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日本では10年経っても作れない [CPU]


現在、最先端の半導体は国家安全保障の要である。

この最先端半導体の内、CPUなどに使われる一桁nmの微細加工技術には必ず必要になる装置が存在する。

それがEUV露光装置

7nmまではArF液浸露光という方法でEUV無しでも製造実績があるが、今後は製造コストの面でEUVの方が優位になる上、5nm以下の微細加工にはEUVが必須となる。


そんなEUV露光装置であるが、かつては日本がEUV露光装置開発の最先端を走っていたにも関わらず、開発に失敗。

唯一開発に成功し、現在製造しているのがオランダのASMLという企業で、このASMLの製造する露光装置はArF液浸であっても日本のニコンが製造する露光装置のシェア約6%に対し約94%(2019年出荷額予想)と大きく上回っている。

こうした背景から、今後日本の企業がEUV光装置を開発する事は不可能で、二桁、或いは三桁nmクラスで十分な製造プロセスに使われるEUVではない光を使うの露光装置を細々と開発するのがやっと、という現状が見える。(もちろん二桁nm以上の露光装置も無ければ最先端技術は成立しないため、そういう意味では重要だが)

そして、半導体の製造ではある意味日本を追い越していると言える中国は、半導体の製造を自国の技術だけで行うために国を挙げて日々研鑽している。

その内に材料や半導体製造装置など、日本の持つ優位な分野ですら追い越してしまうのではないかと思う。


アメリカVS中国の半導体開発競争で鍵を握るオランダ企業の精密機械とは?
https://gigazine.net/news/20210706-asml-photolithography-machine/


この記事には

「中国が同様の装置を自前で作るには少なくともあと10年はかかると考えられています。」

と書かれている。

私は思う。

中国ならば可能かもしれない。(失敗する可能性もあるが)

だが日本は無理。可能性すら存在しない。

何故なら、過去に存在した半導体関連のあらゆる国家プロジェクトは全て失敗しているし、もう何年も前にニコンもキヤノンもEUV露光装置の開発から完全に手を引いているからである。


追記:

記事を上げ忘れていたら、この件に関連する新しいGIGAZINEの記事が出ていた。

半導体製造業の復活を試みる日本の取り組みに対する海外メディアの評価とは?
https://gigazine.net/news/20210706-japan-semiconductor/

海外の評価も私と同じで、“ほとんど不可能”と書かれている。


参考:

半導体露光機で日系メーカーはなぜASMLに敗れたのか
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1803/02/news039.html

半導体のEUV露光で高まる日本メーカーの存在感、普及はどこまで進む?
https://newswitch.jp/p/25417

半導体装置市場、報じられない地殻変動
https://biz-journal.jp/2019/11/post_126627.html

日本のEUV周辺技術開発企業「EIDEC」が解散 - 日本のEUVの研究協業が終焉
https://news.mynavi.jp/article/20190403-801385/



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