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せっせと工作 [ハードウェア]

昨日RYZENのパソコンを組み立てるために必要な部品一式が揃ったが、未だ組み立てには至っていない。

理由はCPUのヒートシンクを取り付けるためのブラケット製作と、マザーボードのVRM周辺の気になる部分を工作したいためだ。


というわけでまずはブラケットを作った。
0.8mmと薄いとはいえ、材料に使ったSUS304の板は硬くて工作するのに難儀した。たったこれだけの物を作るのに図面を引いてから完成まで約5時間とか。手作業はこれだから辛い。

br_001.jpg
製作したブラケット。ブラケットの下はマザーボード裏に付くバックプレート。

コイツを使ってSocket AM4に取り付けが可能となる。

br_002.jpg
組み立ててマザーボードに取り付けた状態。


こんな風に取り付ける。ネジが極度に締め難いが、まあ許容範囲。
ちなみにこのヒートシンク(GELID SlimHero)はTDP136Wまでイケるそうだ。
元々1500Xをちょっぴりオーバークロックのつもりでこれを選んだのだが、これなら1600Xでもなんとか冷やせるだろうか。


次はマザーボードのVRM(Voltage Regulator Module)。元々は初代Pentiumくらいの時代にあったマザーボードとは別基板で製作・実装されたCPU用の電源基板を指した名前だったと思うのだが、今ではマザーボード上に実装されたCPUの電源回路の事をVRMと呼ぶようだ。
すでにモジュールではないので単にVRとかレギュレータとかで良いと思うのだが、慣例でVRMと呼ばれているのだろう。

VRMはCPUに電力を供給するマザーボードの心臓部であるにもかかわらず、一般的なパソコン用マザーボード(オーバークロック用として設計された物を省く)はVRM周りの作りがあまり良くなく、特に安物は色々な意味で余裕が少なめの設計になっている。私が買ったASUS製のPRIME B350-PLUSは安物の部類ではないのだが、FETのヒートシンクを剥がして見た感じ、精々1800XのMAX消費電力+αの120W程度までの定格運用を想定した設計に思える。(根拠がFETの数やフェーズ数のみの、なんとなくの素人判断なので注意。)

vrm_01.jpg
PRIME B350-PLUSのVRM周辺の拡大写真。

この程度の作りだとRYZEN7 1700を4Ghz前後で動かそうとした場合、VRM全体の発熱が激増してVRMとしての動作そのものが不安定になりかねないし、仮に問題なく動作したとしてもVRMへの積極的な冷却無しではFETやPWMコントローラが死んだり、マザーボードの基板上に存在するヒートスポットが原因で基板の一部が炭化する事も十分に有り得ると私は思う。(専門家の人はどう思うのか興味がある)

いずれにせよVcoreが4フェーズでFETはHi側が1個、Low側が2個、SoCが2フェーズでHi側2個Low側2個の4+2フェーズという構成は、FETにしろインダクタにしろフェーズ数がこれよりも多い物と比べて素子一個当りに流れる電流が多い分発熱が増える事は間違いないのではなかろうか。

というわけでPRIME B350-PLUSは一応、大メシ食らいのRAYZENをちょっとでもオーバークロックしたい場合にそのような使い方には貧弱なVRMの温度を少しでも下げるためなのか、それとも単に見栄えを良くするためなのか、あっても無くても大差ないかもしれない程度のヒートシンクがFETの上に2個ほど、ちょこんと乗っかっている。

このヒートシンクを強化したい所だが、残念な事にVRMの主な発熱源であるFETとインダクタが発生する熱の大半はマザーボードの基板に移動してしまう。従ってここを強化する事は労力の割りに効果が低いので、ヒートシンクはそのままでトップフローのCPU用ヒートシンクのファンから吹き下ろす風を当てて冷やすのがコストパフォーマンスの面で最も良い。

私はそれに加えてFETとヒートシンクの接触面に注目した。

以下はその接触面の写真だが、見てわかる通りFETとヒートシンクの接触面には熱伝導用の非常に柔らかいパッドが貼られているのだが、これがFETのパッケージ上面の半分程度の面積にしか当っていない。

vrm_02.jpg
ケチらないでもっと大きいサーマルパッドを貼れと言いたい。

これではただでさえ“冷却効果が低いFET上面”に貼ったヒートシンクが、本当にただのお飾りになってしまう。
実際ただのお飾りかもしれないが、ここはもう少し接触面積を増やしてあげて、ただのお飾りから“無いよりはマシな冷却装置”へと昇格させてあげたい。

vrm_03.jpg
このようにサーマルパッドを真ん中で切って、FETとの接触面積が稼げる位置へ移動する。

まあ、こんなものか。

後はさらなる冷却のために、マザーボードの裏からもファンの風を当ててやればいい。(もちろんオーバークロックなど絶対にしないというのであれば、そこまでする必要は無い)
可能であればマザーボード裏面の、CPUとVRM周辺全てをヒートシンクで覆って、これを強制空冷してあげればより良い結果が得られると思うが、私の場合はそこまでする必要もないだろう。


というわけで今回はここまで。

次回このブログに記事を書く時は組み立ててOSのインストールまでやりたいと思っているが、出来るかなぁ・・・



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