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HDDケースのコンデンサ交換 [ハードディスク]


とある場所で使われている、東芝製のUSB外付けハードディスク(HD-EF20TW)が壊れた。

使用時間は買ってから壊れるまでの約3年半で1000時間にも満たないはず(普段取り外していて使う時だけ接続していた)で、壊れるには早いのではないかと思う。


データのバックアップはあったので、持ち主と話して復旧するために中身だけ交換して使おう、という事になったが、一度は中身のハードディスクが壊れたケースである。

ハードディスクの故障に大きな影響のある電源が心配なので、ケースをバラしてUSB⇔SATA変換基盤のコンデンサを見ると、台湾の「CapXon」というメーカーの電解コンデンサが使われていた。

TUH_cbfb.jpg

「CapXon」自体はそれほど悪いメーカーではないようだが、問題はコンデンサのグレード。パッケージのシュリンクチューブは小さいほうが黒地に白文字で、大きい方が高級感ある緑色に金文字。小さい方は見るからにグレードが低そうだ。

パッケージの印刷を読むと、小さい方(直径6.4mm x 高さ7.5mm)が16V 220μF、大きい方(直径6.4mm x 高さ11.2mm)が16V 100μF。

小さい方は容量の割りにあまりにも小型だ。一般に小型の電解コンデンサは、それよりも大型の同じ電圧・容量の物と比べて寿命が短い。問題があるとしたらコレか。

外してSMDテスターで容量を測ると、やはり小さい方は202.4μFと容量抜けが起きていた。

TUH_cap.jpg
容量が表記の220μFよりも1割近く減って202.4μF。誤差の範囲とは思えない。

容量抜けを起すほど劣化したとなれば、ハードディスクが壊れたとしても不思議ではないと思った。


そこでコンデンサを二つともOSコンに交換。

TUH_cafb.jpg

これで再利用した時にハードディスクがより安定して動作し、寿命も長くなるだろうか。

コンデンサ交換後、テスト用の壊れても問題ないハードディスクと接続して動作確認すると、とりあえず正常に動作しているようだった。


それにしても、東芝製という事で一定以上の信頼性があるかと思えば、中身はお粗末だったという現実。

もちろん変換基盤は中国のOEMメーカー製だと思うが。

OSコンを使えとまでは言わないが、せめて2個ある内片方だけ安物を使うなどという、ケチ臭い事をするなと言いたい。(使う部品を決めたのが東芝かOEM先か知らないが、いずれにせよ東芝の責任だ)

こんな事では日本のモノ作りも凋落するワケである。


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