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今年IntelのIcelakeはモバイル向けの省電力のみ [CPU]

現在Intelは最先端の半導体製造プロセスの開発に失敗し、一方で現在生産する14nmのCPUや各種デバイスの生産が需要に対して足りず、少しばかり追い詰められた状況にある。

この影響によって一昨年には出るはずだった10nmプロセスのCPUは極めて限定的な、GPU無しのモバイル向けCPUが細々と行われているのみで、主力のモバイル向け及びデスクトップ向け、そして稼ぎ頭のサーバー向け全てで14nmによる代替品が出荷されている。

こうした中、上手くいけば今年秋頃には出るかもしれないと言われていたIcelake。
コレがもしかすると今年中に間に合わないかもしれない、というウワサまで出ていたが、日本時間で一昨日のIntelによる2019年第1四半期の決算報告により今年末のホリデーシーズンには出荷されるという事が発表された。

Intelの10nm製造「Ice Lake」プロセッサ製品、2019年末までに登場
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1182601.html

ただし、これはモバイル用の低電力バージョンである、型番末尾に“U”が付くCPUのみである。

結局、デスクトップとサーバー用のハイパフォーマンス向けIcelakeは今年中に間に合わないという事が確定した。


どうしてこんな事になってしまったのか。

理由は諸説あるが、外から見た限り、見込みが大甘で無理な設計を「可能」だと押し進めた結果の失敗と、失敗を認めて設計変更すべきところの判断が遅すぎた事が原因であるように思う。(EUVの遅れも多少影響しているかもしれない)

一方でTSMCなどの7nmプロセスは、既存の技術で可能な手堅い手法で設計した製造プロセスだった事が幸いし、ほぼ予定通りに製品の出荷が可能になっている。

こうした事実は、近年のIntelが如何に傲慢だったかを窺わせるものだ。


対してAMDはここ十数年間常に負け続けていた事が幸いしたのか、Intelがこのような体たらくである事にも助けられてシェアを伸ばす事に成功している。

ただし、過去Athlon64の時代には傲慢経営だったツケでどん底に落ちたという事もあるので油断は出来ない。

CPUの性能もZen2コアでやっとCore i9に追い付いたという状況。
ここで10nmのIcelakeが出ればまた一気に差が広がるので、AMDは「Intelに追い付いた!」などと喜んでいるヒマなど無い。

Intelが7nmのCPUを出す数年後にはIcelakeよりも性能が上がっている事は間違いないので、それに置いていかれない性能のCPUを開発しなければならないからだ。


まあとにかく、IntelのIcelakeがまたさらに遅れた事は、少なくともAMDに限って大きなチャンスである。

ここで売り上げを大きく伸ばして、新しいCPUの開発への投資を大幅に増やし、いつまでもIntelの対抗として高性能なCPUを出し続けていて欲しいと思う。


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