嗚呼、何故こうも嘘が多いのか [CPU]
今日こんなWebサイトを発見した。
【2021年最新版】AMD Ryzenについて調べてみたらすごかった
https://jp.ext.hp.com/directplus/cpu/ryzen/
現在パソコン市場でDELLと並ぶシェアを持つヒューレットパッカード(以下HP)の、Ryzenを紹介するサイトだ。
私はタイトルを読んで一体何をすごいと言っているのか気になったので見たのだが。
なんだこれは?
ツッコミどころが多すぎる。
たとえば記事中に“CPUの性能を決める「コア数」です。”とあるが。
これは性能を示す一要素に過ぎないため、まるでこれが全てであるかのような表現は間違っている。
そして次はマルチタスク。
記事中には“Youtubeでお気に入りの (中略) インターネットで調べる。”とあるが。
これはマルチタスクではない!!!
次。
“Ryzenは「高性能」なのに「低価格」を実現しています”
とあるが、2021年現在は別に低価格でもなんでもない。
少なくとも単品販売のRyzenは過去よりも大幅に値上がりしている。
まあその分パソコン製造会社に卸すバルクのCPUは値引きされているのだろう。
完成品のパソコンを買う人にとっては低価格なのかもしれない。
次。
ファブレスである事をメリットとしているが。
現在のAMDはファブレスである事が理由で商機を逃しまくっている事を何故隠すのか。
それに自社工場を持つ持たないは諸刃の剣であるので、一概になんとも言えないと思うのだが。
ちなみにIntelと三星はファブレスではないが大成功している。
話が矛盾するではないか。
まあ、過去AMDが倒産の危機を免れるためにファブレスになったのは事実だから、そういう意味では成功しているといえるが・・・
次。
記事には“BCNの記事によると(中略)インテル社を逆転しました。”とあるが。
これは自作市場で流通する単品販売のシェアで、実際に出回っているCPUの総数ではない。
完成品のパソコンを売ってるHPがこういうデータの流用をする事は間違っている。
ちなみにここで表示されているグラフでは、CPUの平均単価が2019年7月にはIntelと逆転している。
ひとつ前の説明で“低価格”と書いているのに矛盾しているではないか。
とまあそんなワケで、嘘だらけで最低最悪の記事を開陳してしまった日本HP。
・・・まあこれ以上は何も言うまい。
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