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ソフトバンクのARM買収による影響 [ハードウェア]

今日、こんな記事を見つけた。

ソフトバンクの「ARM」買収が半導体業界に与える不安と怖れ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1012708.html

記事では主に、ARM系のプロセッサを設計・製造する会社の技術者などが以下の心配をしているという事について説明がされている。

以下記事からの引用。

 “怖いのは、ソフトバンクグループがARMの親会社となることで、ARMが中長期的に変質してしまうことだ。現在のARMに対して半導体業界が抱える懸念は概ね、下記の5つである。”

1.ライセンス料金およびロイヤリティ料金の値上げ
2.ARMからソフトバンクへの情報流出
3.ARMが定期的に公表している財務情報の隠蔽
4.ARMが定期的に公表している技術情報の隠蔽
5.ARMの技術開発速度の低下(あるいは基幹技術者の流出)


ARMはライセンス販売をする会社なので、ライセンスを購入する会社の機密情報が集まる。
これにより、ソフトバンクによる業界への悪い影響が最も心配なところのようだ。

もしこうした懸念が現実となったら、最も被害を被るのは消費者である。
端的にいえば、現在コストパフォーマンスが高いARM系プロセッサの、コストパフォーマンスが落ちるという事。値段は今と同じでも性能が落ちて使い勝手も悪くなる可能性が考えられる。


一方で、現在ARM系チップに支配されている分野に対して、他社のCPUが採用されるチャンスが増えるという期待もある。

私が技術者ならば、ソフトバンクに支配された会社のCPUは捨てて、他のCPUを採用したくなる。
もしそういう感情が現在ARM系CPUをコアとしたプロセッサを製造する会社にも生まれたとしたら、後釜に納まろうとするところが出てきてもおかしくはない。

つい最近モバイル分野への投資を大幅に縮小したIntelが再び攻勢に出るかもしれないし、日本製の有力なCPUコアであれば日立(現ルネサス)のSuperH系にもチャンスはある。


個人的にはSuperH系の復権を心から望んでいる。

SuperH系はガラケーや家電、車載用などを中心に現在でも広く使われているため、十分な投資が行われればIoTで今後需要が高まる低性能・超低消費電力なチップに採用される可能性は高いし、頑張ればスマートフォン用だって開発できないわけではないと思う。なによりもリスクが高い高性能プロセッサについては、ARMのように自社で生産しないでライセンスのみ販売するようにすれば投資も比較的少なくて済む。

もしSuperH系がそうなれば、ソフトバンクによってARMが凋落したとしても私としては嬉しい。


ルネサス SuperH RISC engine ファミリ
https://www.renesas.com/ja-jp/products/microcontrollers-microprocessors/superh.html

ルネサス、「SH-Mobile Gシリーズ」の成果を公表
http://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/37620.html
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