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脳型コンピューター [ハードウェア]

脳型コンピューター

今日、各所で報じられている「IBMが脳型コンピューターのチップを開発」というニュースが気になったのでネタにしてみる。

そういや前にもこんなニュースがあったなぁとググったら、なんと日本の理研がやってくれていた。

理研が初の試作

リンク先の記事はいつのものかわからないが、記事中の半導体製造プロセスに関する記述から、今から15~16年ほど前の記事であると推測できる(ファイル名が年月日とすると1997年11月1日?)。これほど前に試作品が出来ているにも関わらず、未だに実用化されていない所が理研らしい。税金で運営されているという事が研究者を遊ばせている原因なのか。


で、この「脳型コンピューター」であるが、チップそのものは普通の半導体らしい。SFなんかでよくある有機プロセッサなどではない。どうやら半導体のスイッチング回路で脳みその神経回路を模倣している模様。しかし、それでどうやって脳みそをエミュレートするのだろう?

現在主流の「ノイマン型コンピューター」と違いプログラムを必要としないという事は、自律的に動作するのか。
しかし、「動物の脳」は最初からある程度のプログラムはされている。例えば外部の刺激から自己学習するにも、そのようなプロセスが最初から備わっていなければ学習など出来ない。また数多ある刺激のなかから何をどう認識するのかという能力も、最初ゼロでは認識そのものが不可能なのであらかじめプログラムが必要だ。例えば人間は光を知覚できるが、光を光として知覚するのは最初からそういう仕組みが脳にあるから出来る事であって、もしそういう部分から学習しなければならないというのなら、それこそ単細胞生物から人間までの生物の進化を辿るという途方も無い手順が必要になるという事だ。
というわけで、その辺りは当然何か方法があって解決済みなのだろうが、素人の私には到底想像のつかない事なのである。


さて、この脳型コンピューター、一体どんな利用価値があるのか。
いろんな記事を読んで共通するのは「音声と画像処理」。応用する分野は音声認識とか画像認識だから、マンマシンインタフェースになるのか。現在ではスーパーコンピューターが必要になるような高精度な認識をコレで一瞬で出来るようになれば、声で機械に命令したり、顔パスでドアを自動開閉したりという事が、今より少ないエネルギーでより短時間に、かつ誤動作を少なく出来る。現在のちょっと頭が悪い音声認識や画像認識の機械とは出来の違うモノが作れるというわけだ。
後は曖昧な情報検索だとか、それこそ人間の脳がノイマン型コンピューターより効率よく仕事が出来そうな事をやらせるらしい。

でも、それを可能とするには膨大な学習が必要なわけで、その手間がどんなものかという事と学習したチップをコピーするのはどうやってやるのか、まさか工場でチップ一個ずつ、ビデオテープをダビングするみたいに時間をかけて学習させるのか?その際情報の劣化とかが起きないのか?チップの個体差で学習内容が変質するとか学習の効率が変わったりしないのか?
最大の懸案は人間のような誤認識や誤解のような誤りが起きないのかという事だが・・・

という感じで心配のタネは尽きない。

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