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ユーザープロファイル死亡遊戯 [OS]

今日は朝7時頃に知人の事務所より電話があって、Windowsを起動したらデスクトップにあったアイコンが全部消えていたのでなんとかして欲しい、と言われた。本人は仕事で使っていたファイルをデスクトップに置いていたらしく、それが消えたためにかなり慌てた様子であった。

私はこの現象が最近世界中で発生しているらしいという情報を知っていたので、恐らく同じ問題であると予想して即座に知人の事務所へ向かった。


実際現物を見ると、どうやらWindows updateの後にこの現象が起きたように見られた。そこで「システムの復元」でWindows updateの前に復元を試みた。するとデスクトップは元に戻ったため、暫定的に原因をWindows updateであると仮定し、Windows updateを再度当ててみるとデスクトップからは見事にアイコンが消えて、ゴミ箱と一部のアプリケーションのショートカットのみになってしまった。


これにより、この現象はWindows updateを実行した事によりなんらかの原因でユーザープロファイルが破壊されたものだと確信。
レジストリの編集で復旧を行う事にした。

復旧手段の詳しい情報は以下を参照。

"ユーザー プロファイル サービスによるログオンの処理に失敗しました" エラー メッセージが表示される
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/947215/you-receive-a-the-user-profile-service-failed-the-logon-error-message


以下、私が実際に行った作業。


1.レジストリエディタにて、以下のレジストリを開く。

 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList


2.S-1-5-で始まる長い数のキーを確認する。

 “S-1-5-(中略).bak”キー内の“ProfileImagePath”が、正しいユーザー名のディレクトリ
 になっている事を確認する。


3.“S-1-5-(以下略)”と“S-1-5-(中略).bak”の名前を入れ替える。

 .bakが付いていない方の末尾へ適当に.abcなどと付け加え、.bakが付いている方の.bakを
 削除し、付いていない方の付け加えたものと入れ替える。
 ※単に.bakが付いていないキーを削除し、.bakが付いているキーの名前から.bakを消す
  だけでも良いと思うが、念のために誤ったユーザープロファイルのキーも残している。


4.キー名を変更し終わったら、.bakを消した方のキー内の以下の項目を変更する。

 a.“RefCount”の値を0に変更(元々0の場合はそのままで良い)
 b.“State”の値を0に変更(元々0の場合はそのままで良い)


これらの操作が終わったら、Windowsを再起動してデスクトップが元に戻っている事を確認する。


以上の操作が終わった後、念のためシステムディスクのバックアップを行った。

そして仕事の依頼主に復旧した内容に問題が無いか確認を取ってもらって、作業を終えた。


それにしても、このような問題がWindows updateによって引き起こされるなど一体どういう事なのか。

Windowsのこうした障害に対する知識が無い者であれば、デスクトップ上のファイルが消えたと勘違いするだろうし、また復旧の手段もわからないので途方に暮れる事だろう。

ましてや、朝っぱらから仕事に使っているパソコンがこのような状態になれば、出社早々に何も出来なくなってしまう。

今回は私が即座に対応したので、依頼主は今日の仕事をなんとか始められたわけだが。

ちなみに今回の問題は現象が発現する条件がまちまちで、Windows updateがきっかけで起きるとは限らないようだ。



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