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LL550GDのCPU交換 [ハードウェア]

先日LL550GDにWindows7を入れたが、CPUが“Mobile Sempron 3200+ (1.6Ghz)”ではあまりに遅い。なので、CPUを上位機種に使われている“Turion 64 X2”に交換した。

CPU比較.jpg
元のSempron (1.6Ghz) と、交換するTurion 64 X2 TL-60 (2.0Ghz)。

元の“Mobile Sempron 3200+”はSocket S1 Rev.1。
交換するCPU“Turion 64 X2 TL-60 (TMDTL60HAX5DM)”もSocket S1 Rev.1だが、プロセスが65nm。元のSempronが90nmなので、BIOSが対応しない場合誤動作する可能性が非常に高い。
しかし幸いにもLL550GDのCPU交換を検証するサイトがいくつかあり、それらの情報を元に65nmのTurion X2 TL-60 であるTMDTL60HAX5DMが動作する事を確認出来た(ちなみに90nmのTurion X2 TL-60はTMDTL60HAX5CT)。

交換の前には一応最新のBIOS(514A0600)にアップデートしておく。これは121WareのLL550GDサポートページからダウンロード出来る。


交換は至って簡単だ。裏蓋を取るといきなりCPUを冷却するヒートシンクとファンがある。

手順は先にファンを取り外し、次にヒートパイプが接続されたヒートシンクを取り外す。するとその下にCPUがある。CPUソケットにあるマイナス溝の付いたカムを回すとCPUがソケットから外せるようになるので、CPUを交換する。CPUを交換したら、ヒートシンク→ファンの順で元に戻す。ファンの電源コネクタがしっかり刺さっている事を確認したら、裏蓋を元に戻して終わり。

注意点としては、ヒートシンクを取り付ける場合に元々付いているサーマルコンパウンドを除去して代わりに新しいグリスを塗ってから取り付ける事が挙げられる。私はサーマルコンパウンドがCPUの熱で溶けてCPUコアと密着する事を期待して何もせず組み立てたが、しばらく高負荷をかけ続けてもファンの回転が異様に高いままで排気も生温いので、これはダメだと分解すると案の定、期待通りになっていなかった。

CPU_cooler.jpg

元々付いているサーマルコンパウンドは金属粉を多く含む樹脂性で、CPUコアとの接着を防ぐためのアルミ箔のシートが貼りついている。PCを自作する者にとっておなじみの、シリコンや金属の酸化物をグリス等の油脂で練った物ではない。
写真にはコアとの接触で出来た段差がはっきりと確認出来る。
この段差の内、中央の正方形が元のSempron。その左右にはみ出す細長い部分が交換したTurion X2の接触痕。その外側に大きく見えるのは90nmなTurion X2のコアに合わせて元々成型された窪みであると思われる。

肝心のコアとの接触部は、見てわかるように中央部が浮いて接触していなかった。
なので私はアルミ箔とサーマルコンパウンドを全て除去してから、いつも使っているサーマルグリスを塗って元に戻した。その結果、ファンの回転数と排気の温度は想定の範囲になった。

CPU_bios.jpg

最後に、交換後のBIOSでの認識状況。
事前に入手した情報では、65nmのTurion X2に交換した場合BIOS上でCPUが正しく認識せず“Unknown”と表示されるようだったが、BIOSを更新したおかげか正しく認識されている。


気になる性能向上については、ブートが多少速くなったのと、デスクトップ上での挙動が多少向上したくらいだ。WebブラウジングはFireFox 39を使いYoutubeを見ようとすると動画がスムーズに再生されないくらいで、重いコンテンツでなければあまり不便は感じない。HTML5が重いのかFireFoxが重いのかはわからないが。

まあ、今時のパソコンと比較は出来ない、あまり期待できない性能である事は間違いない。

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