バックドア

ここ数日、SamsungのGalaxyに新たなバックドアが発見されたとの報告がニュースになっている。

詳しい内容はグーグル先生に聞いてもらうとして、要点はこうだ。

・Galaxyの一部機種に搭載されたモデムチップに仕込まれている
・件のモデムチップを介してファイルの読み書きや削除が自由に出来る

以上。
今すぐどうにかなる問題では無いという事だが、悪用されればGalaxyに保存されたあらゆる情報を抜き取る事が可能なわけで、機密情報に関わる人にとっては大変なことだ。

さて、バックドアといえば昔からパソコンに仕込まれるウィルス等を含むマルウェアの必須機能であるが、こうしたものは今回の例にもあるようにパソコンだけの問題では無い。
例えば、ヨーロッパでは自動車の制御システムにエンジンを停止させるためのバックドアを搭載しようという動きもある。名目上は犯罪者の乗る自動車を外部から停止させるためという事になっているが、この機能があればありとあらゆる犯罪にも応用が可能だ。

また現在の家電などはスマホにも搭載される「ARM系」のプロセッサと、LinuxベースのカスタムOS上で制御プログラムを走らせて各機能をコントロールさせるのが主流だ。なので、Linuxで動くウィルスを使い家電にバックドアを仕掛け、家電経由で「いろんなこと」をするのもたやすい。

さらにいえば中国製のアイロンにWiFi機能と簡易なコンピューターを仕込んでWiFi通信を傍受して情報を盗むなんて事例もあり、バックドアは単にパソコンやスマホなどのいかにも「コンピューター」といえる機器以外でも様々な形で仕込まれ、情報収集などに利用されている。
先に書いたように自動車などもターゲットになっていて、現在GoogleのAndroid陣営はこうした自動車の制御システムに新たな市場を求めているらしい。
Androidoといえばバックドア、と言えるくらいに各社様々なバックドアを仕込んでいるわけだが。
もし自動車にAndroidが搭載されたら、もう自動車など買えないな、と思った。