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Windows RT の終焉 [ソフトウェア]

米Micro$oftがARM系CPUを搭載するデバイス向けに提供していたWindows RTをプリインストールしたPC、「Surface 2」と「Nokia Lumia 2520」の製造が終了するようだ。
現在この2機種しかWindows RTを搭載するデバイスは存在しないようである。

従って、ここにWindows RTの終焉が決定した。登場からわずか2年3カ月での終焉である。


リリース当初から売れないと私は思っていたが、何故Micro$oftは販売を強行したのか。
開発と販売を計画した人達にとってはある意味挑戦だったのだろうが、私から見れば暴走でしかない。まあとにかくこれで、Windows 8の亜流であるWindows RTはMicro$oftにとって数多くある黒歴史の一つとして刻まれる事が決定した。


それにしても可哀想なのはWindows RTを搭載するデバイスを買った人達だ。
これらにはWindows 10へのアップグレードが用意されていない。
同じARM系CPUを搭載する「Raspberry Pi 2」のようなデバイスには用意されるのに、だ。

理由はわからないが、恐らくWindows RTをインストールされたデバイスはハードウエア的にかなり独自の仕様が盛り込まれていて、ARM版Windows 10をサポートするにもWindows RTデバイスのためだけによほど多くの開発リソースを割かねばならないのだと思う。


蛇足であるが、Windows 10のARM系デバイスへの対応は決定しているものの、対応出来るデバイスがなんなのか、という情報はまだ少ない。
少なくとも私が確認したのは先に挙げた「Raspberry Pi 2」だけである。

既存の、他のARM系デバイスについては仕様がかなりバラバラであるので、場合によってはその機種専用にコンパイルしたバイナリが多数必要になる可能性がある。
これはARM SOCが基本設計のみ共通で、同じコアを使用したSOCであっても開発した会社が違う場合には同じプログラムが問題なく動作する保証が無いためだ。
この辺り、まったく違う仕様であっても同一のバイナリが動作する事が保証されたx86系CPUとは大きく違う点である。

Androidの場合はこうしたハードウエアの差異を吸収するために、ハードウエアごとに開発された専用のLinux系OSの上にAndroid仮想マシンを走らせ、その上でアプリを動作させている。

もしかするとARM系デバイス用のWindows 10も仮想マシンで動作する仕様なのかもしれないが、実際どうなるのかは不明。
なお「Raspberry Pi 2」用のWindows 10プレビュー版は2015年2月現在、数ヵ月後に提供されるという事だ。


最後のWindows RTデバイスが製造終了 - 2年3カ月の歴史に終止符
http://news.mynavi.jp/news/2015/02/05/463/

Windows RT版Surfaceには「Windows 10」更新なし
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1501/23/news111.html
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