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今度はUSB4 [USB]

先日、今年後半にも実物が出るというUSB3.2の記事を書いたばかりだが。

今日はその次の規格、USB4だ。

「USB4」はThunderbolt 3互換で最大40Gbpsのデータ転送が可能に
https://news.mynavi.jp/article/20190305-783305/


USBはバージョン番号が3.xに至り、もう速度の限界に達したと思う。

そこでUSB4では、USB Type-Cコネクタを利用して40Gbpsの転送速度を実現している、Intel社の規格「Thunderbolt 3」をそっくり利用する事でより上の速度を手に入れる事にしたようだ。


私の記憶では、Thunderbolt自体はPCI Expressをほぼそのまま外へ引き出したものだったと思う。

改めて調べるとこの記憶は部分的にしか合っていなくて、PCI ExpressとDisplayPortの二つの通信プロトコルを採用し、今回ネタに上がっているThunderbolt 3ではこれらにUSB 3.1 Gen2も加わっているようだ。


考えてみると、当初まったく接点が無かったThunderboltとUSBだが、おもしろい事にThunderbolt 3とUSB 3.xは機能的に重複する部分がいくつもあって、両者を一つにまとめる事すら不可能ではないように思える。

私個人としては似たような規格が複数あっても面倒なだけなので、ここらで一つにまとめたらどうかと思う。

そしてUSBがThunderboltを取り込むカタチで実現したのが、USB4という事らしい。


この二つの規格統合はとても良い事だ。

少なくとも見かけ上はシンプルになって、同じType-Cコネクタなのに一方はThunderbolt、もう一方はUSB、というややこしい事が避けられる。


ただ一方で内部的により複雑になる事で、利用者側に不利益が発生する事は避け得ないだろう。

見た目上一種類のケーブルとコネクタに複数の機能を持たせる事自体は良い。

だが外見が同一であるにも関わらず、何種類も仕様違いの製品が流通するのでは困る。

かといって全機能を持つケーブルは高価だし、配線が太くて硬いとか長さに制限が出るという事がある。目的によって機能を削減し、扱いやすさを向上したり低価格化を図ったケーブルが必要というのは理解できなくもない。

ただしそのおかげで利用者に解り辛くなっているのが現在のUSB規格である。

従ってUSB4の仕様は、このうえまだ面倒事を増やすのか、と感じてしまう。


USB PDに関しても、単にUSB PD対応というだけでも数多くの仕様違いが流通しており、見た目は使えそうでも実際には給電出来ないという事が普通に起きている。
ACアダプタの場合電圧と電流が合っていないとダメという常識があったが、USB PDはその常識が通用しない。見かけ上の規格が一つなので、仕様違いがわかりにくいからだ。

とはいえ、これらの規格を知らない人の方が圧倒的に多い現在と違い、最初からそれが当たり前になっている世代が大人になる頃にはそんな混乱も起きなくなるかもしれない。

尤も、そんな先の未来にはUSB自体存在しなくなっている可能性もあるが。



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コメント 2

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3.1gen2も普及していない現状では、3.0で5bpsで十分だと思います。
by お名前(必須) (2019-03-14 21:39) 

98式軍刀

お名前(必須)様、コメントありがとうございます。

USBの速度に関して、単に外部ストレージとのデータ送受信に限ればおっしゃる通りですね。
特にUSBメモリしか使わない人には十分です。

しかし、現在はUSBで外部ディスプレイの接続や、PCI Express接続のデバイスの外付けなど、多用な利用方法が可能に「なってしまっている」ものですから、そういう用途には5Gbpsでは帯域がまったく足りない、という状況です。

おかげで色々面倒になっていますが、これも時代の流れというものでしょうか。
by 98式軍刀 (2019-03-16 17:21) 

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