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フラッシュメモリを発明した舛岡富士雄氏と、彼が率いる会社 [雑談]


現在のコンピュータでフラッシュメモリを搭載しないものはほとんどありえない。

一般の消費者が身近に使うパソコンやスマートフォンなど、フラッシュメモリがなかったらヘタをすると存在し得ないコンピュータで、フラッシュメモリが無ければ電源投入直後の立ち上げ動作に使うプログラムの格納に容量が少なく動作も遅いマスクROMやEEPROMに頼っていただろうし、スマートフォンもIBMや東芝が開発した0.85inch HDDなど超小型のハードディスクに頼ることになる。もしそうなっていたら、今ほど快適な環境では絶対になっていなかった事だろう(それはそれで私にとっては大歓迎な世界だが)。

そんなフラッシュメモリを発明したのが日本人の舛岡富士雄氏だという事を知っている人はどれほど居るのだろうか。


かつて全盛を極めた日本半導体産業は技術者主導で発展した産業であり、東芝やSONYなど、トップ企業の発展に大きく貢献してきたのも技術者達だった。

しかし彼らの活躍は1990年代に入ると終わりを告げる。

何故なら、技術者のおかげで成長した会社組織が、こともあろうか技術者の迫害を始めたからだ。

その結果技術者として生き残ったのはイエスマンか無能ばかりで、自分の意思で技術開発する扱いにくい変人達は次々と会社を追われていった。

舛岡富士雄氏もそんな迫害を受けた技術者の一人で、東芝から散々嫌がらせを受けた後に退社している。


ところで今日、私はこんな記事を見つけた。


EUVを適用した小型SRAMセル、imecらが発表
http://eetimes.jp/ee/articles/1805/31/news069.html


記事の内容にはあまり興味を引かれなかったが、冒頭の

“フラッシュメモリの発明者が率いる新興企業Unisantis Electronics Singapore(以下、Unisantis)”

という部分に目が行った。

そしてUnisantis Electronics Singaporeについて調べると、こんなWebサイトを発見。


日本ユニサンティスエレクトロニクス株式会社
http://www.unisantis-el.jp/jp/


そうか、新天地を作ったのか。


海外の、主に中国や韓国のエレクトロニクス産業で、急成長する業界の裏側で発展の礎となったのは言うまでも無く迫害され日本を追われた日本人技術者達である。そして迫害された技術者の多くが海外の振興企業に集められ、日本は没落し、その一方韓国は半導体製造で世界一、中国もある意味世界一の技術大国となり、今日の格差を作った。
(日本が今でもクビの皮一枚で先進国だと言えるのは、過去の遺産を食い潰してなんとか維持できているからに他ならない)

日本ユニサンティスエレクトロニクス株式会社という存在は、そんな日本の真っ暗闇の中に射した一筋の光に見えるのは私だけだろうか。



なぜ東芝は、利益の9割を稼ぐNANDメモリ開発者を辱めて追放したのか?
http://biz-journal.jp/2017/12/post_21816.html



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