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ITとOTを考える [セキュリティ]

IoT時代のセキュリティを考える(2) : 安心への取組みと課題
http://blogs.mcafee.jp/mcafeeblog/2017/03/iot2-bf9d.html

今日、このような記事を読んだのだが、記事中に

「情報システム(IT)側とモノ(OT)」

という言葉が出ていて、ITはともかく“OT”とはなんだろう?と思って調べた。


すると「OT(Operational Technology)」という言葉が見付かって、恐らくこれだろうという推測を元にこの記事を書いている。

この“OT”、要はIoTにおける最終到達点である「各種の機器を動かすための技術」である。
(物理的な最終到達点はそうだとしても、論理的な最終到達点が“収益”である事は微動だにしないだろうが)

例えば自動車。
自動車は動力となるエンジンの力をタイヤに伝えて動くが、人間はエンジンの力を制御(アクセル)しなければならないし、進行方向を自在に決めるためには舵取り装置(わかりやすく言えばハンドル)も必要だし、停車した場所に自動車を停止させるためにはブレーキが必要だ。
これらの制御に必要な全ての機械的な構造とそのための技術が「OT」である(OTの定義には“高度化”の装飾語が付くが、例えば1970年代頃の自動車でもその機構は1800年代に出た初期の自動車と比べ比較にならないほど高度化していて、その基本は40年以上過ぎた現在でもほとんど変化していない)。
この自動車の例では「IT」が一切入っていないが、これに各種のアシスト(自動運転はその究極形態)を情報通信の技術によって加えるとIoTとなる。

記事中ではコンピュータセキュリティのブログらしく、ITの存在しない時代のOTとして「電車の自動停止装置」を例に出して話をわかりやすくしようとしている。


この件に関する論点は恐らくいくつでもあるだろうが、記事ではIT側とOT側がそれぞれにもう一方の事情を理解しないまま仕事をする事が問題であり、ITとOTの融合であるIoTの前にそれぞれの側にいる人の融合が必要だと書いている。

この問題を身近な例で例えるならば、縦割り行政の弊害とか、もっと身近な例では日常における人間同士の不仲も本質的には同じだと思う。要は自分の事ばかり考えて相手を理解する努力を怠るとロクな事にならないというワケだ。


とはいえこの問題、だからお互いに仲良くやろうと、そうは簡単にいかないから最先端のIoTでも問題になるわけで。

ある歴史の研究者によると、人類は精神的に4000年以上前からまったく進歩が無いらしい。
これは昔から自己厨が多く、それをたしなめる言葉や問題解決のための知恵が4000年以上変化していないという事が根拠となっていて、記事の最後にある「体験を共有する」などの方法も恐らく4000年以上前から行われている問題解決手段なのだろう。

まあ、どんなに技術が進歩しようとも人間は人間のままという事か。




参考記事:


融合するITとOT
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110817/365421/

2012年の展望:ITとOTの整合性確保がもたらすリスクと機会
http://www.gartner.co.jp/b3i/research/120904_inf/

融合するITとOT 広がる大革新の可能性
http://www.nttcom.co.jp/comware_plus/trend/201504_2.html


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