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HGSTの新型SSD [ハードウェア]

先日東芝の新製品を中心にしたSSDの話題を書いたばかりだが、今度はHGST(日立グローバルストレージテクノロジーズ)の新製品について。

まだ試作品のデモンストレーションに過ぎないが、現在のどのSSDよりも速いらしい。

それもそのはず、使われている記憶素子はNAND Flashではなく相変化メモリ(PCM)。
あれ?MRAMじゃないの?
MRAMはすでに市販されているので技術的にはMRAMが先行していると思っていたのだが。

それで調べてみると、PCMもとっくに出ていた。
それどころか2年前にSamsungが8G bitのチップまで試作している。
…私の持っている情報がいかに古いものなのか思い知らされた。

さて、気になる性能は300万IOPSという事らしい。
同社のエンタープライズ向けSSDの現行製品はリードが53万1千IOPS、ライトが5万9千IOPS。
FlashMAX.jpg
NAND Flashを使用したHGST最新のSSD “FlashMAX III”、Read 531,000IOPS。

一般消費者が買える2.5インチタイプでリードが10万弱、ライトで8万弱なのでケタが違う。
でもHGST側の注目して欲しいポイントは

「このデモの最もエキサイティングなポイントは他にあります。スモールブロックのランダムリードで1usにせまるレイテンシを可能としたことです。」

という事らしい。まあ、ありえない事だが仮に2.5inchやM.2などの製品がこの性能で出たとしても、SSDへのアクセス頻度が少ない一般向けにはあまり意味の無いポイントだと思う。


というワケで、いつのまにやらSSDの開発は随分変化しているのだなぁと。
先日NAND FlashのSSDはメインメモリーとストレージの境界が無くなるまでとか書いたが、その前にSSDがNAND Flashから他の記憶素子に変わる可能性があるわけか。

とはいえ、他の記憶素子がNAND Flashに対抗できるコストパフォーマンスを得る頃にはDRAMと同等の速度になりそうな気もする。何より現在128Gbit品が出ているNAND Flashに比べ、他の記憶素子は二桁少ない8G bitとかだし、NAND Flashは今後3D NANDのおかげでまだまだチップ当たりの容量が増えていく。

今後数年内にPCMのSSDは製品化されるらしいが、これが一般向けに出る事は無いか。
一般向けはNAND Flash、エンタープライズ向けの一部にPCM等の新しい記憶素子を使ったものと、住み分けるようになるのかもしれない。

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