをクリック
4.“アプリと機能”を下にスクロールして「ストア」をクリックし、“詳細オプション”をクリック
store_x1.png
5.「ストア」の詳細オプションが開くと“リセット”ボタンがあるので、これをクリック
store_x2.png

以上。

リセットが終了したら不要なウインドウを閉じて、再度ストアを起動させると問題なく起動した。


ちなみに私の2nd PCも確認すると、同様の症状が。
RS3をインストールした直後は問題無かったので、インストール後のアップデートで問題が起きたのか。
ストアなど一切使わないので、「アプリの自動更新」を切った後触らないから気付かなかった。

そこでこちらも同じ操作でストアをリセットすると問題は解決した。


それにしてもWindowz10は本当にトラブルが多い。
今の所致命的ではないが、テキストエディタを終了するとたまに異常終了するし、ファイル名を変えようとするとマウスのアイコンが一瞬ビジー状態を示す円が回転する表示になって、次の瞬間元に戻るとファイル名上に出たはずのカーソルが消えてファイル名の変更が出来ない、という事が起きる。これを何度も繰り返すとその内に症状が落ち着いてファイル名を変更出来るようになるが。

パソコンを仕事の道具として使う場合、こうしたバグが多数存在するというのは致命的だ。

Micro$oftはバグの問題に対し、主に企業向けの機能としてWindowz10リリース後アップデートを先延ばしにするなどいくつかの対策を行っているが、正直なところ毎月のアップデートに加え半年に一度の大規模アップデートにまつわるトラブルのおかげで、Windowz7と比べるとかなり生産性が落ちたと感じる。

何故ならパソコンのメンテナンスに必要な時間が激増したからだ。


ふと思ったが、Micro$oftはわざと問題を増やして仕事を作っているのか!?

こうすればMicro$oftや一部の業者は仕事が増えて儲かるのかもしれない。

だがそのおかげで社内に専属のサポートを持つ会社はサポートの負担が増えて大変だろうし、外部に委託する会社は業務の生産性が落ちて残業が増えてたりしているのではないだろうか。




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Windows 10 Fall Creators Update 変更点・不具合 [OS]

変更点については以下のリンク先を見ると良い。

Windows 10のメジャーアップデート「Fall Creators Update」で何が変わったのか?
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1710/20/news033.html


「Redstone 3」アップデート対応版!! すべてが分かるWindows 10大百科
http://news.mynavi.jp/special/2017/windows10fallcreators/


【特集】~インストールから設定・活用まで~ すべてが分かるWindows 10大百科
http://news.mynavi.jp/special/2015/windows10/



不具合については私がちょっと調べただけであまりにも多くの不具合が出ている事がわかった。

そして私の環境(A8-3870 + Asrock A75M-ITX)で不具合が無いので、この記事に詳細を書く気にならない。

大雑把に書くと


・ウイルスバスターをインストールした環境でアップグレード出来ない
 (対策のパッチは提供されている)

・省電力関係の機能が対応しないハードウェアが動作しない

・Windowz10の標準機能で作ったバックアップが正常に動作しない

・一部のノートパソコンでスリープから復帰しないなどのトラブルが出る

・その他環境に依存する不具合多数


という事で、不幸にも不具合が発生した場合には適切なキーワードで対策を検索しよう。

そして対策が無ければあきらめるしかない。


まあ、特にアップデートする必要がなければ、情報が出揃うまで何ヶ月か待った方がいい。

自動でアップデートが配信された場合にはキャンセルする事も検討した方が良いくらいだ。



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マイクロ波アシスト記録のハードディスク [ハードディスク]

WD、2025年までに40TB超のHDDを実現へ
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1086000.html


この記事によると、米Westen Digital(以下WD)は「マイクロ波アシスト記録(以下MAMR)」を採用した新型ハードディスクを2019年に製品化し、2025年までに40TB以上のHDDを実現できると発表したらしい。


以前私はパソコン用ハードディスク大容量化の歴史などという記事を書いたが、当時私が調べた時はMAMRという技術の存在に気付かなかった。今回改めて調べると、少なくとも2010年頃からいくつも記事がネット上に上がっているようで、私自身の勉強不足が恥ずかしい。(※MAMRについて調べる過程で他にも私が知らなかった技術が色々発見できた事がうれしい)

次世代超高密度HDDに向けたマイクロ波アシスト記録の基本技術を開発
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2010/11/1105.html

ところでMAMRとは大雑把に言うと、「磁化反転しにくい強力な磁石に磁気的な振動(高周波磁界)を与えて磁化反転しやすくする」という技術のようだ。

これに対し以前記事に書いた「熱アシスト記録(以下TAMR)」は、熱で磁化反転しやすくする。TAMRは2015年にTDKが2016年中に製品化という発表を行っていたと記憶しているが、2017年現在TAMRを使ったハードディスクが製品化されたという話は聞かない。一体どうしたのかと思っていたのだが、今回見つけた記事によると材料や信頼性に課題があるらしく、製品化に当たってこれらを低コストで解決する方法が確立されていないのではないかと思われる。

この点MAMRは材料に関して従来の技術のまま応用が可能なのか。
イメージ的には熱よりも高周波磁界の方が材料にやさしい感じはする。


なんにせよ、これまでいくつかのハードディスク大容量化技術が出ていたが、垂直磁気記録と同レベルの画期的な技術が実用化されるのは久しぶりだ。これに近い技術としてはプラッタ(ハードディスク内部の円盤)の限界枚数を引き上げたヘリウム封入型ハードディスクがあるが、こちらは記録密度を上げる事とはかなり意味が違う。

この技術は製品の販売が始まったとしても当面は業務用の製品に限られるだろうが、一般向けにも普及すれば二桁テラバイトのハードディスクが当たり前になる時代も来る事だろう。
2.5インチで厚さ7mmのハードディスクが10テラバイトなんていうのも、数年内に出てくるかもしれない。


参考:

マイクロ波で超高密度記録を狙う次世代HDD技術
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/582232.html

限界と常に闘い続けるHDDの記録密度向上技術
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/582047.html

新しい高密度記録技術─エネルギーアシスト磁気記録媒体
http://www.fujielectric.co.jp/about/company/jihou_2010/pdf/83-04/FEJ-83-04-257-2010.pdf

ハードディスクの高密度化を実現する多層磁気記録に関する新技術を実証
https://www.toshiba.co.jp/rdc/detail/1507_01.htm



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WiFiの脆弱性問題 [セキュリティ]

最近無線LAN(WiFi)の脆弱性問題が発覚して話題となっているようだ。


Wi-Fiを暗号化するWPA2に脆弱性発見
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1086255.html

あらゆる端末が影響を受けるWi-Fiの脆弱性はパッチ対応可能
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1086388.html


この問題の大半はいわゆる“子機”が対象であり、“親機”である無線LAN機能を持つルーターなどは一部例外を省き対象外である。

つまり無線LAN機能を持つパソコン、プリンター等の周辺機器、スマートフォン等のモバイル端末、IoT家電など、あらゆる無線LAN機能を持つ端末がその対象となる。

対策方法は記事にあるように、対策パッチが施されたファームウェアにアップデートする事だ。
だが、アップデートのサポートが事実上存在しない端末や、端末の所有者がアップデートをしないケースを考えると、世界中に存在する端末の大半が未対策のまま使われ続ける事になると思う。

こうした事を踏まえて考えると、一般の消費者は「可能ならファームウェアのアップデートをする」「対策できないスマートフォンなどは公共無線LANを可能な限り使わない」「安価な端末は対策済みの端末に買い替える」などの対策が出来るが、これは端末の所有者がこの問題と対策について知識がある場合に限られる。
この脆弱性を利用した犯罪の被害に遭いたくなければ、自ら学び自衛するしかない。

※ただし未対策の端末も永遠に使われ続けるわけではない。何時か壊れたり交換される日が来れば、次第に未対策の端末は減って行くだろう。


まあ、それ以前にセキュリティが“ザル”の無線LANルーターが約4割と言われる日本国内事情を考えれば、まずはそっちを対策しないとダメだろう。

日本のルータ4割に脆弱性、のっとりも容易
http://news.mynavi.jp/articles/2017/10/15/iot/


IoTの夢が青写真通りに実現する日は遠い。というか永遠に来ないかもしれない。


10/19追記

Wi-Fiを脅かす脆弱性「KRACK」、各社の対応状況は
https://japan.cnet.com/article/35108863/

上記リンク先の記事通り、Windows 7/8.1/10は2017年10月のWindows updateで対策済み。他はLinuxの一部のディストリビューションが対応済みで、他はほとんどがこれから対応予定のようだ。


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Windows 10 Fall Creators Updateを入れてみた [OS]

「Windowz 10 Fall Creators Update」(以下RS3)が10月17日、一般向けにリリースされるそうな。

Windows 10「Fall Creators Update」が完成
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1710/13/news089.html

私はこのニュースを見て、正式なリリースよりも一足早くMicro$oftからインストールイメージをダウンロードし、自分の2nd PCで動作しているWindowz10 RS2(以下RS2)をアップグレードしてみた。

rs3_01.png
「Fall Creators Update」の内部バージョンは「1709」。ビルドは16299.15。


だがこの件について私に不幸な出来事が発生した。

アップグレード中とアップグレード後にいくつか保存したスクリーンショットと共に、今日ここに記事を書く為に書きとめたメモの全てを紛失したのだ。最近あまりにも物忘れが酷く、気付いたらどこに置いたのか忘れていて、そのまま見つけ出すことが出来なかった。もちろん、メモの内容などほとんど忘れていて思い出す事など不可能だ。


というわけで今わかる事だけ書いていく。

既存のアプリケーションについての互換性は、RS2で動くものはとりあえず問題なさそうだ。Micro$oftはWindowz10のリリース後一貫してソフトウェアの互換性問題に取り組んでいるらしいから、一応はその成果が出ているという事か。
だが細かなバグはあるようで、私がスクリーンショットの保存に使う“ペイント”が終了時にエラーで落ちる。
ペイントは元々RS3では入っていないもので、RS2にあったのがそのまま使われていると思われる。それが関係しているのかもしれない。

rs3_02.png

まあ、Windowz10がバグ山盛りのOSである事は今に始まった事ではない。
この程度はWindowz10の常識として些細な問題。Windowz10のバグが致命的な問題になるならば、Windowz10を使わないという選択しかあるまい。


次は上書きアップグレードした場合のプライバシー設定について。
過去の大型アップデートではユーザーが設定したプライバシー関係の設定が戻される事も少なくなかったが、今回はストアアプリの自動アップデートと他にいくつかあったくらいで、以前よりも再設定の手間が減った。
とはいえ設定が戻されていないか全てチェックする手間は変わりないが。

次は“People”というアプリケーションがタスクバーに表示されるようになった事が気になる。
今まで使っていないどころかPower Shellを使って強制アンインストールまでしていたものがこうして目に付く場所にあるなど、私には許容できない変更だ。しかも今回はPower Shellでもアンインストールでエラーが出て消すことが出来ない。とはいえ、アンインストールを試みる事でタスクバーからアイコンだけは消えた。
まあこれで許しておこう。
他にもいくつか新しいアプリケーションや、既存のプリインストールされるアプリケーションが復活したが、これらも全てPowe Shellでアンインストールしてやった。
要らないものは要らないのだ。
またこれに伴ってサービスやら常駐のタスクが増えているので、これらも全部無効にした。
ただでさえ重いWindowz10である。
これ以上重くされたら気分が悪くて仕方がない。

最後はIME。
しばらくあちこち触っていたら、「誤変換の送信」がどうとかいうメッセージが出るのでIMEのプロパティを開くと、テキストの変換をした時にその情報をMicro$oftかどこかのサーバーに送る設定があるようだった。
こんな設定も当然にOFF。さらに、hostsファイルにテレメトリ関係のアドレスを登録して通信を遮断し、万が一裏で情報を送っていても問題無いようにする。
個人でこの設定を変える必要性はあくまで気分の問題だが、国家や行政機関、企業などでは機密に関わる事なので必ずこうした対策は必要だと思う。


というわけで。

RS3は普通に使う分には普通に使えると思う。
ただし、今月のWindowz updateでRS2以前のWindowz10が起動出来なくなるトラブルがある(私はRS3を入れるつもりだったのでアップデートしなかった)ようで、こうしたトラブルが非常に多いWindowz10の事である、RS3へのアップグレードでも何一つ安心できる要素はない。

Windows 10の10月分パッチで正常起動しない不具合
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1085688.html
緊急のセキュリティホール修正があり、Micro$oftも至急のアップデートを呼びかけているにも関わらずこの始末である。

もしRS3へのアップグレードを検討している(とはいえ一般ユーザーは強制だが)方には、自分のパソコンがゴミになる事を前提で大切なデータのバックアップや、2台目のパソコンを用意しておくなどの対策を強く推奨する。



Windowsから「ペイント」が消える日
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-07-26

MS-IMEの改悪で感じた事
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-04-27

W10 CUインストール
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-04-05

正気の沙汰ではない、Windows10
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-12-01-1

Windows10のトラブル2
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-10-16

Windows10のよくあるトラブル
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-10-12

Winsows10 のアップデートで、またトラブル
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-10-03

危険すぎるWindows10 RS1
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-08-17

Windows10 Anniversary Updateを入れた
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-08-04-1

Windowz10 カスタマイズ内容 その1
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-07-01

Windowz10へアップグレード後にファイルが消える問題への対処
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-06-17

Windiows10を如何に使うかを考える
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-02-05-1

いまさらのWindows 10のプライバシー問題
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2016-01-08

Windows10 は不具合の百貨店である
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2015-11-29




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安全ってなんだ? [セキュリティ]

マルウェア感染メールの割合が6カ月連続増加
http://www.security-next.com/086523

相変わらずコンピュータセキュリティの脅威は拡大の一途をたどっている今日この頃。

アメリカではロシア製のセキュリティソフトがハッキングに利用され、国家安全保障局の情報が盗まれたとか。

・・・まあ、ロシア製ですから。


一般人の我々が直接狙われる事は確率的にそれほど高くはないとはいえ、不特定多数を狙う攻撃には日常的に遭っているワケで、今日何も無かったからといって明日もそうだとは限らない。


注意は怠らない事だ。


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Zen+について [CPU]

最近12LP(12nmLP)といわれるプロセスを使った新しいZenについての情報が色々出回っている。

一部を省き噂の域を出ない情報が多いが、信憑性のありそうな情報をまとめるとこんな感じである。


・来年2月と3月に改良された新しいZenコアを使った新RYZENが出る
・これらはPinnacle Ridgeといい、過去Zen+とされていたモノ
・新しいRYZENは12LPで製造される
・改良の内容はIPCの向上と動作周波数の向上


以上。

Zen+については過去、改良された14LPP(14LPP+)で製造されると言われていた。
が、最近の話では12LPという新しいプロセスで製造されるようである。

Zen+が14nmではなく12nmと微細化されたプロセスで製造される事に変更された理由はなんだろうか。

私の個人的な想像だが、これは2018年末までには出す予定だった7nmプロセスが間に合わない事が確定したのだろう。また、14LPPではこれ以上の改良をしても動作周波数が上げられない可能性も考えられる。

いずれにせよ、AMDは恐らくこうした事態を想定して12nmプロセスをバックアップとして平行開発していたと思われる。(それとも単に14LPPの改良=12LPという事だったのかも?)


とういうわけでまだこれらの情報は確たるものではないが、来年2月に出るZen+は、12LPの出来によっては7nmプロセスによるZen2までのつなぎとしては14LPP+よりも良いのではないかと私は勝手に思ったりしている。



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