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米国、同盟国にファーウェイ製品使用停止要請 [セキュリティ]

中国製のIT機器はかなり以前からバックドアなどのスパイ機能が存在すると言われていて、実際にそのような機能が発見された例も数多く存在する。

その手段は対応が比較的簡単なアプリケーションレベルのものから、OS内に仕込まれた除去が困難なもの、そしてハードウェアに組み込まれていて発見が困難なものまで、多岐にわたる。

このようなセキュリティ上問題の多い中国製IT機器だが、「安い」という点で様々な企業に大きなメリットがあるため、或いは中国によるスパイ機器を潜り込ませる工作が作用して、これまで先進国では当たり前に基幹ネットワークに組み込まれているという実情がある。


こうした問題が十年以上放置されている現状になんの危機感も持たない各国政府には何時も驚きと落胆を感じている私だが、最近アメリカは中国製のTI機器を排除しようという動きが持ち上がっていて、それが同盟国にも広がる可能性が出てきた。


米国、同盟国に中国華為の製品使用停止を要請
https://jp.reuters.com/article/usa-china-huawei-idJPKCN1NS05C


こうした動きの背景はとても根が深い。

かつてアメリカを筆頭に西側諸国は、中国を自分達の陣営に引き込みたいがために中国の所業を黙認し、さらに経済発展を支援、そのうえ先進技術の移転等、異常とも思える厚遇を続けてきた。

中国も技術と経済力が西側諸国に対抗出来る水準に達するまで、表面上は良い顔をしつつ、自国の市場規模から得られる利益をエサとして振る舞い、西側に恭順する可能性をチラつかせていた。
(そもそも国連の常任理事国に中国を入れたのも失敗の元だ)

日本のお花畑達はともかく、西洋諸国も「中国と中国人について何も知らない」。
そのうえ自分達に都合の良い解釈ばかりをするという、傲慢極まる考えで何もかも思い通りに事を運んでやろうとしたいるのだから、それは中国に良い様に利用されるわけである。

こうした背景があるので、中国製品に対する危機意識は欧米諸国ではとても低い。
何か問題があっても過小評価し、自分達ならばいつでもどうにか出来ると思い込んでいる。

さらにリベラルと言われる考え方が自らの傲慢さの中で変質していき、猛毒を無害であると判断するようになってしまう。

だから今更危機感を覚えたところで手遅れなのだ。


アメリカは今回、ファーウェイ製品の使用停止要請を同盟国にしているわけだが、こんな事は21世紀に入ってすぐに行うべき事だった。

中国は世界各地に住む中国系の住民に、常時中国にとって都合が良い世界になるよう、協力を要請している。例えば今回の例で言うと、世界中の国で社会インフラとして使われる機材にバックドアを仕掛けた中国製を使うように仕向けたり、各国の防衛産業に食い込んで中国製の部品を使うように工作しているのだ。

こうした工作は民間の最底辺から国家のトップレベルにまで満遍なく影響力を持つよう、組織化され入念な仕込みを行っているからこそ可能な事である。

従って、今更使用停止要請など行っても後の祭り、焼け石に水である。

我々からすれば全ての中国製品を除去しない限り安心は出来ないが、それはもはや不可能。
一方で中国からすれば、一部でも残れば勝ちである。


日本国内ではソフトバンクの携帯基地局がファーウェイ製である事が有名で、それ以外にも実に様々な場所で同社製品が使われている。
当然、こうした危険な中国製品はファーウェイ以外の中国系企業からも出ていて、我々日本人は一人の例外も無く毎日お世話になっている。

そういえば先日私の所に某電話サービス会社よりダイレクトメールが来て、スマートフォンの広告がこれに含まれていたが、その広告でもファーウェイ製のスマートフォンが一番最初のページに載っていた。

まあ、要はそこまで毒されているわけである。

従って、今頃アメリカから「同盟国にファーウェイ製品使用停止要請」などが来ても、何を今更としか思えない。

ちなみにこの問題、本気でなんとかしようと思うのならば、かなりの長期戦への覚悟と、今までとは違う考え方が必要だ。

やって出来ない事はないだろうが、ほとんど無理に近い困難さであると思う。


関連記事

みんな見て見ぬ振り
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2017-03-06

中国製品が如何に危険かというお話
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/2018-10-10

他、中国製品に関する記事色々
https://17inch.blog.so-net.ne.jp/search/?keyword=%E4%B8%AD%E5%9B%BD


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