SSブログ

Rocket Lake-Sが発売 [CPU]


今日、ついにIntelのRocket Lake-Sが発売された。

ネット上の情報サイトではレビュー記事が解禁され、いくつか読んでみたが。

思ったほどの性能向上は無かったものの、多くのベンチマークで同じコア数のRyzenを上回る結果を残していた。

例えばCINEBENCH R23では、同じ8コア同士でCore i9-11900Kのシングルスレッドが1674という結果に対し、Ryzen 7 5800Xは1599という結果。

ちなみにマルチスレッドはRocket Lake-Sの完敗で、消費電力の多さが足を引っ張っていると思える結果となっていた。


他にも一通り見た感じ、一長一短はあれど、シングルスレッド性能がものを言う処理ではIntelの言葉通りにRyzenを上回っている印象で、逆にマルチスレッド性能が重視される処理ではRyzenに分があるように見えた。

この事は、いまだ多くのアプリケーションソフトウエアがマルチスレッドに最適化されていない現在、十分なアピールポイントとなり得る。

ましてや、Zen3のRyzenはあまりに流通量が少なく、事実上幻のCPU。

秋葉原ではRocket Lake-Sが出る数週間前ですでにIntelとAMDのシェアが逆転している事から、消費者はいくら高性能でも手に入らないCPUよりも手に入るCPUを買う事がはっきりしている。

待てる客より待てない客の方が圧倒的多数なのだ。


というワケで、14nmプロセスという周回遅れの製造プロセスにも関わらす、実用的な意味でRyzenを超える性能を実現したRocket Lake-Sは売れるだろう。

今までZen3なRyzenが欲しくて入手できる機会を待っていた消費者も、Rocket Lake-Sを買う者が多く出ると予想される。

また、大手パソコンメーカーもこれまで以上に積極的に採用する事は間違いない。


こうしてAMDは商機を逃がして、同時に顧客をも失う。

昔見た光景をまた繰り返すのか、AMD。



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

Intelとニコンの関係 [雑談]


先日の24日、Intelは「IDM 2.0」というビジネスモデルに移行する事を発表した。

半導体生産で「委託」「受託」を両にらみ Intelが「IDM 2.0」構想を発表
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2103/24/news102.html

IDMとはIntegrated Device Manufacturerの略で、「垂直統合型デバイスメーカー」という。

IDM2.0というのは、自社で一貫して設計から製造、販売まで行うだけでなく、他社からの受託生産や外部の半導体製造工場への生産委託までを行う事を意味するようだ。


一方でこの発表より前、Intelが完全なファブレス企業になるかもしれないという話が出ていた。

これはあくまで噂でしかなかったが、もしそうなった場合に困るのがモノ作りニッポンの企業であるニコン。

何故なら近年、ニコンの製造する半導体露光装置は大半がIntelに出荷されているからだ。

今回Intelが下した決定は、そのニコンにとって首の皮一枚をつなげる朗報となった事だろう。


ただし、だからといってニコンが生き残れる保証にはならない。

何故なら現在のニコンはEUVリソグラフィに使える装置を持たないからだ。

つまり、今後Intelが半導体の微細化を進めるのであれば工程の一部をEUVに置き換えていく事は絶対に必要なので、ニコンへの発注は減る一方になるのだ。


何故ニコンの半導体露光装置は大半がIntel向けなのか。

それはかつて世界の半導体製造シェアの多くを握っていた日本の半導体製造工場がほとんど消えた事が一つ、そして最後に残った大口顧客であるIntelの半導体製造工場が、自社のCPUを専門に製造する工場だった事に関係している。

IntelのCPUは半導体製造の中でも最先端をいくものだったが、同時に独自性が強く、露光装置へ要求する要件もある意味特殊だったようだ。

ニコンは良くも悪くも “特殊な条件にカスタマイズ可能な能力” を持つ企業だったため、Intelとは一蓮托生の関係を続けて来たわけで、そのおかげで他の半導体製造工場で必要とされる汎用性の高い露光装置を作れなくなってしまったのだ。

“作れなくなってしまった”というのは実際のところ言い訳にしかならないのだが、Intelが絶好調の間はTSMCやGlobalFoundriesなどの、Intel以外の顧客の事を重く考える必要が無かったと思われる。

従って、今後ニコンがASMLに対抗し得る半導体露光装置を開発出来ない限り(今はEUV露光装置開発から撤退しているが)、半導体露光装置の分野から撤退するか、現在のようにEUVを必要としない工程用に露光装置を供給し続けて生き残りを図るかしかないだろうと思われる。


ただし、ニコンの半導体露光装置はASMLなどと比較してスループット(一定時間で加工品が出来上がる数量)が低いとか、稼働率が低いなど評判が散々らしい。

こうした点も改める事が出来なければ、やはり生き残る事は難しいだろう。

今月頭にはデジカメ部門がかなり厳しいという情報が出た事もあって、会社の規模縮小 → 開発費の減少 → 商品が開発できなくなって倒産、という流れになってもおかしくはない。


まあ一部で比較的好調な事業もあるらしいが、昨年の時点でカメラ関係と半導体製造装置関連の売り上げが全売り上げの8割近い事から、当面はIntelがニコンの命綱であることは間違いない。


ニコン、カメラから撤退する日…過去最悪の赤字で危機、売上の5割が蒸発、デジカメ壊滅的
https://biz-journal.jp/2021/03/post_211003.html

ニコンと日立ハイテクが恐れる「インテルの選択」
https://news.biglobe.ne.jp/economy/0902/jbp_200902_9744374249.html

露光装置シェアトップのASML その強さの源泉は速度と稼働率
https://yunogami.net/ej/_src/984/EJ09%E5%B9%B48%E6%9C%88%E5%8F%B7.pdf

半導体露光機で日系メーカーはなぜASMLに敗れたのか
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1803/02/news039_2.html



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

奴らが消費者を騙す事はいつもの事 [セキュリティ]

今のLINEは「止血した状態」--ZHDが特別委員会を開催、データガバナンスを検証へ
https://japan.cnet.com/article/35168256/

ZHDはLINEの親会社に当たるので、これは「やりますよ~」という姿勢を見せるだけで中身はからっぽだろう。

そして言葉だけで納得させるカラクリを使って、問題を闇に葬るのは確実。


LINEとソフトバンクはやっぱり社会の敵だ。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

それでもLINEはLINE [セキュリティ]

LINEのデータ、国内に完全移転へ--中国からのアクセスを完全遮断、運用業務も終了
https://japan.cnet.com/article/35168251/

SNSサービスのLINEは、国家レベルのセキュリティホールである。

私は過去から一貫してそう考えて来たし、何度もこのブログでそういった内容の記事を書いた。

だが、過去に様々な不祥事を起こし、会社の実態もこのブログを含め一部で説明がされてきていてもなお、野放し状態だった。

それがLINEのヤバさがふたたび公になった事でやっと一部解決か?と、このニュースで思った。


しかしソフトバンク傘下となった今、より巧妙にリスクの隠蔽が行われるだろう。

例えばソフトバンクの決済サービス「〇イ〇イ」。※名前を出すだけでもリスクになるため一部伏字

あれは中国の決済システムであるアリペイをほぼそのまま使っている。

また、ソフトバンクの通信インフラはほとんど全部がファーウェイの機材だ。

そういう会社の傘下となれば、実態も同様であると考えるべきである。


また、今回LINEが約束した事も、実際にはどこまで本当にやるかわからない。

LINEのセキュリティリスクは、引き続き最高レベルの脅威度であるという認識を変えてはいけないと思う。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

AMDが第3世代EPYCを発表 [ハードウェア]

AMDが第3世代EPYCを発表した。

CPUのダイはRyzenと共通なので、これでよりRyzenにまわせるダイが増える可能性が減ったわけだ。

恐らくZen3の増産は絶望的で、需要が落ち着くまで何時でも誰でも買えるRyzen 5000シリーズにはならないだろう。


で、その第3世代EPYCだが、Zen4ベースまでの“つなぎ感”が漂う。

それもそのはずで、AMDも色々と手が回らない現状、Intelの自滅に助けられての躍進なのだ。


まあ、Zen4はたぶんZen3よりもすごいのだろう。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

カセットテープの思い出話し [ハードウェア]


今日、カセットテープの発明者、Lou Ottens氏が逝去したというニュースがあちこちで報道された。

私は少年時代からカセットテープのお世話になり、音楽を聴くだけでなくパソコンのプログラムを記録する媒体としても使っていたので、このニュースにより色々と思い出す事となった。


カセットテープが出る前、音楽を磁気テープに記録するには、テープの幅と大体同じ長さの円筒の両端に円盤を取り付けたリールに対して直接磁気テープを巻く「オープンリール」という名前のものが使われていたらしい。

当然機材は大掛かりになり、テープを再生装置に取り付ける事も今からすると一仕事と言えるほどの手間で、一般家庭で普及するような代物ではない。

なので当時音声を記録する事は、仕事で使っているでもない限り非常に高い壁があったはずだ。

それがカセットテープの登場で劇的に簡単になったわけで、まさに世界を変えた大発明だったと思う。

その後手のひらに乗るコンパクトなカセットは、「WALKMAN」というこれも世界を変えた大発明を生み出す。

私も当然に飛び付いて買ったし、それが許される状況であれば外出時に持ち歩くことが当たり前になっていた。


それからパソコンを使うようになると、その頃すでにフロッピーディスクが普及していたにも関わらずカセットテープの出番は少なくなかった。

何故ならフロッピーディスクは当時まだ非常に高価な記録媒体で、5.25inchのフロッピーディスクはバラ売り無しの十枚で一万八千円という値段だったし、それを扱うためのフロッピーディスクドライブなど十万円以上したのだ。

なので、十枚で一万八千円のフロッピーディスクに手の出ない子供であった私は、安い音楽用のカセットテープ(とはいっても45分テープで400円前後だったが)で、パソコンを買う前から持っていた“ラジカセ”をパソコンにつないでプログラムの保存と読み込み(SaveとLoad)をしていた。

この保存と読み込みがまた大変で、データの転送は当然にシリアル転送、しかも300ビット/秒くらいだったから、30kb(キロバイト)程度のプログラムでも10分以上かかった。

しかも、たまにエラーで失敗するので、私は音量やイコライザをいじったり、ラジカセを分解して内部のボリュームをいじってエラーが出にくいところを探したりもした。

こんな事はパソコン用のカセットテープドライブを買えばもっとエラーが出にくく、調整も専用のボリュームが装備されているため楽だったはずだ。

しかし私のパソコンにはフロッピーディスクドライブが最初から付いていたのでそんなものに金を使う気も起きず、そうこうする内にフロッピーディスクのバラ売りをする店を見つけて一枚1500円くらいだったか?で買うようになったため、カセットテープの出番は少なくなっていき、その内にまったく使わなくなった。


まあそんな感じで、使っていたのは一年かそこらだったと思うが、カセットテープとパソコンという組み合わせには色々思い出がある。

そういえばテープが切れて修理したなんて事もあったなァ。


・・・最後に、Lou Ottens氏の冥福を祈って記事の終りとしよう。

合掌。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

停滞中 [CPU]

ここしばらくはこれといったネタが無い状態が続いている。

色々と忙しい事もあるが、PC業界も私の興味を引くネタがあまりないというのもある。

また、Zen3のCPUが手に入らない事も困る。

半導体不足でTSMCの製造が逼迫している事もあって、AMDのRyzenは“好評の割に思ったほど売れなかったZen2とZen2コアのAPU”は在庫がダブついているにも関わらず、今一番必要とされているZen3がまったく足りていないのだ。


ただまあ、今月は良い話題もまったく無いわけではない。

一つはZen3のAPU“Cezanne”を搭載したノートパソコンが、極めて少数ながら流通し始めている事。

そしてもう一つ、今月(2021年3月)末に、IntelのRocket Lake-Sが出荷される見込みだという事だ。


ちなみに現在の世界的半導体不足は、Intelにとってかなりの追い風になっているはずである。

何故ならAMDはTSMCに生産委託している関係で生産量を増やす事が非常に困難であるが、Intelは自社工場を持つうえに他社の半導体をほとんど作っていない。

恐らくIntelの工場への半導体製造依頼は以前よりも増えたかもしれないが、元々Intelの工場は諸事情で他社の半導体生産を受注しづらい状況にある。

なので、自分達のCPUを作るうえで障害になるものは、製造プロセスの開発に失敗し続けている事以外に存在しないのだ。

よって、14nmプロセスで生産されるRocket Lake-Sは、私の知り得ない理由が無い限り出荷開始と共に潤沢に流通するだろう。

しかもRocket Lake-Sはデスクトップ向けのCPUなので、OEM向けの需要もノートパソコン用CPUと違いそれほど多くは無い事から自作市場へ流される量も確保しやすいと思われ、さらにZen3と比較してIPCも優秀であるため消費電力が多めである事を許容出来れば8コア以下の需要に対し、入手性も含めてRyzenよりも相当有利だ思う。


というワケで、Zen3のAPUが載ったノートパソコンが欲しいなぁと思うと共に、Rocket Lake-Sがどんなモノか楽しみなので発売日が待ち遠しい今日この頃。

Zen3のAPUが載ったノートパソコンについてはAsusのゲーム用ハイエンドくらいしか今は買えないので、普通のが出るまで待つしか。

デスクトップ向けのZen3は・・・もう半ばあきらめている。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット