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T43p 冷却ファンメンテナンス [Thinkpad]

T43p 冷却ファンメンテナンス

そもそもSATA化改造方法の公表のためだけに書いたこのブログだが、こんなブログでも来てくれる人がいるので記事が一つだけというのもさみしいと思い、TP43pの冷却ファンの整備ネタでも書こうかと思う。

私のT43pは数ヶ月前突如ファンの騒音が激しくなるというトラブルに見舞われた。
この時騒音の質から軸受けの油膜切れが原因だと推測し、冷却ファンの注油を試みたが、このファンが一度分解すると元に戻せる自信がなくなるような構造。
ではどうやって軸受けに注油したのかというと、冷却ユニットのファン軸受け部分の底部にドリルで穴を開け、そこから注油した。
以下にT43pに搭載されている冷却ファンの構造図を示す。

fan断面図.jpg

図中のピンクの部分が軸受けであるが、これは上下2箇所あり、図中の赤い矢印の部分に穴を開けて注油しても奥の軸受けには容易に油が行き渡らない。そこで私は冷却ユニット単体で5Vの電源をつなぎ、注油後にファンをしばらく回転させては止め、停止したファンの軸を遊びの分だけ縦に何度も動かし、その後またファンを回転させるという事を数度繰り返した。この際軸受けに付着したよごれが注油した油を濁らせるので、濁った油は布等で丁寧に吸い取り、また新しい油を注油する。
その結果、現在に至る数ヶ月の間の通常の使用中はもちろん、時には24時間以上の長時間電源を入れっぱなしを数度繰り返したが、軸受けからの騒音は再現していない。

注油に使用した油は電動ラジコンのモーター用として模型店で売っているもの。手元に無い場合はミシンオイルやチェンソーオイル等鉱物系の油ならなんでも良い。ただし、オイルの粘度が高すぎるとファンの回転時消費電力が増えたり回転数が下がるという弊害があるし、逆にサラダオイルのようにあまりにサラサラだと注油したオイルの流出やCRCと同様に注油後早い段階で油が乾燥してしまう。オイルの種類は選択の幅があるが、粘度はちゃんと選んだ方が良いかもしれない。
2014/02/15修正。この書き方だと良くない。ラジコン用でも良いが、品質が良いことがわかっている日本製のタービン油などが良いだろう。また、CRC556などのカンスプレー式のオイルは全てダメと思った方が良い。

さらに、油の入れすぎは大惨事を招くので、注油する量は1cc程度(小型のスポイト等で1滴)が適量と思われる。もちろん、少なすぎると注油する意味がないので、「適度な量」という気持ちを持つことも大切である。

注油後は穴を元々貼ってあったシールを貼って塞ぐ。もしシールが破れるなどした場合は、出来るだけ耐熱性のある粘着テープで塞ぐ必要がある。性能と入手製を考えた場合、台所用のガス台周りに使うアルミテープが100円くらいで買えるので、それが良いだろう。
もしこれを怠り、シールを貼らなかったりセロハンテープのような熱に弱い素材のテープで塞ぐと、注油した油の流出を招き、大切なThinkPadの中を油で汚してしまう結果となるので注意したい。
またテープを貼る際、貼り付ける面は必ず脱脂洗浄を行う事。そうしないとテープが剥がれてしまう。
脱脂には自動車整備に使う脱脂洗浄剤をやわらかい布等に染み込ませて拭けば良いが、一般家庭にあるアルコール類で代用する事も可能。無ければ飲みかけの焼酎でもかまわない。とにかく、テープを貼る面はきれいにし、脱脂と乾燥をしっかりする事が大切である。

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