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なんだかよくわからんがすごい [ハードウェア]


現在のコンピュータに使われる演算装置、CPUに使われている技術は、元をただせば原始的なトランジスタの組み合わせである。

だから、理屈のうえではCore i9 9900KやRyzen 2700Xなどを、その辺で電気工作部品として売られているトランジスタの組み合わせで同じ機能を再現する事は可能だ。(40億以上のトランジスタが必要な回路など実際に作るのは事実上不可能だと思うが・・・)

このトランジスタは元々真空管の代わりとして考案されたP型とN型のシリコンを接合したモノで、これは一般にバイポーラトランジスタと呼ばれている。

ちなみにCMOSで使われているトランジスタは一般にFETと呼ばれていて、バイポーラに対してユニポーラという名前もある。スイッチの原理自体はバイポーラが電流で制御するのに対しFETでは電圧で制御するという違いがあるが、そもそも原理自体が単純であるために理解は容易い。

そしてその動作原理は最先端のCMOSで製造される“ナノサイズトランジスタ”でも変わらない。

だから、普通のトランジスタが何なのか知っていれば、CPUの中身も「ああ、トランジスタがいっぱい詰まってるな」程度の理解は出来るのだ。


一方こうしたトランジスタをCMOSという作り方でたくさん集めてCPUとして製造する限り、もうこれ以上高性能化する事に天井が見え始めてきたのが今の状況。

今の所は物理的な限界に達する前に製造上の問題が立ち塞がっているため、言われているような限界になかなか達していないだけだ。
だから、その限界を突破するには原理(トランジスタで電流をON/OFFする)からして違うスイッチ素子を利用するしかない。


というワケで今回ネタになった記事の登場だ。

Intel、ポストCMOSとなる新半導体素材「MESO」
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1156772.html

なんでもフツーのトランジスタのスイッチ機能の代わりに“マルチフェロイックの磁電気スイッチング”なるものを使うらしい。

フツーのトランジスタは電子の流れ≒電流をON/OFFする事でスイッチとして機能させるが、これは磁気スピンの向きの変化をスイッチとして利用するようだ。

もうこうなると、私にはうすぼんやりとした輪郭くらいしか見えない。
模式図や説明を読んでも素子の構造やスイッチの原理そのものを理解出来ないため、イメージが追いつかないのだ。

「材料がトポロ・・・???スパゲッティかよ」

とこんな感じである。


なんにせよ、この方法でCPUを作れば“CMOS比で動作電圧が5分の1、超低スリープ状態と組み合わせれば、消費エネルギーを10~30分の1に抑えられる可能性がある”らしい(記事からの引用)

記事のサブタイトルには“5倍の演算性能”とまで書かれていて、まだ実用化は遠く遥か彼方の話ではあるが、モノとしてはかなり期待できる。


まあ私が生きている間にこんなモノが出てくるとは思えないのだが。

なんだかよくわからんが、とにかくすごいモノが出てきたな、と思った。


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ソフトバンク回線障害のニュースを見て [セキュリティ]

携帯電話の回線障害というものは、大なり小なりどこのキャリアでもあるものだ。

しかし大規模なものはソフトバンクだけがやけに多い。

検索するとこの手のニュースは過去から現在まで色々見付かるが、今回は特に規模が大きいようだ。


【緊急レポート】ソフトバンク大規模障害は他キャリアでも起こりうる
https://www.businessinsider.jp/post-180960


この記事によると、原因は以下のように書かれている。


“ソフトバンクの説明では同日午後1時39分ごろ、全国のユーザーをカバーする東京センターおよび大阪センターに設置してあるエリクソン製パケット交換機全台数でソフトウェアの異常が発生したという。”


私は中国製通信機器が反乱でも起したのかと思った。(冗談だが)


まあそれはそうと、この件で思い起されたのは中国製通信機器の問題。
今日もこの事に付いてネット上でニュースが出ている。


ファーウェイとZTEが米国市場から排除される理由
中国の電気通信企業が国家の手先となりあの手この手のサイバー攻撃
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54857

ファーウェイ幹部逮捕で本格化、米国の対中防諜戦
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54888

「毛沢東思想の商業化」がファーウェイの行動原理だ
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54896


この問題、日本国内では異常なほど話題になっていない。
それどころか相変わらず中国製端末は大々的に広告に載って推されている。

2020年の東京オリンピックに向けてサイバー攻撃に対する危機感が高まっているにも関わらず、だ。
(担当大臣からして素人以前の者なのだから、こうなる事が当たり前のお国柄なのだろうが)

一体何が理由で皆無関心で居られるのだろう。

まあ、ほとんどの人は自分に関係が無い話題という認識に違いない。


2018/12/08 追記

日本の政府調達からファーウェイとZTEを排除へ=関係筋
https://jp.reuters.com/article/huawei-zte-japan-idJPKBN1O605G

まだ確定したわけではないが、すでに日本政府の方針としてはファーウェイとZTEを排除する事になっているらしい。

しかし理由が「アメリカがそう言うのだから」では困る。
日本の当局でしっかり問題の検証を行って、独自にその必要性を追求していって欲しい。


関連記事

Lenovo幹部が「中国ではバックドアを仕込んでるけど他の国ではやってない」ことを示唆
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Android搭載スマホがユーザーデータを密かに中国へ送信していることが発覚
https://gigazine.net/news/20161116-android-send-message-china/

280万台以上のAndroidスマートフォンにルートキット入りの中国製ファームウェアが使われていると判明
https://gigazine.net/news/20161121-3million-android-with-rootkit/

米国、同盟国にファーウェイ製品使用停止要請
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2018-11-25

中国製品が如何に危険かというお話
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2018-10-10

世界中の消費者はこの事実を心に刻むべし
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2018-10-09-1



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