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自動運転自動車の未来を考える [クルマ]

今日、こんな記事を見つけた。


自動運転車の事故を予感させる千葉の交通事故
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54288?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top

見出しだけ読んでまた自動運転自動車の事故か?

と思って件の千葉県で起きたと言う事故について調べると、ほとんど情報が無い。

ネタ元と思われる記事は産経新聞のWeb記事で、それ以外の情報はほとんどが産経の記事からの引用であるようだった。

事故後に車が急発進 はねられ28歳男性死亡 千葉・印西
https://www.sankei.com/affairs/news/180929/afr1809290012-n1.html


まあ、自動運転のシステムがなんらかの原因で誤動作、というのは有り得ると思う。

しかしこの事故については事故を起したクルマの車種と、停車時の状況に対する情報がゼロなので、自動運転どころかEVとかハイブリッドなのかもわからないし、事故後の状況等一切不明である。

もし自動運転が誤動作したとしたら、最近のクルマは自動駐車機能が付いた車種があるので、それが誤動作した、という可能性はある。

しかし自動運転の機能がまったくない車種でも、運転者がメインスイッチを切らずに車外へ降りた場合にこのような事故は起こり得る。

事故原因に関わる情報が一切無い以上こうした想像しか出来ないので、事故原因は不明、としか言いようが無い。

それ以前に伊東氏の記事を読むと、事故を起したクルマが自動運転自動車という前提を元に書いているわけではない事がわかる。

将来来るであろう、自動運転が当たり前の世界では、この手の事故がきっと起こるだろうという予測の元、自動運転自動車が事故を起した場合の責任の所在についてや、このようなリスクへの対応を自動車メーカーやその他関係各所(自動車業界全体と国や役所など)がしっかり考え、準備が必要であるという事が書かれているのだ。


自動運転自動車の自動運転システムは、単純に自動車を安全に走らせる機能だけが充実していればOKというわけではない。

運転手が乗車していない状態でも勝手に走らせられる事が問題で、これへの対処が必要不可欠だ。

また、伊東氏の記事に書かれている通り、システムの故障が原因で誤動作した結果の事故による、損害に対する責任の所在を明確にしておく必要もある。

今回の記事のきっかけになった千葉県での事故が、もし自動運転の誤動作によるものだとしたら、現行の法では運転者か所有者に責任があるという事になると思う。だがシステムそのものに欠陥がある場合、運転者か所有者のみが責任を負うのは話がおかしいと思う。
そして、自動車を製造した会社に責任があるとしても、自動運転システムのコンピュータプログラムが外注だった場合、外注先のプログラム開発会社の責任はどうなるのか、とか、システムの目であり神経である各種センサーやセンサーからの信号を伝える配線網に使われる部品に問題があったとする場合、当然そのような部品も外注なので、そうした部品を製造する会社の責任はどうなるのか、という、責任の所在が複雑になる可能性もある。

さらにマルウェアに感染していた場合はどうなるのか、など、この問題は考え出したらキリが無い。


伊東氏の記事には、最後にこのような一文がある。


 “バラ色の夢の未来を考えるのと同時に、リスクとそれへの備えを、産業としてきちんと考え、早期から準備を進めることが重要だと思います。”


私もまったくその通りだと思うし、一般の消費者もこの問題に対する意識を持って国や業界に影響を与えるようになるべきだと思う。

そうでなければ、スマートフォンやIoT関係の各種デバイスのように、買う側が無知であるが故に売ったもの勝ちになり、問題への対処すら不十分なまま消費者が食い物にされるのが当たり前になるだろう。


参考:

テスラ・日産・ボルボ・GMの半自動運転システムの性能をコンシューマー・レポートが評価、求められる安全性とは?
https://gigazine.net/news/20181005-consumer-reports-automated-driving-systems-test/


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