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エムワンウルトラ! [CPU]

いやまさか、こんな事までするとは思わなかったよ、Apple。


Apple、M1 Maxのダイを2基連結したモンスターCPU「M1 Ultra」
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1393817.html


M1 MAX でも十分にスゴイのに、それを二つワンパッケージにしたCPUを出すとは。

記事によると、CPU性能はCore i9-12900Kと比較して同じ消費電力で9割高く、GPU性能はGeForce RTX 3090と同程度らしい。

当然、最大性能時の消費電力も少ないため、電力効率は高い。

そして、このCPUはデスクトップ向けという事だ。

最大消費電力は恐らく200Wを軽く超えるため、ノートパソコンに載せる事は困難だと思われる。


この「M1 Ultra」に対し直接のライバルになり得るのは、Ryzen Threadripper にGeForce RTX 3090を載せたデスクトップワークステーションか。

消費電力は3倍以上になるだろうが。

この比較でx86系CPUのパソコンが唯一持てる長所があるとすれば、それはメインメモリの最大搭載量。

「M1 Ultra」はCPUパッケージに直接搭載されたDRAMが128GBあるが、増設は不可能。

一方でRyzen Threadripper の場合マザーボードにメモリスロットが8本あるから、そこへ64GBのモジュールを刺せば最大で512GBに出来る。

また、CPU性能を落としてRyzen 9 5950X で組むとすれば、それでも最大256GBまで搭載出来る。

だがメインメモリを128GB以上必要とする用途はかなり限られる。

したがって、デスクトップワークステーションが必要な需要の大部分を「M1 Ultra」はカバー出来るだろう。

ただし。

ソフトウェア等の作業環境が「M1 Ultra」に対応していればの話だが。


なんにせよ、このスペックは驚異的だ。

PC/AT互換機の規格や、ATXフォームファクタの縛りが無いAppleだからこそ可能だった荒業だが、別の視点で見れば現在のPC/AT互換機業界の考え方が古いだけ、とも言える。

私は7年ほど前にパッケージ上にメモリを載せたAPUの提案をしているが、AMD内部でもその当時すでにそのようなAPUを検討していたという。

なので、出そうと思えばもうとっくに出す事が可能であったはずだが。

彼らがこのまま現在の地位に胡坐をかいていると、不利益を被るのは我々一般の消費者だ。

10年近く続いたIntel一強時代の停滞が無ければ・・・と思うのは都合が良すぎるか。


AMDの“Zen”と、HBM
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2015-05-08

富岳とM1の共通点
https://17inch.blog.ss-blog.jp/2020-11-18

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