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三星の LPDDR5 DRAM [ハードウェア]

Samsung、8Gb LPDDR5 DRAMの開発を完了 - 次世代モバイルDRAM
https://news.mynavi.jp/article/20180718-665886/

Samsung、転送レート51.2GB/sの10nm級8Gb LPDDR5を開発
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1133147.html


DDR4ですらまだ発展の途上であるというのに、もうDDR5が出来た、とか。

ブツは“LP”と付くのに通常のDDR5規格と同じ駆動電圧1.1Vの6400Mbpsと、低電圧版の1.05V駆動で5500Mbpsの二種類。LPが付くのはモバイル向けの省電力向け製品なので、これらは一般のパソコンでは一部の例外を省いて使われる事はない。

それにしても一般のパソコン用DDR4モジュールが未だ2666Mhz止まりなのに、DDR4もモバイル向けのLPDDR4Xでは4,266Mbps(4266Mhz)のチップがある事も考えると、“チップレベル”ではこれほど高速化が進んでいるのか。


何故モジュールで高速化が進まないのにチップレベルでは高速化が進められるのかと言うと、一般のデスクトップやノートパソコンの場合、チップをモジュール基盤に載せてこのモジュールをメインボードのソケットに挿してメモリを接続している。CPUからは「メインボード→DRAM ソケット→モジュール基盤→チップ」という経路でメインメモリにアクセスするわけで、チップレベルでは高速な規格に対応出来ても配線が長い分モジュール単位(つまりシステム全体)では対応出来ないという事がある。

一方でスマートフォン等のモバイル機器はDRAMチップがCPUの直近、メインボードへ直接ハンダ付けされる。CPUからは「メインボード→チップ」という経路でメインメモリにアクセスするので、配線が短く、高速な規格に対応しやすい。(ビデオカードのGDDR系やHBM系のような高速メモリ対応も同じ理由)その代わり省電力性が求められるという足枷はあるが、これも配線が短い事がある程度緩和させるのでそういう意味でも高速な規格に対応しやすいという側面がある。


というわけで、早ければ来年の新製品からスマートフォンにはLPDDR5を使ったモノが出始めるのかもしれない。


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