PRIME B350-PLUSのUEFIが更新されていた [ハードウェア]
昨年10月頃にAGESA Combo-AM4 1.0.0.3abbaが適用されたUEFIが出た後、他社がRyzen 9 3950Xに対応する1.0.0.4適用UEFIを次々と出す中まったく反応が無かった、ASUSのPRIME B350-PLUS。
元々ローエンドに近いVRM周りなので、消費電力が多い3950Xでは荷が勝ちすぎているとは思う。
なので1.0.0.4適用UEFIが出ない事は納得なのだが。
つまりそうだとすれば、1.0.0.3abba適用の5220が最後の更新になるはずだと思っていた。
しかし今日、なんとなくASUSの公式サイトで確認すると新しいUEFIが出ていた。
BIOS & FIRMWARE
https://www.asus.com/us/Motherboards/PRIME-B350-PLUS/HelpDesk_BIOS/
新しく出たUEFIは、更新情報を見ると「システムの性能改善」とある。
これだけなので、AGESAは1.0.0.3abbaのまま。
一体システムの何が性能改善されているのか!
とりあえず自分のを更新しておこう。
PRIME B350-PLUSにabbaが来た
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-10-01
元々ローエンドに近いVRM周りなので、消費電力が多い3950Xでは荷が勝ちすぎているとは思う。
なので1.0.0.4適用UEFIが出ない事は納得なのだが。
つまりそうだとすれば、1.0.0.3abba適用の5220が最後の更新になるはずだと思っていた。
しかし今日、なんとなくASUSの公式サイトで確認すると新しいUEFIが出ていた。
BIOS & FIRMWARE
https://www.asus.com/us/Motherboards/PRIME-B350-PLUS/HelpDesk_BIOS/
新しく出たUEFIは、更新情報を見ると「システムの性能改善」とある。
これだけなので、AGESAは1.0.0.3abbaのまま。
一体システムの何が性能改善されているのか!
とりあえず自分のを更新しておこう。
PRIME B350-PLUSにabbaが来た
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-10-01
月刊 Intel 脆弱性 2020年1月号 [CPU]
近年「月刊 Intel 脆弱性」と呼ばれるようになった、Intel製品の脆弱性問題。
2020年最初の月も手を抜かずにしっかりやってくれている。
(脆弱性そのものは少なくとも半年以上前に発見され、発表が今月になっただけなのだが)
Intelのプロセッサ内蔵GPUに脆弱性、ドライバ/カーネル更新を推奨
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1229817.html
Intel製CPUに投機的実行機能にまたサイドチャネル脆弱性
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1231851.html
Intel製CPUの新たな脆弱性「L1Dエビクションサンプリング」
https://gigazine.net/news/20200128-l1d-eviction-sampling-cacheout/
なお「月刊 Intel 脆弱性」に関する情報がデータベース化されているサイトがないかと探したら、国内に存在したのでちょっと調べてみた。
JVN iPedia 脆弱性対策情報データベース
https://jvndb.jvn.jp/
この内CPUに関するものだけを抽出すると以下のようになった。
Intel:全548件中・・・一つ一つ確認するのは面倒でヤメた。
キーワードにCPUを追加すると7件、プロセッサを追加すると11件、計18件
(OSやアプリの問題を除外)
当然こんなに少ないワケがない、明らかに抜けているものがいくつも確認される。
ついでにAMDも調べるとこのような結果に。(こちらも抜けがあるように思う)
AMD:全61件中9件、数が少ないのでデータベース登録番号などを列挙。
(これもOSやアプリの問題を除外)
JVNDB-2018-003359 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003358 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003357 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003356 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003355 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003353 ※様々な疑惑が存在するCTS Labs発表の件
JVNDB-2018-001001 ※Meltdown及びSpectre
JVNDB-2017-002660
JVNDB-2017-001749 ※GPUの脆弱性で、Intelを始めNvidia等も含まれる
両者を比べて思うのは、Intelは性能向上やセキュリティ向上ための「Intel なんたらテクノロジー」に関連する脆弱性が目立つという事。
問題解決のための機能が逆に問題を増やしている格好だ。
性能向上の仕組みに関しても、Intelは昔からキャッシュの帯域向上とレイテンシ低減が得意でAMD製CPUに対し大きなアドバンテージになっていたが、こういう裏があったのか、などと勘ぐってしまう。
また、根本的な修正には設計を全面的にやりなおすべきと思える脆弱性も多い。
しかしこれまでIntelが行って来たのは対症療法的なパッチ当てに留まり、基本的な設計を24年以上前のPentium PRO(P6)から変更せず使い続けて来た。
海外ではこの状況に苦言を呈する方も居ると聞く。
その点AMDはこうした脆弱性がIntelと比較して少ない。
圧倒的シェアを誇るIntelが攻撃対象になりやすく、対するAMDはシェアが少なすぎて相手にされていないだけ、という意見があるが、これは盲目的なIntel信者が言う場合、重要な要素が無視されている事が問題だ。
その要素とは、AMDのCPUが度々完全な新設計となっている事実。
それに加え、1990年以降インターネットの普及と共に需要の増えたサーバー向けCPUの開発を始めたIntel同様、AMDもより利幅の大きいサーバー分野への進出を考えていたが、サーバー向けCPUと一般向けCPUを別々に開発する力が無かったために、AMDは一貫してサーバー向けに開発されたCPUを一般向けにも流用するという事を続けて来た。
この事が脆弱性に関する問題を重視した設計を促し、それが現在まで脆弱性が少ない結果を生んだのではないかと思う。(単にPentium世代以降のIntel製CPUのコピー品を作れなくなったから、という見方もあるが)
最後に、現在のIntel製CPUに脆弱性が多すぎる理由だが。
これは設計段階でセキュリティに関する問題を軽視していたとしか思えない。
いくつかの問題はかなり昔から把握していたはずだが、最後のP6アーキテクチャとなるはずだったPentium IIIの次はNetburst(Pentium 4)で、その後はIA-64を普及させてx86を捨てる計画だった事も絡んで、P6の持つ潜在的な脆弱性は対策する必要が無い、とでも考えていたのではなかろうか。
当時はまさかNetburstとIA-64が空振りになって、捨てたはずのP6をまた掘り返す事になるとは夢にも思っていなかったに違いない。
もしIntelがモバイル向けにPentium4の使用を諦めず、P6の焼き直しで作ったPentium Mが開発されていなかったら、現在のIntelはAMDと立場が逆だったかもしれないほどだ。
まあ、一般向けのPentium4とサーバー向けのItaniumがほとんど同時にコケたことが、脆弱性だらけのCore iアーキテクチャを一般向けからサーバー向けまで蔓延させ、このような惨状を生み出したと。(これもAMDがAthlon64とOpteronを開発していなかったらありえなかった事だ)
しかしそもそもの原因は1990年代の、IA-64とNetburstに係るIntelの傲慢な考えにあったと私は思う。
2020年最初の月も手を抜かずにしっかりやってくれている。
(脆弱性そのものは少なくとも半年以上前に発見され、発表が今月になっただけなのだが)
Intelのプロセッサ内蔵GPUに脆弱性、ドライバ/カーネル更新を推奨
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1229817.html
Intel製CPUに投機的実行機能にまたサイドチャネル脆弱性
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1231851.html
Intel製CPUの新たな脆弱性「L1Dエビクションサンプリング」
https://gigazine.net/news/20200128-l1d-eviction-sampling-cacheout/
なお「月刊 Intel 脆弱性」に関する情報がデータベース化されているサイトがないかと探したら、国内に存在したのでちょっと調べてみた。
JVN iPedia 脆弱性対策情報データベース
https://jvndb.jvn.jp/
この内CPUに関するものだけを抽出すると以下のようになった。
Intel:全548件中・・・一つ一つ確認するのは面倒でヤメた。
キーワードにCPUを追加すると7件、プロセッサを追加すると11件、計18件
(OSやアプリの問題を除外)
当然こんなに少ないワケがない、明らかに抜けているものがいくつも確認される。
ついでにAMDも調べるとこのような結果に。(こちらも抜けがあるように思う)
AMD:全61件中9件、数が少ないのでデータベース登録番号などを列挙。
(これもOSやアプリの問題を除外)
JVNDB-2018-003359 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003358 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003357 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003356 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003355 ※同CTS Labsの件
JVNDB-2018-003353 ※様々な疑惑が存在するCTS Labs発表の件
JVNDB-2018-001001 ※Meltdown及びSpectre
JVNDB-2017-002660
JVNDB-2017-001749 ※GPUの脆弱性で、Intelを始めNvidia等も含まれる
両者を比べて思うのは、Intelは性能向上やセキュリティ向上ための「Intel なんたらテクノロジー」に関連する脆弱性が目立つという事。
問題解決のための機能が逆に問題を増やしている格好だ。
性能向上の仕組みに関しても、Intelは昔からキャッシュの帯域向上とレイテンシ低減が得意でAMD製CPUに対し大きなアドバンテージになっていたが、こういう裏があったのか、などと勘ぐってしまう。
また、根本的な修正には設計を全面的にやりなおすべきと思える脆弱性も多い。
しかしこれまでIntelが行って来たのは対症療法的なパッチ当てに留まり、基本的な設計を24年以上前のPentium PRO(P6)から変更せず使い続けて来た。
海外ではこの状況に苦言を呈する方も居ると聞く。
その点AMDはこうした脆弱性がIntelと比較して少ない。
圧倒的シェアを誇るIntelが攻撃対象になりやすく、対するAMDはシェアが少なすぎて相手にされていないだけ、という意見があるが、これは盲目的なIntel信者が言う場合、重要な要素が無視されている事が問題だ。
その要素とは、AMDのCPUが度々完全な新設計となっている事実。
それに加え、1990年以降インターネットの普及と共に需要の増えたサーバー向けCPUの開発を始めたIntel同様、AMDもより利幅の大きいサーバー分野への進出を考えていたが、サーバー向けCPUと一般向けCPUを別々に開発する力が無かったために、AMDは一貫してサーバー向けに開発されたCPUを一般向けにも流用するという事を続けて来た。
この事が脆弱性に関する問題を重視した設計を促し、それが現在まで脆弱性が少ない結果を生んだのではないかと思う。(単にPentium世代以降のIntel製CPUのコピー品を作れなくなったから、という見方もあるが)
最後に、現在のIntel製CPUに脆弱性が多すぎる理由だが。
これは設計段階でセキュリティに関する問題を軽視していたとしか思えない。
いくつかの問題はかなり昔から把握していたはずだが、最後のP6アーキテクチャとなるはずだったPentium IIIの次はNetburst(Pentium 4)で、その後はIA-64を普及させてx86を捨てる計画だった事も絡んで、P6の持つ潜在的な脆弱性は対策する必要が無い、とでも考えていたのではなかろうか。
当時はまさかNetburstとIA-64が空振りになって、捨てたはずのP6をまた掘り返す事になるとは夢にも思っていなかったに違いない。
もしIntelがモバイル向けにPentium4の使用を諦めず、P6の焼き直しで作ったPentium Mが開発されていなかったら、現在のIntelはAMDと立場が逆だったかもしれないほどだ。
まあ、一般向けのPentium4とサーバー向けのItaniumがほとんど同時にコケたことが、脆弱性だらけのCore iアーキテクチャを一般向けからサーバー向けまで蔓延させ、このような惨状を生み出したと。(これもAMDがAthlon64とOpteronを開発していなかったらありえなかった事だ)
しかしそもそもの原因は1990年代の、IA-64とNetburstに係るIntelの傲慢な考えにあったと私は思う。
Wi-Fiの、メッシュとローミング、及び中継器は何が違うのか [ネットワーク]
今やなんでも無線通信でインターネットに接続されてしまう時代。
またかつてコンピュータ同士の通信は有線が普通だったが、現在は電波を使った無線通信が一般的な消費者の常識となっている。
そんな中、建屋内で一部の場所だけWi-Fiの通信が途切れやすい、或いは出来ない場合がある。
こうした問題を緩和する技術はビームフォーミングなど様々なものが導入されつつあるが、ここ1~2年で目立つキーワードがある。
それは「メッシュ」という単語。
一昨年頃から一般にも市販が始まった、メッシュ対応のWi-Fiルーターが「メッシュ」を流行らせている背景にある。
このWi-Fiにおけるメッシュとはなんなのか。
端的に言えば「網の目のように張り巡らされたWi-Fiネットワーク」であり、一定範囲内に複数の基地局を設置する事で電波強度を一定以上に保ち、どの場所に居ても安定した無線LAN通信が行えるというもの。
こう言うと以前からあるWi-Fi中継器の設置と何が違うのか、という話になるかもしれない。
では何がWi-Fi中継器の設置と違うのかと言えば、Wi-Fi中継器の場合SSIDが異なる基地局同士が無線で通信のやりとりを行う事で、いわば“バケツリレー式”で通信範囲を広げる。
バケツリレー式は一見なんの問題も無いように見えるが、基地局の負担は増えるし、電波の空いたチャンネルを各機器がバラバラに利用しているため帯域の利用効率も悪い。従って条件次第ではWi-Fiの通信が非常に不安定になりやすいし、SSIDが違う基地局を複数利用するために端末の設定が面倒だし、接続先の基地局の切り替えがスムーズに行えない場合もあり得る。
一方メッシュWi-Fiの場合、複数の基地局が一つのSSIDを共有する。基地局同士はバックホールという専用の回線(Wi-Fiのチャンネルを一部基地局同士の通信専用に確保する)で通信を行う。なので帯域の利用効率が良く、通信の安定性確保がやりやすい。
またSSIDとパスワードは共通の物を使うので、設定は一つだけで良いし、端末が基地局の切り替えを行う際にも利用者がそれを意識しなくても良い。しかし、これは従来からある“ローミング”と本質的に同じに見える。
では、昔からある“ローミング”とは何が違うのか?
ローミングは10年以上前からある、メッシュと同様に同じSSIDを使って広範囲のWi-Fiネットワークを実現できる。
そこで色々調べてみると、メッシュはバックホールに無線を使えるが、ローミングは有線接続に限られるらしい。
要はルーターと基地局間の通信に無線が使えるのがWi-Fiにおける“メッシュ”というモノのようだ。
ちなみに2020年1月現在、多くのメッシュ対応機器は同じメーカーの同じ製品群でしかその機能を利用する事が出来ない。
何故なら、メッシュを実現するための各種設定情報の共有等に使われる規格が、各メーカー独自のものがほとんどだからだ。
ただし現在はIEEEによるメッシュの規格化が終わっており、IEEE 802.11sとして存在する。
なので他社がGoogleの製品のようにIEEE 802.11s準拠の製品を出せば、後から基地局を増やす場合の選択肢が増えるわけだ。(未確認だが、ネットギアの一部製品は対応している模様)
結論としては、メッシュは全部無線でローミング出来るもの、旧来からのローミングは有線接続が要る、という事で。無線で網の目のようにネットワークを構築出来るから、メッシュWi-Fiなのだという事か。
メッシュのメリットとしては、何よりも設置の簡便さがある。全て無線で完結するのだから、コンセントのある場所で無線通信に良い場所を選んで基地局を設置するだけで事足りる。
旧来のローミングと違い、いちいち有線LANの配線を屋内に施す必要が無いから手間が無くて良いワケだ。
なお、メッシュWi-Fiの機器を選ぶ場合、安いからといってTP-Linkは選ばない方が良い。
何故ならTP-Linkは中国企業だから。
また、エレコム、Linksys、ASUSの製品は、ファームウェアにトレンドマイクロの製品が含まれている。そう、中国企業に買収されたウイルスバスターの会社である。
まあ、私ならばどうしてもメッシュしたければネットギアかバッファローの製品を買う。
実際にやるとすれば、知識と手間が必要とは言え、従来のローミングで良いと思うが。
バックホールが有線なので、電波資源を無駄にする事も無いし、電波資源の無駄遣いが無ければ無線通信の安定性も当然に高い。
メッシュ対応の製品はバックホールに有線を選べる製品が多いので、可能ならば手間を惜しまずに有線接続する事が良いのではなかろうか。
またかつてコンピュータ同士の通信は有線が普通だったが、現在は電波を使った無線通信が一般的な消費者の常識となっている。
そんな中、建屋内で一部の場所だけWi-Fiの通信が途切れやすい、或いは出来ない場合がある。
こうした問題を緩和する技術はビームフォーミングなど様々なものが導入されつつあるが、ここ1~2年で目立つキーワードがある。
それは「メッシュ」という単語。
一昨年頃から一般にも市販が始まった、メッシュ対応のWi-Fiルーターが「メッシュ」を流行らせている背景にある。
このWi-Fiにおけるメッシュとはなんなのか。
端的に言えば「網の目のように張り巡らされたWi-Fiネットワーク」であり、一定範囲内に複数の基地局を設置する事で電波強度を一定以上に保ち、どの場所に居ても安定した無線LAN通信が行えるというもの。
こう言うと以前からあるWi-Fi中継器の設置と何が違うのか、という話になるかもしれない。
では何がWi-Fi中継器の設置と違うのかと言えば、Wi-Fi中継器の場合SSIDが異なる基地局同士が無線で通信のやりとりを行う事で、いわば“バケツリレー式”で通信範囲を広げる。
バケツリレー式は一見なんの問題も無いように見えるが、基地局の負担は増えるし、電波の空いたチャンネルを各機器がバラバラに利用しているため帯域の利用効率も悪い。従って条件次第ではWi-Fiの通信が非常に不安定になりやすいし、SSIDが違う基地局を複数利用するために端末の設定が面倒だし、接続先の基地局の切り替えがスムーズに行えない場合もあり得る。
一方メッシュWi-Fiの場合、複数の基地局が一つのSSIDを共有する。基地局同士はバックホールという専用の回線(Wi-Fiのチャンネルを一部基地局同士の通信専用に確保する)で通信を行う。なので帯域の利用効率が良く、通信の安定性確保がやりやすい。
またSSIDとパスワードは共通の物を使うので、設定は一つだけで良いし、端末が基地局の切り替えを行う際にも利用者がそれを意識しなくても良い。しかし、これは従来からある“ローミング”と本質的に同じに見える。
では、昔からある“ローミング”とは何が違うのか?
ローミングは10年以上前からある、メッシュと同様に同じSSIDを使って広範囲のWi-Fiネットワークを実現できる。
そこで色々調べてみると、メッシュはバックホールに無線を使えるが、ローミングは有線接続に限られるらしい。
要はルーターと基地局間の通信に無線が使えるのがWi-Fiにおける“メッシュ”というモノのようだ。
ちなみに2020年1月現在、多くのメッシュ対応機器は同じメーカーの同じ製品群でしかその機能を利用する事が出来ない。
何故なら、メッシュを実現するための各種設定情報の共有等に使われる規格が、各メーカー独自のものがほとんどだからだ。
ただし現在はIEEEによるメッシュの規格化が終わっており、IEEE 802.11sとして存在する。
なので他社がGoogleの製品のようにIEEE 802.11s準拠の製品を出せば、後から基地局を増やす場合の選択肢が増えるわけだ。(未確認だが、ネットギアの一部製品は対応している模様)
結論としては、メッシュは全部無線でローミング出来るもの、旧来からのローミングは有線接続が要る、という事で。無線で網の目のようにネットワークを構築出来るから、メッシュWi-Fiなのだという事か。
メッシュのメリットとしては、何よりも設置の簡便さがある。全て無線で完結するのだから、コンセントのある場所で無線通信に良い場所を選んで基地局を設置するだけで事足りる。
旧来のローミングと違い、いちいち有線LANの配線を屋内に施す必要が無いから手間が無くて良いワケだ。
なお、メッシュWi-Fiの機器を選ぶ場合、安いからといってTP-Linkは選ばない方が良い。
何故ならTP-Linkは中国企業だから。
また、エレコム、Linksys、ASUSの製品は、ファームウェアにトレンドマイクロの製品が含まれている。そう、中国企業に買収されたウイルスバスターの会社である。
まあ、私ならばどうしてもメッシュしたければネットギアかバッファローの製品を買う。
実際にやるとすれば、知識と手間が必要とは言え、従来のローミングで良いと思うが。
バックホールが有線なので、電波資源を無駄にする事も無いし、電波資源の無駄遣いが無ければ無線通信の安定性も当然に高い。
メッシュ対応の製品はバックホールに有線を選べる製品が多いので、可能ならば手間を惜しまずに有線接続する事が良いのではなかろうか。
“Renoir”は計画通り出荷されるだろう [CPU]
TSMCの7Nプロセスは、極めて順調らしい。
TSMC、5nmプロセス「N5」を2020年上半期に立ち上げ
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1230985.html
リンク先の記事は7Nの先のコトについて書かれているが、同時に7Nの現況にも触れている。
記事中の情報と、それ以外の色々なコトを混ぜると、Zen2コアのAPU“Renoir”の出荷も計画通りに行われる事が想像できる。
何故なら、Zen2コアのRyzenを始めとするAMD製CPU群はすでに主立った顧客の元へ行き渡り、これ以降は生産量を削減出来る。(AMDの持つ市場の狭さゆえに。)
その空いた穴を埋めるのが“Renoir”だが、出荷当初はGFの12nmプロセスで製造される“Picasso”もあるワケで、即座に“Renoir”への需要がピークになるわけではない。
7Nが順調ならばその間にゆっくり“Renoir”の増産体制を整える事が出来るワケで、何も問題は無いワケだ。
まァ、8コアのZen2なAPUがデスクトップ向けに出るには少なくともまだ半年以上待つ必要があるワケだが。
出たらどうなるのか、非常に楽しみである。
メインPCのメモリを追加 [ハードウェア]
今日、タイトル通りメインPCのメモリを追加する作業を行った。
今回追加したモジュールは、昨年の10月に記事を書いた時に取り付けた物と同じSanMax製の定格3200Mhz動作、1枚16GBのモジュールだ。
PRIME B350-PLUSにabbaが来た
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-10-01
上記リンク先の記事中には書かなかったが、当時は4枚買って2枚だけ取り付け、残り2枚を残していた。
何故2枚だけかと言えば、当初4枚取り付けてもパソコンが起動しなかったからだ。(欲をかいて色々いじったのが悪かった)
なのでとりあえず2枚だけ取り付けて様子見していたが、今日残りの2枚を付ける気になってやってみると普通に動いた。
動作条件はJEDECの定格であるDDR4-3200、CL22-22-22 1.2V。
動作保証の無いデュアルランク4枚挿しなので冒険はしない。
普段行う作業やアプリケーションソフトの動作も一通りやって問題なし。
まあ、Zen3が出て中身を交換するまでこのままいこうと思う。
参考:
サンマックスから第3世代Ryzenにも適した3200MHzネイティブDRAM搭載
デスクトップ用DDR4メモリーセット登場
https://www.ark-pc.co.jp/news/article?id=3002779
Windows7の延長サポートが終了 [OS]
2009年9月に登場したWindowz7の延長サポートが、現地時間の1月14日(日本時間1月15日)のWindows update提供を最後に終了した。
今後は企業向けの有償のサポートを省き、セキュリティや不具合のアップデートが提供されなくなる。
十年余り続いた歴史に、事実上の幕が下りた形だ。
以下に最後のアップデートを記す。
・KB4536952 Windows7 サービススタック更新プログラム
最初にコレを適用しておく。
・KB4534314 Windows 7 向けセキュリティのみの品質更新プログラム
・KB4534251 Windows 7 用 Internet Explorer 11 の累積的なセキュリティ更新プログラム
以上。
なお、昨年12月と今年1月のアップデートを適用すると、以下のメッセージが出る。
「お使いのWindows7のサポートは終了しています」
このメッセージは、メッセージ左下の“今後、このメッセージを表示しない”という部分をクリックする事で表示されなくなるが、タスクスケジューラの設定を変更する事でも非表示にする事が可能だ。
方法は、マイコンピュータを右クリックすると出るメニューより「管理」を選び、「タスクスケジューラ」→「Microsoft」 → 「Windows」 → 「Setup」と開くと、「EOSNotify」と「EOSNotify2」があるのでこれらを無効化すれば良い。
1/24追記
Micro$oftは最後まで期待を裏切らない。
サポート終了のWindows 7、最終アップデートで壁紙が消える不具合発生
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1230923.html
今後は企業向けの有償のサポートを省き、セキュリティや不具合のアップデートが提供されなくなる。
十年余り続いた歴史に、事実上の幕が下りた形だ。
以下に最後のアップデートを記す。
・KB4536952 Windows7 サービススタック更新プログラム
最初にコレを適用しておく。
・KB4534314 Windows 7 向けセキュリティのみの品質更新プログラム
・KB4534251 Windows 7 用 Internet Explorer 11 の累積的なセキュリティ更新プログラム
以上。
なお、昨年12月と今年1月のアップデートを適用すると、以下のメッセージが出る。
「お使いのWindows7のサポートは終了しています」
このメッセージは、メッセージ左下の“今後、このメッセージを表示しない”という部分をクリックする事で表示されなくなるが、タスクスケジューラの設定を変更する事でも非表示にする事が可能だ。
方法は、マイコンピュータを右クリックすると出るメニューより「管理」を選び、「タスクスケジューラ」→「Microsoft」 → 「Windows」 → 「Setup」と開くと、「EOSNotify」と「EOSNotify2」があるのでこれらを無効化すれば良い。
1/24追記
Micro$oftは最後まで期待を裏切らない。
サポート終了のWindows 7、最終アップデートで壁紙が消える不具合発生
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1230923.html
Marvell 88SE9128でRAID [ハードディスク]
現在私は88SE9128を使った拡張カードでRAID1を構成したドライブを利用している。
RAIDカード IO-PESA236
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2014-10-25
RAID1は二つのハードディスクを使ったミラーリング構成で、双方の中身は同一。
よって、どちらかが壊れてもデータが残るという寸法だ。
だがこのドライブはRAIDを構成してから5年以上経過したため、この度交換する事にした。
ところが。
もう5年以上も前の事なので、RAIDの構成方法を忘れてしまったのだ。
交換する前にデータをバックアップしてから、カード上のハードディスクを新しい物に交換。
再度パソコンに取り付けて電源を入れるとRAID構成ではなくハードディスクが2台見える。
さて、どうしたものか。
色々調べると電源を入れた直後に起動出来る、拡張カードのBIOSユーティリティからRAIDの構成が可能だという事はわかったが、拡張カードのBIOS起動画面が出る一瞬に「Ctrl+M」で起動しなければならない。
しかしマザーボードのUEFIが起動した画面の前後にそれらしい画面が出ないため、この方法をあきらめた。(UEFI環境では別途UEFIブートで起動するMarvell BIOSユーティリティの入ったUSBメモリを作る必要があるらしい)
他に方法が無いかと探すと、過去に公開されていたWindows版のユーティリティが使える事がわかった。
そこで私のデバイスドライバコレクションを見ると、88SE9128のフォルダにそれらしいファイルがあったのでこれをインストールした。
インストール中にファイアーウォールの制限を許可するか聞かれるが、とりあえず拒否。
そのままインストールを終え、インストールされた「MarvellTray」を起動すると、ブラウザが立ち上がってログイン画面が出る。これには自分のパソコンのユーザー名とパスワードを入れてログインする。
ログインすると、やっとRAIDの設定画面を拝むことが出来た。
しかし説明書も何も無い状態なので、手探りで設定方法を見付けなければいけない。
そしてあれこれクリック出来るところを探って、なんとかRAIDの設定方法がわかった。
どうやら“Adapter 0”をクリックし、“Operation”タブをクリックすると“Create RAID”という項目があるので、そこから行うようである。
こうしてなんとかRAID1のドライブを構成し、パソコンを再起動。
再起動後、構成したRAID1のドライブにアクセス出来るようになるので、これにバックアップしておいたファイルを全てコピー。
ちなみに、一度RAID構成したハードディスクは単体ではファイルを読めないので注意。交換後に元のハードディスクをUSB接続などしてファイルを元に戻そうとしても出来ないのだ。
というわけで、ファイルをコピー後にドライブレターを変更して元通り。
これでまたしばらくは使えるだろうか。
きおくしあがSSDの小売りをはじめる [SSD]
正直な話、元東芝メモリの“KIOXIA”(きおくしあ)は落ち目だ。
SSDの世界シェアは約3割を三星に持っていかれ、他社ブランドではWD/Sandiskが2割弱と健闘しているものの、東芝本体は10%未満のシェアしか無い。(2019Q2時点の統計)
そもそもSSDの元となるNAND Flashは、東芝の社員が発明したモノだったはずだ。
最初にやってシェアを獲った者が勝ち。
今はそういう世界であるはずが、東芝はNAND Flashがここまで普及するなど思いもよらなかったらしく、発明者の舛岡富士雄氏を迫害したあげく事実上の追放処分。
まあ、こうなって当然か。
フラッシュメモリを発明した舛岡富士雄氏と、彼が率いる会社
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2018-06-01
そんな元東芝メモリの“きおくしあ”が、販売チャネルを増やす事で売り上げを伸ばそうという、ある意味愚策に乗り出した。
キオクシア、2020年4月に小売りブランドを立ち上げSSDやメモリーカード製品を販売へ
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1228512.html
そもそもブランド名がダメすぎる。
きおくしあ。
あまりにも美に欠けたその名は、私以外の世界70憶を超える人々はどう感じるのか。
しかも、これまで自社ブランドの確立に失敗し続けている東芝がやること。その原因は中の人にあるのだが、それが人事の硬直性で有名な日本企業、しかもその最たる老舗の東芝である。
コレに対し期待という言葉が出るとすれば、一体それはなんのブラックジョークなのか。
ふぅ。
日本の人材育成、ひいては幼児から義務教育、そしてそれ以降大学までの、日本人1.2億人全てのなんたる間抜けさか。
その成果が、今、正に、“きおくしあ”の小売り戦略となって、開花したのである。
ガンバレ!きおくしあ!
まけるな、きおくしあ!
われらのきおくしあ、ばんざい!!!
SSDの世界シェアは約3割を三星に持っていかれ、他社ブランドではWD/Sandiskが2割弱と健闘しているものの、東芝本体は10%未満のシェアしか無い。(2019Q2時点の統計)
そもそもSSDの元となるNAND Flashは、東芝の社員が発明したモノだったはずだ。
最初にやってシェアを獲った者が勝ち。
今はそういう世界であるはずが、東芝はNAND Flashがここまで普及するなど思いもよらなかったらしく、発明者の舛岡富士雄氏を迫害したあげく事実上の追放処分。
まあ、こうなって当然か。
フラッシュメモリを発明した舛岡富士雄氏と、彼が率いる会社
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2018-06-01
そんな元東芝メモリの“きおくしあ”が、販売チャネルを増やす事で売り上げを伸ばそうという、ある意味愚策に乗り出した。
キオクシア、2020年4月に小売りブランドを立ち上げSSDやメモリーカード製品を販売へ
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1228512.html
そもそもブランド名がダメすぎる。
きおくしあ。
あまりにも美に欠けたその名は、私以外の世界70憶を超える人々はどう感じるのか。
しかも、これまで自社ブランドの確立に失敗し続けている東芝がやること。その原因は中の人にあるのだが、それが人事の硬直性で有名な日本企業、しかもその最たる老舗の東芝である。
コレに対し期待という言葉が出るとすれば、一体それはなんのブラックジョークなのか。
ふぅ。
日本の人材育成、ひいては幼児から義務教育、そしてそれ以降大学までの、日本人1.2億人全てのなんたる間抜けさか。
その成果が、今、正に、“きおくしあ”の小売り戦略となって、開花したのである。
ガンバレ!きおくしあ!
まけるな、きおくしあ!
われらのきおくしあ、ばんざい!!!
Windows10への移行でファイルが消える可能性の話 [OS]
最近ロクに記事を書いていないにも関わらず、アクセスランキングがやけに高いなァと思っていたら。
Windowz7のサポート終了が迫っているため、Windowz10への移行に伴って心配する人が多いのか「LFSの問題でファイルが消える」という記事に多くのアクセスがある事に気付いた。
Windows 8以降はLFSのバージョン違いでファイルが消える場合がある
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2015-08-23
某Web上の質問サイトでは、この記事へのリンクまで張ってあるようだ。
だがこの記事は古く現在の状況に少し合わない部分があるため、要点をまとめようと思う。
要点は以下の通り。
・NTFSフォーマットされたストレージを、一旦Windowz10のパソコンに接続した後に
Windowz7以前のパソコンに接続するとファイルが消える場合がある。
・NTFSフォーマットされている可能性があるデバイスは以下の物。
ハードディスク、SSD、USBメモリ、SDカード類(場合によってはコンパクトフラッシュも)
・付け外し時に起きるため、USBやIEEE1394等で接続するリムーバブルデバイスで起きやすい
・ATAやSATA接続の、パソコン内蔵ドライブでも起きる可能性はある
・リムーバブルデバイスの場合は正しい手順で外せば起きない
・より安全を求めるならWindowz10の「高速スタートアップ」を無効にする
以上。
何故この問題が起きるのか、という事が知りたければ、私が過去に書いた記事を読むか、検索で調べてみれば良い。
まあなんにせよ、大切なデータは必ずバックアップを取る事。
また、バックアップしたデータの保管方法はそれにふさわしい方法で行う事。出来ればNAS等でミラーリングなどを使い二重にデータを保存したい。※NASなら絶対安全、とは言えない事に注意。NASも壊れる時は壊れる。
とにかくバックアップだけは、絶対にやっておくべきだと断言する。
Windowz10への移行は、必ずデータのバックアップ(パソコン内部のデータだけでなくUSBメモリ等も)を取ってから実行しよう。
Windowz7のサポート終了が迫っているため、Windowz10への移行に伴って心配する人が多いのか「LFSの問題でファイルが消える」という記事に多くのアクセスがある事に気付いた。
Windows 8以降はLFSのバージョン違いでファイルが消える場合がある
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2015-08-23
某Web上の質問サイトでは、この記事へのリンクまで張ってあるようだ。
だがこの記事は古く現在の状況に少し合わない部分があるため、要点をまとめようと思う。
要点は以下の通り。
・NTFSフォーマットされたストレージを、一旦Windowz10のパソコンに接続した後に
Windowz7以前のパソコンに接続するとファイルが消える場合がある。
・NTFSフォーマットされている可能性があるデバイスは以下の物。
ハードディスク、SSD、USBメモリ、SDカード類(場合によってはコンパクトフラッシュも)
・付け外し時に起きるため、USBやIEEE1394等で接続するリムーバブルデバイスで起きやすい
・ATAやSATA接続の、パソコン内蔵ドライブでも起きる可能性はある
・リムーバブルデバイスの場合は正しい手順で外せば起きない
・より安全を求めるならWindowz10の「高速スタートアップ」を無効にする
以上。
何故この問題が起きるのか、という事が知りたければ、私が過去に書いた記事を読むか、検索で調べてみれば良い。
まあなんにせよ、大切なデータは必ずバックアップを取る事。
また、バックアップしたデータの保管方法はそれにふさわしい方法で行う事。出来ればNAS等でミラーリングなどを使い二重にデータを保存したい。※NASなら絶対安全、とは言えない事に注意。NASも壊れる時は壊れる。
とにかくバックアップだけは、絶対にやっておくべきだと断言する。
Windowz10への移行は、必ずデータのバックアップ(パソコン内部のデータだけでなくUSBメモリ等も)を取ってから実行しよう。
CES2020でRenoir正式発表 [CPU]
あけましておめでとうございます。このブログに訪れる皆様、本年もよろしくお願いいたします。
さて、今年もパソコン業界は大きく動く事がハッキリしている。
その原因の一つが今年新しく出るAMD及びIntelのモバイル向けCPUであり、CES2020でAMDの新しいAPU「Renoir」が正式発表されたというニュースが以下の記事。
AMDがノートPC向けの7nm設計・Zen 2アーキテクチャAPU「Ryzen Mobile 4000」シリーズを発表
https://gigazine.net/news/20200107-amd-ryzen-4000-mobile/
ついに7nmプロセスによるZen2コアのAPUが正式発表されたワケだ。
Zen2コアは現在最新のノートパソコンに搭載されるRyzen APUのZen+コアと比べ、浮動小数点演算性能が最大40%程度向上していて、同じ動作周波数ならば省電力性能も前世代を上回る。
またGPUコアはCU数が12から10へと減少するものの、メインメモリがDDR4-3200になり、最大動作周波数は1.4Ghzから1.75Ghzに上がっているために性能は多少向上していると思われ、また消費電力はゲームなどを動作させている時はこれまでと同等、そうでない時はこれまで以下の消費電力に収まると推測する。
こうした変化によって、少なくとも現行のIntel製モバイル向けCPU群に十分対抗出来る省電力性と、それを上回る計算能力を得たと思う。
そして肝心の中身だが、Renoir(ルノワール)と呼ばれるこのAPUは結局チップレット構成とはならなかった。
私は過去に
「もしZEN2のAPUが出るとしたら、私の予想では7nmのZEN2コアで製造されるCPUチップレットに、IOとGPUを統合したダイのチップレットが組み合わされると思う。」
「ミドル~ローエンドを担うAPUは12LPかその後継の12nmクラスのプロセスで、単一のダイで製造されると思う。」
という二つの予想を書いたが、これらはどちらも外れてしまった。
この予想の根拠にはTSMCのArF液浸7nmプロセスがあまりに高コストである事があったが、記事中の写真にある、リサおばさんが掲げるRyzen Mobile 4000シリーズのダイはパッと見で150m㎡程度。
これまでに出たZen2コアのCPUは歩留まりの問題から、約80m㎡のCPUダイとGF製14nmプロセスによるIOダイに分割されて製造された。
しかし歩留まりの問題が緩和されたのならば、約二倍の面積でもコスト的な問題が出ないのか。
いずれにせよ、ダイのコストが一定以下に収まるのであれば、チップレットに分割して非常に複雑な配線を強いられるパッケージに実装するよりも安価になるのは当然の事で、つまりはそういう事なのだろう。
また、CPU部は最大で8コア、定格が1.7~2.7Ghz、オーバークロックで最大4.2Ghzというスペックだが、直接の競合となるIntelのIce Lake U(Core i7-1068G7 )が定格2.3Ghz、ターボ4.1Ghzという事で、多少劣るが結構良い勝負に思える。
GPU部は先に書いた通り性能的に大きく上がっているとは思えない。
そしてCESでの発表ではRyzen 7 3700UよりもIntel(Iris Plus)の方が優れているとの事なだが、これが本当だとしてもRenoirの方が僅差で優っているのではないかと思う。
メインメモリは先にも書いた通りDDR4-3200に対応した。これだけでも従来より数%の性能向上になるが、一方でIce LakeはLPDDR4-3733 に対応する。この点でもIce Lakeはかなり性能を稼いでいると思うだけに、Renoirは対応していない事が残念だ。(2020/1/15訂正)AMDより後日の発表で、RenoirもLPDDR4に対応するとの説明があった。
以上、これまでのRyzen APUより大幅な性能向上を果たしているものの、まだIce Lakeには負けていると思われる。
LPDDR4に対応する事で、性能と省電力の両立が進むと思われ、これに加えて電力制御が進歩していれば、Intelのモバイル向けCPUに対し十分に対抗出来るかもしれない。
というワケで、早ければ今年春頃にはRenoirを搭載したノートパソコンが手に入るのだろうか。
私としてはAMDの新しいAPUを搭載したノートパソコンが、ノートパソコン市場でのIntelのシェアを今よりもっと切り崩す事を期待している。
参考:
【速報】AMD、ノート向けのRyzen 4000プロセッサを発表
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1227687.html
IntelがCESで新世代CPUの性能をアピール
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1227566.html
少なくとも、今の所ZEN2のAPUは無い
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-01-14
Zen2世代のAPUは、GPUがNaviではないらしい
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-05-12-1
7nm版のRavenRidgeが出るという噂はガセだと思う
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-06-15
さて、今年もパソコン業界は大きく動く事がハッキリしている。
その原因の一つが今年新しく出るAMD及びIntelのモバイル向けCPUであり、CES2020でAMDの新しいAPU「Renoir」が正式発表されたというニュースが以下の記事。
AMDがノートPC向けの7nm設計・Zen 2アーキテクチャAPU「Ryzen Mobile 4000」シリーズを発表
https://gigazine.net/news/20200107-amd-ryzen-4000-mobile/
ついに7nmプロセスによるZen2コアのAPUが正式発表されたワケだ。
Zen2コアは現在最新のノートパソコンに搭載されるRyzen APUのZen+コアと比べ、浮動小数点演算性能が最大40%程度向上していて、同じ動作周波数ならば省電力性能も前世代を上回る。
またGPUコアはCU数が12から10へと減少するものの、メインメモリがDDR4-3200になり、最大動作周波数は1.4Ghzから1.75Ghzに上がっているために性能は多少向上していると思われ、また消費電力はゲームなどを動作させている時はこれまでと同等、そうでない時はこれまで以下の消費電力に収まると推測する。
こうした変化によって、少なくとも現行のIntel製モバイル向けCPU群に十分対抗出来る省電力性と、それを上回る計算能力を得たと思う。
そして肝心の中身だが、Renoir(ルノワール)と呼ばれるこのAPUは結局チップレット構成とはならなかった。
私は過去に
「もしZEN2のAPUが出るとしたら、私の予想では7nmのZEN2コアで製造されるCPUチップレットに、IOとGPUを統合したダイのチップレットが組み合わされると思う。」
「ミドル~ローエンドを担うAPUは12LPかその後継の12nmクラスのプロセスで、単一のダイで製造されると思う。」
という二つの予想を書いたが、これらはどちらも外れてしまった。
この予想の根拠にはTSMCのArF液浸7nmプロセスがあまりに高コストである事があったが、記事中の写真にある、リサおばさんが掲げるRyzen Mobile 4000シリーズのダイはパッと見で150m㎡程度。
これまでに出たZen2コアのCPUは歩留まりの問題から、約80m㎡のCPUダイとGF製14nmプロセスによるIOダイに分割されて製造された。
しかし歩留まりの問題が緩和されたのならば、約二倍の面積でもコスト的な問題が出ないのか。
いずれにせよ、ダイのコストが一定以下に収まるのであれば、チップレットに分割して非常に複雑な配線を強いられるパッケージに実装するよりも安価になるのは当然の事で、つまりはそういう事なのだろう。
また、CPU部は最大で8コア、定格が1.7~2.7Ghz、オーバークロックで最大4.2Ghzというスペックだが、直接の競合となるIntelのIce Lake U(Core i7-1068G7 )が定格2.3Ghz、ターボ4.1Ghzという事で、多少劣るが結構良い勝負に思える。
GPU部は先に書いた通り性能的に大きく上がっているとは思えない。
そしてCESでの発表ではRyzen 7 3700UよりもIntel(Iris Plus)の方が優れているとの事なだが、これが本当だとしてもRenoirの方が僅差で優っているのではないかと思う。
メインメモリは先にも書いた通りDDR4-3200に対応した。これだけでも従来より数%の性能向上になるが、
LPDDR4に対応する事で、性能と省電力の両立が進むと思われ、これに加えて電力制御が進歩していれば、Intelのモバイル向けCPUに対し十分に対抗出来るかもしれない。
というワケで、早ければ今年春頃にはRenoirを搭載したノートパソコンが手に入るのだろうか。
私としてはAMDの新しいAPUを搭載したノートパソコンが、ノートパソコン市場でのIntelのシェアを今よりもっと切り崩す事を期待している。
参考:
【速報】AMD、ノート向けのRyzen 4000プロセッサを発表
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1227687.html
IntelがCESで新世代CPUの性能をアピール
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1227566.html
少なくとも、今の所ZEN2のAPUは無い
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-01-14
Zen2世代のAPUは、GPUがNaviではないらしい
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-05-12-1
7nm版のRavenRidgeが出るという噂はガセだと思う
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2019-06-15